一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

田川建三

2014年10月25日 | 聖書

田川 建三(たがわ けんぞう、1935年 - )は、日本の新約聖書学者、著述家。宗教批判を通じて現代批判を試みた著作でも知られる。「神を信じないクリスチャン」を名乗る。

田川はルドルフ・ブルトマンが4福音書の矛盾を指摘したとして高く評価する。神を信じるとは、神を想像する偶像崇拝であり、「神とは人間がでっちあげた」ものなので、「神を信じないクリスチャン」こそが真のクリスチャンであり、自分は「神を信じないクリスチャン」であるとする。聖書ギリシャ語は教会解釈に逃げているのであり、「私はある意味で聖書を破壊した」という。またイエスという男はほとんど神について語っていないと考えている。聖書学の研究が進んだ19世紀後半から20世紀前半にはルターの伝統に従って正確なイエスという男の姿を追求していたが、後半からは保守反動が来ているとする。

出版状況 (定価は消費税ぬき価格)

15. 新約聖書、訳と註、作品社
第1巻(第2回配本)、マルコ福音書、マタイ福音書
          2008年7月発行、A5判、878頁、定価5800円(税別)
      現在第3刷 (2011年3月11日発行)
          第2刷での修正 左の文字をクリックして下さい。
第2巻上(第4回配本)、ルカ福音書
      2011年3月5日発行、A5版、534頁、定価5200円(税別)
          現在第2刷 (2012年4月10日発行)
第2巻下(第5回配本)、使徒行伝
          2011年9月はじめ発行、A5版、約720頁、定価5600円(税別)
      使徒行伝についての 添付地図の特色 左の文字をクリックして下さい。
          現在第2刷 (2014年春発行)

第3巻(第1回配本)、パウロ書簡その1(第1テサロニケ、ガラティア、第1第2コリントス)

      2007年7月発行、A5判、584頁、定価4800円(税別)
          現在第3刷(2014年4月20日発行)

 第4巻(第3回配本)、パウロ書簡その2(ローマ、フィリポイ、フィレモン)、擬似パウロ書簡

          2009年7月25日発行、A5判、820頁、定価6000円(税別)
          現在第2刷 (2011年9月10日発行)
第5巻(第6回配本)、ヨハネ福音書
      2013年6月25日発行、A5判、798頁、定価5800円(税別)
第6巻(第7回配本)、いわゆる公同書簡、ヘブライ書簡
      2014年末に発行予定
第7巻(第8回配本)、黙示録
      2016年夏に発行予定

1.イエスという男、第2版 (増補改訂版)、 作品社、2004年6月10日発行

   四六判、 430頁、 定価2800円 (税別)       
        現在第8刷 (2012年3月発行)

2.書物としての新約聖書、勁草書房、1997年1月初版発行

   現在第13刷 (2010年6月10日)、8000円 (税別)

3.マルコ福音書(現代新約注解全書)、上巻、新教出版社、1972年1月初版発行

   改訂版第3刷(実質初版第10刷)、2007年7月、4000円 (税別)
       中巻執筆中

4.キリスト教思想への招待、勁草書房、2004年3月10日発行
       現在第6刷 (2010年12月)、 定価3000円 (税別)、 四六判 333頁

5.思想の危険について、吉本隆明のたどった軌跡、1987年8月初版発行、インパクト出版会
        新装版、2004年10月30日。 内容は、 表紙以外はまったく同じです。
       

6.宗教とは何か、 改訂増補版(新書版)、洋泉社 (新書MC) 

   かつて大和書房で発行したもの(1984年3月初版) を、洋泉社から、2巻に分けて発行。
       大幅に改訂、多少の増補。
       上巻、『宗教批判をめぐる』、 2006年5月発行、定価1500円(税別)
     現在第2刷、2006年6月発行
   下巻、『マタイ福音書によせて』、2006年7月発行、定価1500円(税別)     

7.歴史的類比の思想、勁草書房、1976年6月初版発行

   現在、新装版(実質初版第4刷、2006年9月5日))。 定価2700円 (税別)

8.立ちつくす思想、勁草書房、1972年12月初版発行

   現在、新装版(実質初版第6刷、2006年9月9日)。 定価2700円 (税別)
       

9.原始キリスト教史の一断面、勁草書房、1968年8月初版発行

   現在、新装版(実質初版第12刷、2006年9月5日)。 定価4000円 (税別)

10.批判的主体の形成、 増補改訂第2版(新書版)
        1971年に三一書房から発行した評論集の全文書き直し。
        洋泉社 (新書MC)、2009年11月7日発行
        定価 1700円+税


 翻訳(現在入手可能なもののみ)
11.ウィリアム・ティンダル、ある聖書翻訳者の生涯(翻訳)、勁草書房、2001年1月初版発行
       現在第2刷 (2001年6月)、8400円 (税別)
12. ハンス・コンツェルマン著 『時の中心、ルカ神学の研究』
       新教出版社、1965年11月(現在多分1987年の第7刷が最新)。しかし通常版は入手不可能。
       現在、オンデマンド出版で入手可。定価は忘れました。かなり高い。
       Hans Conzelmann, Die Mitte der Zeit, Studien zur Theologie des Lukas,
       4. Aufl. 1962, Tuebingen


 以下の本は品切れないし絶版です。

13.思想的行動への接近、 河田稔氏発行、 1972年11初版発行
       現在第2版、1979年10月、 1500円。 残部なし。 リンク頁を見られたし。

14.Miracles et Evangile, la pensee personnelle de l'evangeliste Marc,

   1966, Paris , Presses Universitaires de France
       数年前に絶版になりました。
       pensee と evangeliste の下線はエ・アクサンテギュです。
   ストラスブールで書いた博士論文です。   


III.執筆予定

 2 と 3 は、『訳と註』 が完結し次第、頑張って、なるべく早く書き上げて出版するつもりでおります。すでに講座で詳しく扱い、講座資料として大量の原稿が書き上がっており、それを要約整理して著作にまとめるだけですから。
 4 は、出版社との関係もあって、すっかりこげついてしまいましたが、『訳と註』が完成したら、どういう形で仕上げるかも含めて、何とかしたい、と思っております。

  1. 新約聖書・訳と註、全7巻8冊(残り2冊)
  2. 新約聖書概論(仮題)
  3. リーメンシュナイダー もしくは自治自由の都市の形成 
  4. マルコ福音書註解・中、下巻