1月11日,新年最初の授業で数のピラミッドを扱った。
「今からみんなの今年の運勢を占います。4枚のカードを引いて,一番下の段に並べます。たし算をしていって,頂上が偶数なら大吉,奇数なら凶です」
偶数,奇数という用語は学習していないので,説明して教えた。
「ではAさんの運勢を占います」と言って,4枚のカードを引かせた。
たし算をした結果は49。見事に凶である。
偶然とはいえ,49とはあんまりである。
「これは大変だ。『死』と『苦』ですね。これは縁起が悪過ぎる」
冗談と受け止めて笑い飛ばせるような子どもたちだからよかったものの,新年早々これは問題発言だった。
「これはちょっと嫌な数字だから,4つのカードの場所を入れ替えましょう。さあ早く」と投げ掛けて,入れ替えさせた。
しかし,またしても凶。
「うわーっ」と言って再度入れ替えさせても,また凶。
次の子を指名し,4枚のカードを引かせた。
たし算をすると凶。
入れ替えても,またまた凶。
このあたりになると,子どもたちから「どうやったって,奇数にしかならないんじゃないの?」という声が挙がってきた。
別の子が4枚引く。
「また奇数だろう」と子どもたち。
しかし,今度は偶数になり,大吉である。
「あれ?」「どうしてだ?」と子どもたちは考え始めた。
次の子が引くと,奇数になり,凶であった。
入れ替えても,凶である。
最後に「先生が,今年の3年1組の運勢を占います」と言って,4枚引いた。
もちろん意図的に偶数になるように引いたのである。
結果は大吉となり,「今年もいいことがたくさんありますね」と言い,「どんなときに偶数になり,どんなときは奇数になるのか考えてみると面白いですね」と投げ掛けて授業を終えた。
休み時間になると,さっそくカードを引きながら考えている子どもたちが何人かいた。
それにしても,「凶」になったらたまったものではない。
せめて「小吉」あたりにしておくべきだった。
【参考文献】
細水保宏著『算数のプロが教える授業づくりのコツ』(東洋館出版社)
「今からみんなの今年の運勢を占います。4枚のカードを引いて,一番下の段に並べます。たし算をしていって,頂上が偶数なら大吉,奇数なら凶です」
偶数,奇数という用語は学習していないので,説明して教えた。
「ではAさんの運勢を占います」と言って,4枚のカードを引かせた。
たし算をした結果は49。見事に凶である。
偶然とはいえ,49とはあんまりである。
「これは大変だ。『死』と『苦』ですね。これは縁起が悪過ぎる」
冗談と受け止めて笑い飛ばせるような子どもたちだからよかったものの,新年早々これは問題発言だった。
「これはちょっと嫌な数字だから,4つのカードの場所を入れ替えましょう。さあ早く」と投げ掛けて,入れ替えさせた。
しかし,またしても凶。
「うわーっ」と言って再度入れ替えさせても,また凶。
次の子を指名し,4枚のカードを引かせた。
たし算をすると凶。
入れ替えても,またまた凶。
このあたりになると,子どもたちから「どうやったって,奇数にしかならないんじゃないの?」という声が挙がってきた。
別の子が4枚引く。
「また奇数だろう」と子どもたち。
しかし,今度は偶数になり,大吉である。
「あれ?」「どうしてだ?」と子どもたちは考え始めた。
次の子が引くと,奇数になり,凶であった。
入れ替えても,凶である。
最後に「先生が,今年の3年1組の運勢を占います」と言って,4枚引いた。
もちろん意図的に偶数になるように引いたのである。
結果は大吉となり,「今年もいいことがたくさんありますね」と言い,「どんなときに偶数になり,どんなときは奇数になるのか考えてみると面白いですね」と投げ掛けて授業を終えた。
休み時間になると,さっそくカードを引きながら考えている子どもたちが何人かいた。
それにしても,「凶」になったらたまったものではない。
せめて「小吉」あたりにしておくべきだった。
【参考文献】
細水保宏著『算数のプロが教える授業づくりのコツ』(東洋館出版社)