私の父親と母親はそれぞれ
東京で暮らしていました
… … …
1923年(大正12年)9月1日
日本災害史最大級の被害とされる
関東大震災(かんとうだいしんさい)が
発生しました
… … …
災害時の2人の年齢は
誕生日から計算すると
父親は22歳、母親は
16歳です
地震発生は丁度昼頃で
母親は家族とともに昼食時でした
… … …
グラッと家が揺れた瞬間、
親父さんを先頭に5人家族(母親と弟二人)は
揺れる階段を2階にあがり、物干しを登って
屋根に家族でまたがったのでした
屋根の上から近所を見ると
あちこちの屋根や土蔵が崩れて
やがて火の手が上がりました
母親は小遣い銭を持って一家で
避難したそうでした
… … …
被服廠方面に逃げた人々は火災で
全滅したとか…私は聞きました
街は避難する人々でごった返していました
16歳でたぶん女学生だった母親は
橋の近くで荷物を積んだ大八車を引いて、青白い顔を
した父親(22歳)とすれ違ったと謎のような話をしていました