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ブログ的なアレです。

エクセトラでも全然OK

2008年09月26日 | なんとなくアレなやつ
仕事のドキュメントであれ、日常生活であれ、よく "etc" という言葉を目にします。
例えば、"Our business coverage is x, y, z, etc." など。
要するに「・・・などなど」という意味です。

イギリスでは(自分の勝手な統計によると)半数以上の人がこの "etc" を「エクセトラ」と発音しています。
これは実は間違いで、正しい発音は「エトセトラ」。
ラテン語の "et cetera" が語源。
Wikipedia - Et cetera

厳密に言えば「エトセラ」でもなく「エトセラ」なんですけど。

まぁ、それはさておき、問題は何故「エクセトラ」になったのか。
多分、歴史的な何かがあって「エクセトラ(Ex cetera)」と呼ばれるようになったのだとは思うのだけれども、調べてみてもそれっぽい情報は見つかりませんでした。

ただ、よくよく考えてみれば、日本語の「全然出来る」みたいに、いつしか自然発生し、それが根付いたとかそんな感じなんじゃないかと。
(「全然●●ない」というのが正しい表現・・・という前フリ)

ただ、「全然出来る」もついでに調べてみたところ、どうやら「全然+肯定」も歴史的に見れば用法として正しかったらしいです。

(「新明解国語辞典を読む」より抜粋)


新潮現代国語辞典 ぜんぜん【全然】(副)
(一)打消を強める語。まるで。「―色気のない平気な顔では〔草枕〕」
(ニ)まったく。完全に。「一体生徒が―悪るいです〔坊つ〕」「妻を迎へて一家団欒の楽を得ようとして、―失敗した博士も、此城丈は落されまいと〔半日〕」「こうやって演壇に立つのは、―諸君のために立つのである、唯諸君のために立つのである、と救世軍のようなことを言ったって〔漱石・大阪講演〕」「―監督者の口吻(コウフン)である〔続悪魔〕」


 なんと、「全然」の肯定表現は、明治時代には夏目漱石も使っていた伝統的で「正しい」表現だったのです! 「全然」の後に否定表現がこなければならないという方が、最近の人が言い出した新しい「常識」だったのです。

 もっとも『岩国』によれば、肯定表現にも2種類あって、「非常に」「断然」の意に使うのは俗用だそうですが、「全然OK」に関していえば、これは「すっかりOK」「全面的にOK」という意味ともとれるので、伝統的な用法に沿った使い方であるともいえましょう。

 「全然OK」という言い方は、全然OKです。

(中略)

いったいいつ誰が「全然という言葉は否定表現を伴う」などと言い出したのでしょうか?

実は私も最近まで「全然」は必ず否定表現を伴うと信じ込んでいました。学校でそう教えられたからです。
おそらく昭和40年代~昭和50年代ごろの国語教育の世界で何かが起こったものと思われます。
言葉というものは長い時間をかけて自然に変化していくのが通常でしょうが、人工的に変化させられることもあるのです。

「正しい日本語とは何か」という問題は、意外と難しい問題です。


同様に「正しい英語とは何か」も難しかったりするわけです。
ただ、話を戻すと、「エクセトラ」もかなりの市民権を得ているし、「エトセトラ」じゃなくても全然OKなんじゃないかと思ったわけです。
前置きが大分長かったですけど。

以上、本当はエトセトラだけど、エクセトラでも全然OKという事でアレを色々とよろしくお願いします。

コメント (2)
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