2021/6/27 礼拝説教
【テーマ】 クリスチャンの生き方
【説教題】 「子どもたちよ、父たちよ」
【聖書箇所】 エペソ6:1-4
6:1 子どもたちよ。主にあって自分の両親に従いなさい。これは正しいことなのです。
6:2 「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。
6:3 「そうすれば、あなたは幸せになり、その土地であなたの日々は長く続く」という約束です。
6:4 父たちよ。自分の子どもたちを怒らせてはいけません。むしろ、主の教育と訓戒によって育てなさい。
○ 先週は父の日。昔は恐いものとして「地震、雷、火事、親父」と言われて父親は恐い存在だったみたいです。つまり子どもは父親に一目置いていたのです。今はどうなのでしょうか?
今日のテキストには、父の子どもに対する接し方が書いてあります。しかし、その前に、 子どもたちよ と、子どものあり方が書かれています。パウロは5章で夫婦のことをキリストと教会の関係にまで深めて語り、この6章では子どもと親の関係、奴隷と主人の関係を語り、クリスチャンとしてどのように生きるべきかを語っています。
Ⅰ.子どもにとって大事な戒め
A.子どもにも「従いなさい」と言われる
1.夫婦に子どもができた場合、新たな命をもった家庭を持つことになります。夫婦だけではなく、幼い命を持つことは決して楽なことではありません。人間は動物と違って本能的な発達の他に教育による発達をみるものです。
2.前に出てきた、 妻たちよ。主に従うように、自分の夫に従いなさい。 とありましたが、子どもに対しても 従いなさい とあります。それが家庭の秩序として正しいからです。しかし、そこにはやはり 主にあって だということを忘れてはなりません。やみくもに従うわけではないのです。父親が神に従っているという大前提があります。
B.「あなたの父と母を敬え」
1. 6:2 「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。 と 第一の戒め と書いてありますが、これはどこにある戒めかというとあの有名な十戒です。しかし、順番から言うとこれは第五戒です。ある学者はこの「第一」は「重要」という意味で使っていると言います。また、十戒(一戒~四戒が神に対する戒め、五戒~十戒が人に対する戒め)の後半の第一戒と考える人もあります。また、 出エジプト20:12 あなたの父と母を敬え。あなたの神、【主】が与えようとしておられる地で、あなたの齢が長くなるためである。 と、後半に神の約束が付いているので、その第一の戒めと考える人もいます。
2.父と母が神に従っているので、子どももまた神に従うべきだということを教えていますが、子どもは目に見えない神に従うにはまず見える父・母から神に従う姿を見て覚えていくのです。アルバート・シュバイツァーは、「お母さんと一緒に小さいときに教会に行った。牧師の説教はなんにも分からなかった。けれども、お母さんと一緒に教会の座席に座っていると、本当に神様がそこにおいでになる。畏るべき者を畏れていかなければいけないということを、小さいときに教えられて、それを身に着けた」と言いました。
Ⅱ.イサクとイエスの従順に学ぶ
A.イサクは父アブラハムに従った
1.父アブラハムの言うことに従うイサクの物語は有名です。 創世記22:2 神は仰せられた。「あなたの子、あなたが愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そして、わたしがあなたに告げる一つの山の上で、彼を全焼のささげ物として献げなさい。」 という神の言葉にアブラハムは従います。そして祭壇の上にイサクを載せます。
2.この話はその後、神がアブラハムの信仰を見て、イサクを解放し、身代わりの雄羊を用意されていますから、私たちもホッとして読めるところです。が、アブラハムは神に従い、イサクはアブラハムに従ったというこの図式はすごい話です。
B.イエスは神と両親に従った
1.イサクはイエスのひな型と言われるように、イエスは天の父なる神に徹底して従われました。イエスの場合は身代わりの雄羊はありません。イエスがあのイサクの時の雄羊の役目を果たしているからです。イエスは父なる神に徹底的に従われました。
2.また、地上の両親であるヨセフとマリアにも従われました。大工の子として父ヨセフと共に働き、母マリヤに対しては十字架の上からもヨハネに託すなど愛の気遣いをしておられました。
Ⅲ.子どもたちを活かすように!
A.子どもたちを怒らせるな
1.親が子どもを虐待するというこの時代。子どもを所有物、自分のストレスのはけ口のようにしか思わなかったりしていることがあります。もちろん、親の側にある過剰ストレスが原因なのかも知れませんが、虐待を受ける子どもにとっては大変なことです。 6:4 父たちよ。自分の子どもたちを怒らせてはいけません。 とあります。
2.今日のテキストと同じ事をパウロはコロサイ書にも書いています。そこでは コロサイ3:21 父たちよ、子どもたちを苛立たせてはいけません。 ここでは 苛立たせてはいけません と、書いています。子どもたちの心が落ち着かないようではいけないということです。いかに家庭が子どもたちにとって安心できる場所であることが大事かということです。
B.父親と大人への戒め
1.もう一度コロサイ3:21を見ると 父たちよ、子どもたちを苛立たせてはいけません。 の続きにこう書いてます。 その子たちが意欲を失わないようにするためです。 ベルゲンという聖書学者は「若者の致命的な病弊は『落胆』であり、ひっきりなしの批判と叱る言葉と厳格すぎる訓練から生じる『失望』である」(「福音の豊かさ」油井義昭著 p154) と言っています。子どもを落胆させるのは大人です。意欲を失わせるのも大人です。
2.父親のすべき事、教会の大人達のすべき事は むしろ、主の教育と訓戒によって育てなさい。 なのです。子どもたちがビジョンも持つ、意欲に満ちた生き方をするためには、父親・大人が生き生きとビジョンに燃えて生きていることでしょう。その姿を子どもたちが見続けるなら、意欲が湧き、ビジョンに燃え、自ずと子どもたちも父親に従い、神に従うものでしょう。
★ 子どもたちは主にあって両親に従うべきです。父親たちは子どもの意欲を失わせないで、主の教育と訓戒によって育てるのです。教会はどうすべきでしょうか?
【テーマ】 クリスチャンの生き方
【説教題】 「子どもたちよ、父たちよ」
【聖書箇所】 エペソ6:1-4
6:1 子どもたちよ。主にあって自分の両親に従いなさい。これは正しいことなのです。
6:2 「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。
6:3 「そうすれば、あなたは幸せになり、その土地であなたの日々は長く続く」という約束です。
6:4 父たちよ。自分の子どもたちを怒らせてはいけません。むしろ、主の教育と訓戒によって育てなさい。
○ 先週は父の日。昔は恐いものとして「地震、雷、火事、親父」と言われて父親は恐い存在だったみたいです。つまり子どもは父親に一目置いていたのです。今はどうなのでしょうか?
今日のテキストには、父の子どもに対する接し方が書いてあります。しかし、その前に、 子どもたちよ と、子どものあり方が書かれています。パウロは5章で夫婦のことをキリストと教会の関係にまで深めて語り、この6章では子どもと親の関係、奴隷と主人の関係を語り、クリスチャンとしてどのように生きるべきかを語っています。
Ⅰ.子どもにとって大事な戒め
A.子どもにも「従いなさい」と言われる
1.夫婦に子どもができた場合、新たな命をもった家庭を持つことになります。夫婦だけではなく、幼い命を持つことは決して楽なことではありません。人間は動物と違って本能的な発達の他に教育による発達をみるものです。
2.前に出てきた、 妻たちよ。主に従うように、自分の夫に従いなさい。 とありましたが、子どもに対しても 従いなさい とあります。それが家庭の秩序として正しいからです。しかし、そこにはやはり 主にあって だということを忘れてはなりません。やみくもに従うわけではないのです。父親が神に従っているという大前提があります。
B.「あなたの父と母を敬え」
1. 6:2 「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。 と 第一の戒め と書いてありますが、これはどこにある戒めかというとあの有名な十戒です。しかし、順番から言うとこれは第五戒です。ある学者はこの「第一」は「重要」という意味で使っていると言います。また、十戒(一戒~四戒が神に対する戒め、五戒~十戒が人に対する戒め)の後半の第一戒と考える人もあります。また、 出エジプト20:12 あなたの父と母を敬え。あなたの神、【主】が与えようとしておられる地で、あなたの齢が長くなるためである。 と、後半に神の約束が付いているので、その第一の戒めと考える人もいます。
2.父と母が神に従っているので、子どももまた神に従うべきだということを教えていますが、子どもは目に見えない神に従うにはまず見える父・母から神に従う姿を見て覚えていくのです。アルバート・シュバイツァーは、「お母さんと一緒に小さいときに教会に行った。牧師の説教はなんにも分からなかった。けれども、お母さんと一緒に教会の座席に座っていると、本当に神様がそこにおいでになる。畏るべき者を畏れていかなければいけないということを、小さいときに教えられて、それを身に着けた」と言いました。
Ⅱ.イサクとイエスの従順に学ぶ
A.イサクは父アブラハムに従った
1.父アブラハムの言うことに従うイサクの物語は有名です。 創世記22:2 神は仰せられた。「あなたの子、あなたが愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そして、わたしがあなたに告げる一つの山の上で、彼を全焼のささげ物として献げなさい。」 という神の言葉にアブラハムは従います。そして祭壇の上にイサクを載せます。
2.この話はその後、神がアブラハムの信仰を見て、イサクを解放し、身代わりの雄羊を用意されていますから、私たちもホッとして読めるところです。が、アブラハムは神に従い、イサクはアブラハムに従ったというこの図式はすごい話です。
B.イエスは神と両親に従った
1.イサクはイエスのひな型と言われるように、イエスは天の父なる神に徹底して従われました。イエスの場合は身代わりの雄羊はありません。イエスがあのイサクの時の雄羊の役目を果たしているからです。イエスは父なる神に徹底的に従われました。
2.また、地上の両親であるヨセフとマリアにも従われました。大工の子として父ヨセフと共に働き、母マリヤに対しては十字架の上からもヨハネに託すなど愛の気遣いをしておられました。
Ⅲ.子どもたちを活かすように!
A.子どもたちを怒らせるな
1.親が子どもを虐待するというこの時代。子どもを所有物、自分のストレスのはけ口のようにしか思わなかったりしていることがあります。もちろん、親の側にある過剰ストレスが原因なのかも知れませんが、虐待を受ける子どもにとっては大変なことです。 6:4 父たちよ。自分の子どもたちを怒らせてはいけません。 とあります。
2.今日のテキストと同じ事をパウロはコロサイ書にも書いています。そこでは コロサイ3:21 父たちよ、子どもたちを苛立たせてはいけません。 ここでは 苛立たせてはいけません と、書いています。子どもたちの心が落ち着かないようではいけないということです。いかに家庭が子どもたちにとって安心できる場所であることが大事かということです。
B.父親と大人への戒め
1.もう一度コロサイ3:21を見ると 父たちよ、子どもたちを苛立たせてはいけません。 の続きにこう書いてます。 その子たちが意欲を失わないようにするためです。 ベルゲンという聖書学者は「若者の致命的な病弊は『落胆』であり、ひっきりなしの批判と叱る言葉と厳格すぎる訓練から生じる『失望』である」(「福音の豊かさ」油井義昭著 p154) と言っています。子どもを落胆させるのは大人です。意欲を失わせるのも大人です。
2.父親のすべき事、教会の大人達のすべき事は むしろ、主の教育と訓戒によって育てなさい。 なのです。子どもたちがビジョンも持つ、意欲に満ちた生き方をするためには、父親・大人が生き生きとビジョンに燃えて生きていることでしょう。その姿を子どもたちが見続けるなら、意欲が湧き、ビジョンに燃え、自ずと子どもたちも父親に従い、神に従うものでしょう。
★ 子どもたちは主にあって両親に従うべきです。父親たちは子どもの意欲を失わせないで、主の教育と訓戒によって育てるのです。教会はどうすべきでしょうか?