2013/5/26礼拝説教
【説教題】 「目から鱗の人生」
【聖書箇所】 使徒9:1-20
9:1 さてサウロは、なおも主の弟子たちに対する脅かしと殺害の意に燃えて、大祭司のところに行き、
9:2 ダマスコの諸会堂あての手紙を書いてくれるよう頼んだ。それは、この道の者であれば男でも女でも、見つけ次第縛り上げてエルサレムに引いて来るためであった。
9:3 ところが、道を進んで行って、ダマスコの近くまで来たとき、突然、天からの光が彼を巡り照らした。
9:4 彼は地に倒れて、「サウロ、サウロ。なぜわたしを迫害するのか」という声を聞いた。
9:5 彼が、「主よ。あなたはどなたですか」と言うと、お答えがあった。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。
9:6 立ち上がって、町に入りなさい。そうすれば、あなたのしなければならないことが告げられるはずです。」
9:7 同行していた人たちは、声は聞こえても、だれも見えないので、ものも言えずに立っていた。
9:8 サウロは地面から立ち上がったが、目は開いていても何も見えなかった。そこで人々は彼の手を引いて、ダマスコへ連れて行った。
9:9 彼は三日の間、目が見えず、また飲み食いもしなかった。
9:10 さて、ダマスコにアナニヤという弟子がいた。主が彼に幻の中で、「アナニヤよ」と言われたので、「主よ。ここにおります」と答えた。
9:11 すると主はこう言われた。「立って、『まっすぐ』という街路に行き、サウロというタルソ人をユダの家に尋ねなさい。そこで、彼は祈っています。
9:12 彼は、アナニヤという者が入って来て、自分の上に手を置くと、目が再び見えるようになるのを、幻で見たのです。」
9:13 しかし、アナニヤはこう答えた。「主よ。私は多くの人々から、この人がエルサレムで、あなたの聖徒たちにどんなにひどいことをしたかを聞きました。
9:14 彼はここでも、あなたの御名を呼ぶ者たちをみな捕縛する権限を、祭司長たちから授けられているのです。」
9:15 しかし、主はこう言われた。「行きなさい。あの人はわたしの名を、異邦人、王たち、イスラエルの子孫の前に運ぶ、わたしの選びの器です。
9:16 彼がわたしの名のために、どんなに苦しまなければならないかを、わたしは彼に示すつもりです。」
9:17 そこでアナニヤは出かけて行って、その家に入り、サウロの上に手を置いてこう言った。「兄弟サウロ。あなたの来る途中、あなたに現れた主イエス・キリストが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。」
9:18 するとただちに、サウロの目からうろこのような物が落ちて、目が見えるようになった。彼は立ち上がって、バプテスマを受け、
9:19 食事をして元気づいた。
サウロは数日の間、ダマスコの弟子たちとともにいた。
9:20 そしてただちに、諸会堂で、イエスは神の子であると宣べ伝え始めた。
○ 先週がペンテコステでした。今日はペンテコステ後に大きく人生を変えられた、目から鱗が落ちた人の話をします。パウロです。
Ⅰ.何を見ていたんだ!パウロ!
A.すごい罪人が赦される
1.神様は本当にすごいなあと思います。パウロ(当時はまだサウロ)のような、イエス様を嫌い、クリスチャンを迫害していた人をも愛され、救われるというのですから。だから私も救っていただけたのだと思います。
2.パウロは熱心な人でした。でもその熱心は迫害することにも大変熱心で、彼のしていたことは大変な罪だったわけです。これだけでも、どんな罪人も赦していただけることがわかります。
3.彼は自分のしていること、考えていることが絶対正しいと思い込んでいました。だから、クリスチャンを迫害することも殺すことにも熱心になれたのです。この時のパウロの肉の目は見えていたのですが、一体何を見ていたのでしょうか?
B.クリスチャンでは無いのに神の声が聞こえる
1.パウロはいつものように迫害をしに出かけたのですが、その途中で大変なことになってしまいました。 突然、天からの光が彼を巡り照らした。 というのです。そして、彼はイエス様の声を聞くのです。人生には時としてとんでもないことが起こるものです。
2.クリスチャンでもなかなか直にイエス様の声、神の声を聞くことができないのに、彼はクリスチャンでは無かった時に聞いたのです。とは言え、彼にとっては何が何だかさっぱりわからない状態です。
3.そして、彼の目は見えなくなって、友人に手を引かれていかねばならなくなりました。予定通りダマスコに来たのですが、彼には迫害の元気も無くなってしまいました。あのイエス様の声は、彼の頭を混乱させ、人生を揺るがしてしまったのです。
C.キリスト教をバカにした私
1.私は18才でクリスチャンになりましたが、中高生時代の私はクリスチャンである母を見下していました。そして、「絶対に神はいない」と信じていました。
2.私の肉の目もこの時は見えていました。理科の教科書で覚えた進化論は私をますます神の存在を信じることから引き離しました。科学万能のように思えた時期でした。宗教を信じる人のことをバカ呼ばわりしていました。
3.そんな私も目が見えにくくなる経験をしたのが18才の大学受験前でした。視神経がすでに半分死んでしまうという状態になったのです。
Ⅱ.見えない時に見えたもの
A.人生最大のショック
1.パウロはダマスコの町で3日間、目が見えないまま食事もとりませんでした。そりゃ、ショックでしたから食事もできなくなって当然です。彼にとっては神様というお方は遠い方では無いのですが、彼が普段どれほど神の声を聞いていたかわかりません。きっとイエス様が来られた時代にはユダヤ人の指導者、宗教家達も神の声は聞けなくなっていたのでしょう。その彼が、突然天からの声を聞いたのです。それもイエス様の声です。
2.彼にとっての3日間はあの声を思い出し、自分が正しいと思い込んでしてきた迫害が間違っていたのだと気付いていく期間でした。しかもあの声の主であるイエス様は、ユダヤ人指導者達が言っていたような罪人ではなくて、本当に待ち望んだ救い主だったということに気付いていくのです。
3.パウロにとって目が見えなくなったショックもですが、見えないことでよけいに考える時間ができたパウロはイエス様に関してのショックを受けたのです。
B.こんな人が助けてくれる?!
1.そんな時にパウロの前に現れたのはアナニヤという人物です。アナニヤも神のお声を聞いてパウロの所に来たのです。本来ならば、アナニヤは迫害される立場ですから、パウロによって捕らえられ牢獄に放り込まれるはずの人でした。そんな相対する人が、パウロを助けに来たのです。
2.アナニヤはパウロに手を置いて祈ったのです。 「兄弟サウロ。あなたの来る途中、あなたに現れた主イエスが、私を遣わされました。あなたが再び見えるようになり、聖霊に満たされるためです。」 と。 するとただちに、サウロの目からうろこのような物が落ちて、目が見えるようになった。 と、パウロは 目からうろこのような物が落ちて 目が見えるようになりました。アナニヤが自分のことをあのイエス様から教えられているとは驚きだったでしょう。
3.3日間の黙想はイエス様を受け入れるに十分な時間でした。彼は 彼は立ち上がって、バプテスマを受け、食事をして元気づいた。 のです。洗礼を受けたのです。そして、彼は聖霊のバプテスマも受けたのでしょう。彼の人生は大きく変わりました。そして、彼の変化は世界の変化にもなったのです。一人の人が聖霊に満たされると世界まで変化するものなのです。
C.私の「目からうろこ」事件
1.私の右目の視神経がすでに半分死んでいることを目医者から告げられ、大学病院に紹介状を書いてもらった私は、大学病院に行くのです。が、その前に母が私の目に手を置いて祈りました。そして、予約した3日後、大学病院に行くとなんと視神経が正常に戻っているのです。
2.パウロのように見えなくなったわけでは無いですが、この癒しを通して、私は神の存在を認めて、教会に行くようになったのです。すぐにイエス様を信じ3ヶ月後には洗礼も受けました。そして、1年後に聖霊のバプテスマを受けました。
Ⅲ.心の目が開眼した
A.殺す人から生かす人に変わる
1. 9:18 するとただちに、サウロの目からうろこのような物が落ちて、目が見えるようになった。 とありますが、肉の目が見えるようになったパウロです。しかし、もっと大事だったのは彼の霊の目が見えるようになっていたことです。
2.9:19 食事をして元気づいた。 サウロは数日の間、ダマスコの弟子たちとともにいた。 と、元気を得ました。食事をしたから元気になったのでしょうか? いえ、食事ができる元気を得たのです。私も食事ができないくらい不調になった経験が何度もあります。心が元気にならないと食事もできません。
3.パウロは敵であったイエス様の弟子たちと数日間過ごします。 9:20 そしてただちに、諸会堂で、イエスは神の子であると宣べ伝え始めた。 今度は迫害のために立ち上がったのではなく、イエス様を伝えるために立ち上がったのです。心の目が開かれるとはこういう人生なのです。
B.霊的開眼
1.パウロはイエス様やクリスチャンを肉の目で見ていたかも知れないけれど、それは肉です。私達は霊的な動物です。その霊の目はイエス様を見なくてはなりません。
2.霊の目が開かれなくてはならないのです。霊的開眼です。霊の目から鱗が落ちて、イエス様を直視するのです。
3.パウロは聖霊が遣わされるところどこへでも行きました。霊的開眼というのはそういう聖霊の働き、導きに敏感になるのです。
★ あなたのペンテコステは? あなたの人生は聖霊によって変わりましたか? あなたの目はどこを、何を見ているのですか? あなたの目から鱗が落ちましたか?