Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

プレルボール 1時間目

2011-01-13 00:31:12 | 体育
 なわとびとの組み合わせ単元で行っているので,25分ほどで行った。

 最初にデモンストレーションのゲームを行う予定だった。
 休み時間に比較的運動が得意な子どもたち何名かにDVDを視聴させておき,それを真似てデモゲームをさせる。
 そうすれば,子どもたちに「プレルボールとはどんなゲームなのか」をインプットできるはずである。
 ところが,学校のパソコンではDVDの再生ができず,直前に断念した。
 
 「今日からプレルボールという新しいゲームをします。下に打ちつけるバレーボールのようなものです。まずはそのゲームに必要な動きの練習からします」と説明した。

 まずはボールを床に打ちつける動きを身に付けさせなくてはならない。
 3人組または4人組を作らせた。ボールはドッジボールを使用させた。
 子どもたちの代表と私とで演示した。両手での平手打ちでパスしていく。子どもたちにはなかなか難しいようだったが,「パスが10回続いたら合格です」と投げ掛けて練習させた。

 5分後に集合させて聞いたところ,最高が6回であり,どの組も合格に達しなかった。

 そこで,ひとつの組に演示させた。
 そのとき,A君からBさんへのパスがつながらなかった。
 「どうしてパスがうまくいかなかったのだろうか」と発問した。
 「A君がボールを見ていないから」「A君がBさんの方を向いていないから」という意見が出た。
 A君に「相手の方を向いてパスしてごらん」と投げ掛けると,うまくできた。
 これでテクニカルポイントをひとつ共有できた。

 それにしても,子どもたちの様子を見ていると,平手の両手でボールを叩きつけるのは難しいようだった。
 そこで,一瞬ボールをキャッチしてもよいということにした。

 すると,よい動きの組があらわれた。パスが30回以上続くようになったのである。

 上手なCさんたちのチームの動きを全体に見せ,どこがよいのかを発表させた。
 「相手の方に体を向けている」「上からたたきつけるようにしている」などの意見が出た。

 再度練習させたが,よい動きを見てイメージ化できたので,子どもたちの動きは更によくなってきた。

 それにしても,どんなゲームかイメージもないままに,ただ練習しているのではいけない。
 最後の5分ほどで,プレルボールとはどんなゲームなのか,私と子どもたちの代表とで演示してみて,授業を終えた。

ブレルボールの授業化まで 2

2011-01-12 00:26:47 | 体育
 ゲームの方法は,次のようにすることにした。

・3対3でゲームを行う。

・1人1回のプレーとし,3回で相手コートに返球する。

・基本のポジションは,前方に1人(セッター),後方に2人(レシーバー,アタッカー)となる。

・ボール操作をしやすいところへ移動したり,体の向きを変えたりすることを行いやすくするために,ボール操作は原則として両手での平手打ちとする。一瞬ボールをキャッチしてもよいこととする。

・相手からの返球や味方へのパスは,必ず自陣でワンバウンドさせる。

・アタッカーはボールをキャッチして,自陣にワンバウンドさせてから相手コートへシュートする。

・一定時間内に多く得点したチームの勝ちとする。

・コートはバドミントンコートを使用し,ネットの高さは50cm程度とする(カラーコーンに工事用の仕切り棒を掛けようかと考えている)。

・ボールはソフトドッジボールを使用する。

プレルボールの授業化まで 1

2011-01-11 00:23:43 | 体育
 新学習指導要領に例示されたネット型ゲーム「プレルボール」の授業を開始した。初めての実践である。

 プレルボールについては4~5年前に橋健夫氏が論文で取り上げているのを読み,関心を持っていた。
 杜の都セミナーで取り上げようと考え,教材研究をしたこともあった。
 しかし,特に次のような疑問が解決せず,授業化ができないでいた。

 ・どんなボールを使うのが適切か。
 ・げんこつでボールを打って操作するのは難しいのではないか。
 ・どんな戦術的な工夫があるのか。

 ボールについては,ゴム製のソフトバレーボールやドッジボールを使う実践が多く紹介されている。キャンディボールを使った実践も知っている。しかし,どれがいいのかは分からなかった。

 プレルボールでは,片手をげんこつにしてボールを打ちつける。これでボールを操作するのは難しいと感じていた。
 これを簡易化して,平手で両手打ちすればよいと橋氏は述べている。
 木村真知子氏の『子どものボールゲーム バルシューレ』(創文企画)に付属していたDVDでは,完全に両手でボールをキャッチして打ちつける方法が紹介されていた。しかし,これだとあまり面白くないのではないかとも思った。

 また,作戦面の工夫として,どんなものがあるのかもいま一つ見えなかった。

 しかし,昨年秋に発刊された文部科学省の『学校体育実技指導資料第8集 ゲーム及びボール運動』を読み,付属のDVDを見て,イメージがつかめてきた。

 DVDでは,平手で両手打ちし,「プレル・プレル・キャッチ・シュート」の合言葉を掛けながら取り組む児童の姿が収録されていた。
 今まで私が見たり調べたりしたのと違うのは,「キャッチ・シュート」の部分である。
 3人目のプレイヤーがボールをキャッチし,その場から相手コートにワンバウンドで投げ入れるのである。
 
 また,この本には作戦の工夫や動きの工夫についても分かりやすく解説されている。

 これならば,子どもたちにも受け入れられそうだと思った。授業のイメージが見えてきた。