Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

中学校の保健体育の授業を参観して

2008-11-02 22:52:49 | 教師修業
 1ヶ月ほど前になるが,中学校の保健体育科の授業を参観する機会があった。
 実際に中学校の体育を参観するのは初めてであり,興味津々であった。
 内容は「シンクロマット」である。

 私が何よりも気になったのは,学習の雰囲気である。どうも心地よい雰囲気ではないのである。
 動きがきびきびしていない。どんよりした空気に包まれている。
 そして,できない子がいた時に,それを馬鹿にするような態度が見られたグループもあったことが印象に残っている。

 指導案には,「仲間との関わりの中で互いに教え合うことで得られる相乗効果を期待して」との記述があった。
 しかし,このグループに関しては,全く教え合いは行われていなかった。できない子が「倒立前転を練習しよう」と投げ掛けて練習しているのに,特にアドバイスもなく,個人個人で練習しているだけなのである。

 そもそも生徒たちが技のポイントをつかんでいないようである。ポイントを分かっていないから,アドバイスもできないのである。

 授業後の検討会で,大学のN先生より「今日の子どもたちの技能を見てどう思ったか」と質問された。
 私は「正直言って技能面は低いように感じた」と答えた。
 すると,「その原因はどこにあるか」という。
 私は「小学校で習得すべき内容が身についていないからだ。小学校の先生にも責任がある」と答えた。
 同じ質問を授業者の先生にも問うと,「自分の指導が悪いからだ」と答えられた。

 N先生によると,今までできていたことができなくなる時期があるという。例えば,高学年になって,今までできていた逆上がりが突然できなくなる児童がいるだろうというのである。
 つまり,技能面の積み上げは必ずしも順調に行くわけではないということである。したがって,授業づくりは,今何ができるかを見極めて行っていく必要があるということであった。

 技能面の積み重ねが容易ではないということは分かった。
 態度面の積み重ねも難しいのだろうか。

 小学校の先生は,中学校でどんな授業が行われているかを知らない。中学校の先生は,小学校でどんな授業が行われているかを知らない。
 小・中学校の連携というのは,なかなか難しいようである。