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修業の時計を止めない教師でありたいです。

新出漢字の指導

2011-01-15 00:03:47 | 国語
 1月12日の国語の時間,「今度から漢字スキルの新しい漢字は,先生ではなくみんなが教えることとします。次のように割り振ります」と言って,子どもに漢字を割り振っていった。

 そして,「間違って覚えてしまった友達がいたら,それは教えた人のせいかもしれません。責任を持ってしっかり教えなさい。担当になった人は,その漢字について聞かれたら,何でも答えられるようにしておきなさい。例えば,漢字の成り立ちとか,意味などです」と投げ掛けた。

 次のようにさせる。

 ①漢字スキルに出ている熟語,部首などを読ませ,他の児童が追い読みをする。
 ②黒板に書いて,筆順を確認する。他の児童はそれに合わせて空書きする。

 ①の部分はこれまでも子どもたちにさせてきた。
 だから,新しいのは②の部分だけである。

 新出漢字といっても,残り19字しかないし,読みについてはほとんどの子が既に読めるようになっている。

 14日に新方式1回目の漢字学習を行った。

 Mさんは「昭」という漢字の成り立ちを調べてきて,発表した。
 Rさんは「和」という漢字の4つの意味を調べ,それぞれの熟語をノートにメモしてきていた。
 2人の子がこのように調べてきたことは,2人だけの功にはとどまらない。
 波及効果として,次回の子もしっかりと下調べをしてくるはずである。

 このように子どもに指導させる方式の優れている点について,野口芳宏氏は次のようにいう。

 ①子どもに指導させる方が集中する。
 ②発表する子の方も真剣になり,自学自習の訓練にもなる。
 ③発表する子にとっては発表練習の場となる。
 ④少なくともその子にとっては,割り当てられたその1文字に対する完全習得が期待できる。
 ⑤このような指導法を続けていると漢字に対する関心が高まる。

  野口芳宏著作集『鍛える国語教室5 言語事項の指導と教育評価』(明治図書)P.106~107