8×10撮影紀行

8×10の機材を主として、日本各地を
撮影したときの記録を主として記述。

8×10フィルムの取り扱い

2010年10月30日 21時35分51秒 | 日記
先日東北で撮影したフィルムの現像ができあがった。
8×10フィルムをDPEに出すと仕上がるのに中5日くらいかかる。
DPEにはフィルムホルダーごと出してしまうため、フィルムを全て
使ってしまうと、その間撮影ができない。

現像の上がってきた8×10フィルムは、以前六切りのダイレクトプリントを
したことはあるが、それ以上拡大プリントできるのか分からないので、
スキャナーでデジタル化している。
私の知る限り、一般個人で購入可能な8×10のフィルムをスキャンできる
スキャナーは、エプソンのGT-X970のみである。

フィルムのスキャンについて
 スキャンする解像度はできるだけ高解像度で読みとる事にしている。
 私のシステムではパソコンのメモリーなどの制限により2400dpiが限界。

 これで、約24000×18000(約430M)の画像データを取得することができる。
 フォトショップでのデータサイズは1.2GB位。
 スキャンには1枚あたり15分かかる。
 しかし、以下のような問題もある。
 1.フィルムをセットする際埃が付き、画像に写り込む。
 2.スキャナーの熱でフィルムがカールする。
 3.干渉縞が発生する。

 1.についてはクリーンルームででも無い限り、埃が付かないようにするのは不可能に思える。
 スキャナーに自動ゴミ除去機能があるが、このサイズ・解像度ではメモリー不足で使えない。
 今はフォトショップにゴミ除去機能があり、これで一つ一つ除去しているが、
 あまり込み入った画像の所にゴミがあると除去するのは手間がかかる。
 なお、スキャンする前にはできるだけブロアーなどでゴミを飛ばしておかないと、
 フォトショップで膨大なゴミ除去作業をすることになるし、画質にも悪影響を及ぼすことになる。

 2.については8×10にはマウント(ポジフィルムの周囲に付ける枠)は売っていないので、
 そのままスキャナー面に置くとフィルムがカールしてしまう。
 そのため、暗室用品の無反射ガラスをフィルムの上に置くことで対応している。
 ただし、無反射ガラスは剥き出しのガラスなので、ガラスの角でフィルムやスキャナーのガラス面
 を傷つけないように気を付ける必要がある。

 3.については今のところ対処方法は見つからず諦めている。
 フォトショップのゴミ除去機能を使用しても干渉縞が大きすぎで上手くいかない。
 プロのショップで8×10をスキャンしてくれる店もあるようだが、1枚1万以上するので、
 おいそれとは頼めず、現状我慢するしかない。

画像の印刷について
 印刷物はだいたい300dpi程度だと何かで読んだので、それで考えるとこのデジタル化したデータは
 2m×1.5m位まで引き伸ばせる計算になる。B0の用紙でも約1.5m×1mなのでまだ余裕があることになる。
 いずれは限界まで引き延ばしてみたいが、お金もかかるので当面は手持ちのプリンター(A3)
 で我慢している。