今日のうた

思いつくままに書いています

ボツ川柳 ②

2023-03-15 11:03:01 | ⑮川柳
久々に朝日川柳に投稿したところ、ボツでした。

カベなきあと風通りやや良くなりて


世の中にはいろいろなカベがあります。
少しでもカベがなくなることを願っています。

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ケイコ 目を澄ませて

2023-02-04 08:37:33 | ④映画、テレビ、ラジオ、動画
「愛がなんだ」の岸井ゆきのが、「ケイコ 目を澄ませて」の作品で
「2022年 第96回キネマ旬報ベストテン」の主演女優賞に選ばれた。
この映画は日本映画作品賞や助演男優賞(三浦友和)、そして
読者選出 日本映画1位、読者選出 日本映画監督賞(三宅唱)を受賞した。
おめでとうございます。
私はこの賞を一番信頼している。公平だと思えるからだ。
早くDVD化されて欲しいです。

以前から日本アカデミー賞は映画会社の思わくや、2020年に亡くなった
日本アカデミー賞協会・前会長の思わくなどが入り交じり、
受賞を素直に喜べないことが何度もあった。今年はどうなるのだろう。

第46回日本アカデミー賞の優秀作品賞に、「PLAN 75」と
「ケイコ 目を澄ませて」は入ってはいなかった。やっぱりね~!
日本アカデミー賞協会に、若き映画人を育てようという気持ちが
あるのだろうか。

ちなみに三宅唱(しょう)監督は38歳で、「Playback」や
「きみの鳥はうたえる」の作品がある。
以前このブログでも取り上げている。
      ↓
https://blog.goo.ne.jp/keichan1192/e/d492d184e3fedf773e437b43b13a54d7


追記1
第46回日本アカデミー賞の優秀脚本賞に「PLAN75」の早川千絵監督、
優秀主演女優賞に倍賞千恵子、そして最優秀主演女優賞に岸井ゆきのが
選ばれました。おめでとうございます。
心よりお喜び申し上げます。
(2023年3月14日 記)

追記2
「ケイコ目を澄ませて」を観る。
忘れられない作品になりそうだ。
この映画の前後に岸井ゆきのへのインタビューがあるが、
映画の人物とインタビューを受けている人物が同一人物とは
到底思えなかった。
彼女は150センチと小柄だ。
ボクシングで女性の最軽量は46・26(アトム級)だそうで、
そのために体重を7-8キロ増やしたという。
ただ太ればいいというわけではなく、糖質制限をし、
タンパク質を多くとり、戦う体にしていったそうだ。
聞こえないということがどういうことなのか、
ましてリングで聞こえないで戦うということがどういうことなのか、
映画ということを忘れて観ていた。
(2023年9月25日 記)


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くれなずめ

2023-01-28 09:22:35 | ④映画、テレビ、ラジオ、動画
今泉力哉監督「愛がなんだ」に成田凌が出ているが、
松居大吾監督、成田凌、若葉竜也、藤原季節出演の
「くれなずめ」も面白かった。
どうしようもなくアホで真面目で愛おしい青春。
それが30代になろうと50代になろうと70代になろうと、
年を取ればとるほど尊いものに思えてくる。
このような群像劇が私は好きだ。
この映画は成田凌の愛らしさから成っている。

今泉力哉監督の映画、宮沢氷魚、藤原季節出演の「his」もよかった。
宮沢氷魚や藤原季節も好きな役者だ。

昨日観た今泉力哉監督の映画「街の上で」に出ている若葉竜也って何者?
この映画は下北沢を舞台に、ここにたむろする若者の群像劇だ。
若葉竜也の演技とは思えない揺蕩(たゆた)い感、見ていてイライラする
ほど時間がゆっくり流れる。
見られている意識はないようで、何ごともないような肝の据わり具合。
眼が離せなくなって一気に観た。
ウィキペディアによると、若葉竜也は大衆演劇のチビ玉三兄弟の
一人だそうだ。

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お父さんと伊藤さん

2023-01-25 17:12:19 | ④映画、テレビ、ラジオ、動画
老後は時間がたっぷりあるので映画は観放題、本は読み放題
になると思いきや、そうはならないようだ。
パソコンに長く向かっていたり、読書をすると眼が痛くなる。
おまけに片頭痛が起きる。
必然的にラジオや音楽を聴く時間が増えるのだが、
眼と相談しながら好きな映画を観ている。

生きるエネルギーがなくなってくると、深刻な映画を
観ることが難しくなる。
映画が発する怒りに応えられなくなるのだ。
そんなわけで気楽に観られる映画を観ている。
最近観た映画で面白かったのは次の4作だ。

①お父さんと伊藤さん(2016年公開)
黒沢久子脚本、タケダユキ監督。
息子の家から出ていくことになったお父さん(藤竜也)は
娘(上野樹里)のアパートに転がり込むことになる。
だが娘は20歳年上の彼と同棲していた。
娘の彼(リリー・フランキー)はバイト先のコンビニでは
年下の店長に怒られるし、どう見てもカッコいいとは言い難い。
娘はなぜ好きになったのだろう。
ところがいろいろなことが起こると、リリー・フランキーが
頼り甲斐のある哲学者のように見えてくるのだ。
お父さんが取った最後の決断は潔くて参考になった。

②エール!(2014年公開、フランス映画)
エリック・ラルティゴ監督。
アカデミー作品賞を取った「コーダ あいのうた」はこの作品のリメイク。
生命力溢れるポーラ役のルアンヌ・エメラが最高に素晴らしい。
演技とは思えないくらいすべてが生気に満ちている。
この映画を先に観たので、「コーダ あいのうた」は
万人受けを狙ったようで物足りなかった。

③愛がなんだ(2019年公開)
角田光代原作、今泉力哉監督。
私は岸井ゆきのと成田凌が好きだ。
ルアンヌ・エメラもこの二人も映画の中でしっかり生きている。
大満足な映画だ。

④月はどっちに出ている(1993年公開)
梁石日(ヤン・ソクイル)の自伝的小説が原作。
崔洋一(さいよういち)監督。
主演は岸谷五朗とルビー・モレノ(懐かしい)
方向音痴のタクシー運転手が迷子になると会社に電話する。
すると社長は「月はどっちに出ている?」と聞くのだ。
東京タワーの右だったり(?)、富士山の左だったり(?)。
この映画を観てから「月はどっちに出ている?」のフレーズが
頭を離れない。

崔監督は2022年11月に73歳で亡くなった。
最近は70代で亡くなる方が目につく。
映画「PLAN75」を早く観たいのだが、DVDになるのはまだ先らしい。

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ワクチン接種ができない!

2023-01-16 14:01:51 | ⑤エッセーと物語
昨年はお読みくださりありがとうございます。
お陰様で体の力が少しずつではありますが、戻ってきました。
喘息と違い、肺炎は治ってからも体へのダメージが予想以上です。
いくら食べても贅肉貯金はそれほどは増えません。
ウォーキングも息切れがするので、春まで待とうと思います。

ラジオ体操はこれまで通り続けています。
それと昨年の後半から誤嚥しそうになることが多くなったので、
YouTubeで近畿大学の公開講座「誤嚥を防ぐための体操(?)」を
朝晩続けています。
父が誤嚥性肺炎が原因で73歳で亡くなったことも影響しています。
ラジオ体操も誤嚥を防ぐ体操もたった数分なので負担にはなりません。
あせらずにボチボチいこうと思います。

YouTubeの「毎日やろう!おうちでのどトレ! 嚥下トレーニング協会」
の動画は最初はハードに感じますが、かなり効果がありました。

肺炎が苦しいということが身に沁みて分かったので、早速5回目の
新型コロナワクチン接種の予約について市役所に問い合わせを
しようと思いました。
ところが今朝(1月16日)の市の広報に
オミクロン株対応のワクチン接種は一人一回まで
とあるではありませんか。
納得が行かず市役所に尋ねました。
私は昨年(2022年)の9月に4回目となる新型コロナワクチン接種を
受けましたが、これがオミクロン株対応でした。
よって以後のワクチン接種はできないと言われました。
政府はワクチン接種を奨励しておきながら、これからのことは
何も決まっていないとのこと。
国からの指示がないと市町村は何もできません。
市の職員の方も困っていました。

新型コロナ感染者数が日に日に増加し、一か月の死者数が1万人を
超える異常事態にあっても、政府は今後も無策を貫くのだろうか。
最近の新型コロナによる死者は、60歳以上が97%を占めるという。
高齢者人口の抑制に役立っているとでも思っているのだろうか。

防衛費にはいくらでも税金を使うが、国民の健康にかかわる
お金は出せないとでも言うのだろうか。
今は新型コロナが2類に分類されているが、
近々インフルエンザ並みの5類になる。
そうなるとワクチン接種どころか新型コロナの治療にかかわる
費用は自費になる。
政府はそれを待っているのだろう。

政治家はコロナに罹っても手厚い医療が約束されている。
私たち庶民は救急車を呼んでも入院先が見つからず、
苦しみながら死を待つしかないのだろうか。
防衛費と外遊、そしてG7しか頭にない岸田さん、お答えください。

追記1
下の人気記事にあるフォトチャンネルの、「ch301381ふたりご 」と
「ch301426新しいチャンネル」は私が作ったものではありません。
クリックしないでください。

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秋の一日

2022-12-11 09:28:45 | ⑤エッセーと物語
11月13日(日)の明治神宮は天気の崩れもなく賑わっていた。
菊花展が開かれ、大安ということもあり結婚式や七五三、
そしてお宮参りに参列する人たちが列をなしていた。
外国人観光客もかなり戻ってきたようだ。

このコロナ禍での3年間を私は人一倍気をつけてきたつもりだ。
買い物は週1回のまとめ買いをし、通院以外は極力家にいた。
外食も感染者数が減った時期に天せいろを食べたきりだ。
だが今回はどうしても参列したかった。
娘たちは感染者の多い地域で暮らしている。
感染者数が急激に増えている今の状況を考えると、この機を
逸したらもう孫には会えないかもしれないという焦りがあった。

孫の七五三はどこに行っても人・人・人の山で、待たされること
待たされること。
写真室ではマスクの痕がつくので取って待つよう指示された。
いつもはあんなに神経質になっているのに、簡単にマスクを
外してしまった。
食事は失礼して帰ってきたのだが、電車の中で咳込んでしまい、
慌ててバッグに付けた"喘息バッジ”を見えるようにする。

11月17日はブログをアップしたくらいだからいつも通りだ。
11月18日(金)になると熱が出てきた。慌てて新型コロナの潜伏期間を
調べ、買い置きしてある抗原検査キットを取り出す。(1980円 高い!)
これは厚労省のHPに正規のキットが買える薬局として、
いつも利用している院外薬局が載っていたので買っておいたものだ。
だが熱のある身に説明書は分かりづらい。
夫と悪戦苦闘の末、陰性結果が出たので家にあるアセトアミノフェンの
解熱剤を服用し、様子をみることにする。

11月19日(土)になっても熱は上がる一方で、38度台になった。
いつもの病院の発熱外来に連れて行ってもらう。
一人暮らしだったらどうなっていただろう。
医師の特別な許可がない限りPCR検査は行わないそうで、
ここでも抗原検査を受け、陰性判定だった。
アセトアミノフェンの解熱剤と去痰剤を処方されて帰宅する。

11月20日(日)の午後になると熱が39度台になったので、
同じ病院の救急外来に電話をして診てもらうことにする。
ここで初めてPCR検査が行われる。
PCR検査を2回行ったが、検査結果が出るまで隔離病棟に
入院となった。

隔離病棟は想像以上の物々しさで、家から持ってきたものは
病室に入れられず、病室で使ったものを室外に出してはいけないと言われた。
入院の際、「この入院期間中に延命治療を望みますか」との
質問があった。こんなことは初めてだ。
「望みません」と答えたが後になって、もう一人の孫の入試が終わる
来年の春まではどんなことがあっても生きたいと強く思った。
完全防護服の専任看護師が使い捨て食器に盛った食事を運んでくるが
食欲は全くなし。

次の日になりPCR検査が陰性ということで個室に移される。
冷蔵庫よりも大きな機械とダクトがあり、これがウィルスを
外部に出さないための減圧機なのかと納得。
だが作動はしていないとのこと。
作動するとすごい音がするそうだ。部屋全体の圧を下げるのだから
かなりのパワーなのだろう。

X線検査、CT検査、血液検査などの結果、病名は気管支喘息と気管支肺炎
ということで、抗生物質の点滴とネブライザーをすることになる。
とにかく咳が酷く、腹筋を痛めているので寝たまま咳ができない。
ベッドに起き上がり、なるべく負担がかからない体勢で咳をする。
結局、咳は延々と続き一睡もできない。個室でよかった。
だがコロナ患者が出たのかこの部屋も1泊で出され、四人部屋に移される。
咳をする患者はどこでも嫌われるようで、ここでも1、2時間で移動させられ
て別の個室に移る。私の咳にクレームが付いたようだ。
この個室で更に9泊することになるが、計11日間の抗生物質の
点滴で熱が下がり、咳も収まりつつある。

主治医によると私は気管支拡張症で、何でもない細菌でも炎症を
起こしてしまうとのこと。
いつもは町の外れに夫と二人暮らしているのだが、今回は都会の
細菌にやられたようだ。
「もう都会に行くのはやめます」と言うと、
「買い物でも危ない。人が誰でも持っている細菌でも炎症を起こす。
 そしてこれは繰り返す」とのこと。
これからは町の外れで、夫以外の人とは出来るだけ会わずに暮らしていく
しかないのか。
入院中は面会ができず、家に帰ってくると夫は鬱っぽくなっていた。

退院後に診察明細書を見ると「院内トリアージ実施料」なるものが
ある。私もトリアージされたのだ。今回はブラックではなかったが、
次回は分からない。
日本には高熱が出ても自宅療養を強いられている人が大勢いるのだ。
退院して11日が経つが、いまだ半病人の生活を送っている。
今回のダメージはこれまでの最大級で急に老い込み、タイムリミットが
ぐっと近づいたと感じた。
もう外出することも人と会うこともないのだから、洋服も装飾品も
要らない。残された時間で終活をしなければ・・・。

2週間ぶりにお風呂に入るとお腹周りがぺっこり凹んでいた。
半月で54キロあった体重が50キロになっている。
もし最初から50キロだったら46キロになってしまっていただろう。
それでは戦えなかったかもしれない。
私のために贅肉が犠牲になってくれたのだ。
主治医の話では、私が夏によく歩いていたので運動の貯金があって
助かったとのこと。
運動貯金とお腹周りの贅肉貯金が救ってくれたのだ。
それと大袈裟だと言われても抗原検査キットと酸素缶を
買っておいて助かった。
体が弱い人間だからこそ最悪を想定して準備し、生きてきた。
それで72歳まで生きてこられたのだ。

入院中も今も音楽に救われている。音楽を聴いていると何も考えないで済む。
病んだ体も音楽に反応する。

それにしても今回のことで一番驚いたのは、明治神宮の千歳飴の中に
教育勅語が入っていたことだ。
日本はどこに向かっているのだろう。

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薬がない!

2022-11-17 09:35:01 | ⑤エッセーと物語
私は気管支喘息を約32年間患っており、
ずっと気管支拡張剤を服用している。
私にとっては無くてはならない薬だ。
ところが今年の8月(2022年)にいつものように通院したところ、
気管支拡張剤は処方できませんと言われた。
納得がいかず何度も主治医に問い合わせたところ、初診で受診すれば
処方できるかもしれないと言われ、再度、初診で来院し事無きを得た。

その間は不安で不安で娘に連絡したところ、「コロナに罹った時に処方された
気管支拡張剤が2錠残っているから送ろうか」と言われた。
娘に呼吸器の疾患はないので、コロナの感染者にも気管支拡張剤が処方され、
薬が不足したのだろう。11月には通常に処方されホッとしている。

だが安心したのもつかの間、今度は漢方便秘薬が処方できないと言う。
私は高校時代からストレス性の便秘に悩まされている。
だが10年前にやっと自分に合う漢方便秘薬が見つかり、こちらも
無くてはならない薬になった。
薬剤師もなぜ不足しているのか解らないようで、いろいろ問い合わせを
してもらったがどこにも無いという。
そしていつ入るのかも全く目途が立たないという。
酸化マグネシウムや便をやわらかくする薬を薦められたが、
市販品と同様、これではダメなのだ。

ネットを調べても医療従事者でないとHPには入れない。
見える範囲で推測すると、コロナの影響で台湾の物流が停滞し、
原材料が手に入らないのが原因のようだ。
ここまでコロナの影響があろうとは・・・。

新型コロナだけでなくウクライナ戦争でも、ウクライナの人々は
言うまでもないが、世界中の人々が何らかの影響を受けている。
以前「台湾有事は日本有事」と語る政治家がいたが、万が一中国との
戦争に巻き込まれたら、私たちの生活はどうなるのだろう。
薬はおろか食料品、日用品、工業製品などありとあらゆる分野で
影響を受けるのは必至だ。
政治家の一番の仕事は、国民が普通に生活を送れるようにすることだ。
軽々に戦争を煽るような発言は絶対にして欲しくない。

ああ、漢方便秘薬が普通に処方されるのはいつになるのだろう。
朝から失礼しました。

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椿の庭

2022-09-28 10:21:06 | ④映画、テレビ、ラジオ、動画
テレビで気になるCMがある。
70代後半の女優Yが、どうみても20代か30代にしか見えない姿で、
婉然たる笑みを浮かべてビールの宣伝をするのだ。
今は技術が発達してどのようにも見せることが出来るようだが、
私はこのCMを観るといや~な気持ちになる。

政治家もそうだが、永い間イエスマンに取り囲まれていると
自分を客観視できなくなるのだろうか。
あるいは70代か80代になるであろう古くからの
ファンが、女優Yの老いを許さないのだろうか。
それとも彼女がそう思い込んでいるだけなのだろうか。
いずれにせよ、どの世界でも力を持つ人に周りは何も
言えなくなるようだ。

そんなことを考えている時に、『椿の庭』という映画に出会った。
2021年公開の上田義彦監督、富司純子(ふじすみこ)主演の
この映画は映像が素晴らしい。(後で上田監督が写真家であることを知る)
海の見える高台に建つ古民家を移築したこの家は自然の美しさの中にあって、
四季折々の花々を楽しむことができる。
ここでの生活を楽しんでいたであろう夫の四十九日から映画は始まる。
説明やせりふは極力省かれているが、富司純子のふとしたせりふや表情から、
亡き夫との生活が伝わってくる。

富司純子の存在感が素晴らしい。
しわや首のたるみまで品があり、これまでの凛とした彼女の生き方を
伺い知ることができる。
毅然としているがゆえの亡き娘との葛藤が、ちいさなベビーシューズや
出さずに保管されていた古い手紙などから伝わってくる。
そしてゆったりとその世界に浸ることができる。

夫の弟役の清水紘治が、兄さんの家でいつもかかっていたと語る
ブラザース・フォアの「Try to Remember」のレコードが切ない。
         ↓
https://www.youtube.com/watch?v=KAn4L0l_-SU

沈恩敬(シム・ウンギョン)の透き通るような素足と椿。
せりふではなく映像がここでの生活を雄弁に語っている。
このような素晴らしい映画が日本では評価されずに外国で評価される。
このことが一映画ファンとしては悲しい。
日本の映画界は政治の世界同様、力が支配しているのだろか。

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あいつらは

2022-09-20 08:29:10 | ⑤エッセーと物語
あるラジオ番組で、芸人が高校時代の思い出を語っていた。
それによると彼は千葉県の野球強豪校に入学し、控えだった。
ある時ピッチャーの練習台としてバッターボックスに立たされたという。
ここまでは普通に行われていることだが、違うのはピッチャーが
デッドボールゾーンを確認するために、彼を実験台にしたことだ。
つまり「ここに投げればデッドボールになる」「ここまでだったらぎりぎり
デッドボールにはならない」という見極めのために立たされたのだ。
当然、彼は何度もデッドボールを受けたという。

彼の話から、私は同じ私立高校での30年以上前の出来事を思い出した。
その日、私が教えている教室に断りもなく校長が入ってきたのだ。
そして一番後ろの男子生徒の後頭部を突然持っていた本で殴りつけ、
何事もなかったかのように出て行った。
私は板書していたので、「バン」という音で振り向いた時には
すでに校長の後ろ姿しか見えなかった。

あとでその生徒に事情を聴くと、教科書を読んでいただけだという。
その生徒は目が悪く、目を本に近づけないと読めない。
それで誤解されたのだろうか。
納得がいかないので校長室に事情を聞きに行った。
校長は「生徒が居眠りをしていたのでやった」と答えた。
生徒が強度の近眼で本に目を近づけないと見えないことを言うと、校長は、
「先生、気にせんで下さい。あいつらはいいんです」
だが校長に、生徒に謝って欲しいとはついに言えなかった。
その生徒に「ごめんね。校長に謝ってとは言えなかった」と言うと
彼は「いいんです。慣れてますから」。
私はいまだにあの時の彼の顔を思い出す。
そして校長に「謝って」と言えなかったことを。

私は軍隊のような校風に耐えきれず、1年でその高校を辞めた。
だが生徒は3年間を耐え続けなければならない。
後で卒業生に聞いた話だが、「あの学校で耐えられたら、どこに
行っても通用する」と。

当時、親切な先輩の先生がいて、新米の私にこっそり教えて
くれたことがある。
「この学校はある宗教がはびこっていて、勧誘されるかもしれないので
 気をつけてね」
私は1年で辞めたので勧誘されることはなかった。
後に、私が卒業した高校の先輩にあたる元衆院議員が、この高校の
理事長(創立者)だったことを知った。
そして彼はすでに亡くなっているが、ある宗教団体の千葉会長を務めていた
ことも知った。
もしかしたらあの時の宗教とは・・・と今も疑っている。
(ちなみに旧統一教会ではありません)

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朝日歌壇ライブラリ

2022-09-04 15:30:38 | ⑤エッセーと物語
今朝(9月4日)の朝日歌壇に「朝日歌壇ライブラリ」が載っていた。
           ↓
https://www.asahi.com/special/asahikadan-library/

これは過去の朝日歌壇の入選歌を検索できるというものだ。
検索方法は3つあり、単語・作者・年代で検索できる。
たとえば単語をクリックして「夢」と入れると、504首がたちまち現れる。
これではお題に困ったときに頼りたくなる人が出てくるのではないだろうか。

題詠は苦しんで苦しんでゼロから生み出すものだ。
安易に参考にできるシステムが身近にあると、同じような歌が
量産されやしないだろうか。
AI検索も良し悪しだと思う。
短歌をやめた私が言うことではないが、老婆心ながら。
ちなみに作者をクリックして自分の名前を入れたら4つ歌が現れた。
なんだか複雑な心境だ。

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自由対談

2022-08-20 05:07:41 | ③好きな歌と句と詩とことばと
中村文則の対談集『自由対談』を読む。
さまざまなジャンルの方との対談が載っていて、
さまざまな中村文則を知ることができた。
だがどの場面でもぶれることなく、臆することなく、
その博学に驚く。

彼は読者を「読者さん」と呼ぶ。そして本のあとがきには
次の言葉が記されている。やさしい人だと思う。

「これからも、書き続けていきます。読者の皆さんも、
 生き続けてください。共に生きていきましょう。
 ではまた次作で」         (引用ここまで)

彼は社会問題を題材にする。その理由を「これから生きていく
読者さんが苦しむことのないように」と語っていたことがある。
津田大介との対談でも、このことを述べている。

「当時の日本には素晴らしい作家たちがいたのに、なぜ第二次
 世界大戦であんなことになってしまったんだということ。
 作家の力がどの程度かという議論は措くとして、こんなに素晴らしい
 作品を書いたのに、その数年後に日本はあそこまで戦争に突入し、
 敗戦する。そんな段階にまで至ってしまったときには作家は何も
 出来なくなってしまうので、その兆候が現れたときに抵抗して
 いかないと駄目だと思ったんです。それに、いま危機が訪れて
 いると自分自身が強く思っているのであれば、それを伝えないと
 読者に対する裏切りになるのではないかという思いもあって。」
                   (引用ここまで)

彼は地獄を見てきた人だと思う。そこからずっと自分と向き合い
ながら、自力ではい上がってきた人だと思う。
だからぶれない、芯の強さと寛大さを身につけている。
姜尚中との対談で、悪について次のように述べている。

「とにかく、悪というものが自分の中にあると自覚することが
 出発点になると思います。自覚すると、何か犯罪が起きたときに、
 被害者の立場で悲しむと同時に加害者の立場で悲しみ、事件を
 全体の悲しみとして捉えられるようになる。そういう社会は
 戦争が起きにくいと僕は思っています。」 
 
人は変われるかという問いに、
「僕は変わると思う。おそらく感情によって変わると。
 ドストエフスキーの受け売りですが、論理では変わらないけれど、
 存在を揺さぶられるような感情を経験すると、人は変わると思います。

 はい。ただ難しいのは、精神的な耐性が弱いと、存在を揺さぶられる
 ような強い感情に向き合えないんですね。それで拒否していまう、
 ものすごいストレスがかかることですから。ゆえに、人はなかなか
 変われないんだと思っていまが、変わること自体は絶対に可能だと
 僕は思っています。」         (引用ここまで)

映画・音楽では、彼の小説を原作とした映画に関わる
プロデューサーや監督、俳優との対談が興味深かった。
私は次の5作を観ているが、なかでも「銃」が一番面白かった。
①去年の冬、きみと別れ
②最後の命
③悪と仮面のルール
④火Hee
⑤銃

桃井かおり、玉木宏、岩田剛典、吉沢亮、村上虹郎、
そして「銃」の監督の武正晴、プロデュースした奥山和由。
武正晴は「銃」を、たまたま空いた2週間で撮影したというから驚く。

『教団X』の愛読者ということで集まった3人の中の、
スタジオジブリの鈴木敏夫はなぜこんなにも話が面白いのだろう。
いつも思うことだが。

綾野剛も中村の愛読者ということだ。
二人は同じ匂いがすると思ったが、次の中村の言葉で納得した。
「結局、演じることも物を作るということだから、そういう人は
 ある程度の狂気性を負いますよ。どんなにかわいらしく見える人でも
 何かしらはあると思うし。だからこそ、演じることが出来るって
 いうのもあるでしょうね。」      (引用ここまで)

中村文則と私の娘は同世代ということもあり、
やはり同じ世代の西加奈子、山崎ナオコーラとの会話が楽しかった。
西に「文則くん」と呼ばれる場面を想像するだけで笑ってしまう。

付箋を付けていたら付箋だらけになってしまったので、これでやめます。
これからも彼から学んでいこうと思う。     

追記1
この時期、フジファブリックの「若者のすべて」の次の歌詞に心引かれる。
「真夏のピークが去った
 天気予報士がテレビで言ってた・・・」

そしてこの時期、白井聡がガンジーの言葉を引いてあとがきに書いた
という次の言葉が心に染みる。

あなたがすることのほとんどは無意味であるが、
 それでもしなくてはならない。
 そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、
 世界によって自分が変えられないようにするためである
。」
                            (敬称略)
(2022年8月23日 記)


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言い包(くる)められる

2022-07-24 09:26:07 | ⑤エッセーと物語
言い包(くる)める・・・広辞苑によると、言葉たくみに言ってごまかす。
            口先でまるめこむ。
ちなみに「包める」に巧みにあざむく。まるめこむの意味がある。
最近、この種の発言が多くうんざりする。

不正を働いた議員が言う常套句は、「誤解を招いたのだったら申し訳ない」。
おいおい、こっちが誤解したのが悪いとでも言うのかい!

また「両論併記」も問題がある。このことで新聞の批判力は確実に落ちた。
2016年1月10日のブログで中村文則さんが「両論併記」について
書いているので引用します。

「昨年急に目立つようになったのはメディアでの『両論併記』というものだ。
 政府のやることに厳しい目を向けるのがマスコミとして当然なのに、
 『多様な意見を紹介しろ』という『善的』な理由で『政府への批判』が
 巧妙に弱められる仕組み。

 否定意見に肯定意見を加えれば、政府への批判は『印象として』
 プラマイゼロとなり、批判がムーブメントを起こすほどの過熱に
 結びつかなくなる。実に上手(うま)い戦略である。
 それに甘んじているマスコミの態度は驚愕(きょうがく)に値する」
                        (引用ここまで)

また「野党は批判ばかりだ」という言葉に過剰に反応した国民民主党の
玉木雄一郎氏は、「提案型野党」を提唱した。
それにより野党としての役割を放棄したと言っても、過言ではないだろう。
はたして国民民主党は本当に野党なのだろうか。

立憲民主党の泉健太代表は、連合の芳野友子会長に「共産党との共闘は
できない」と言われると、せっかく機能していた野党共闘を
簡単に反故にした。こんな繊細な神経で、本当に政権交代を
狙っていけるのだろうか。

また「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言い換えることも、
物事の本質を誤魔化そうとしている。
「敵基地攻撃能力とは、日本を攻撃しようとする外国のミサイル
 基地などをたたくこと」だ。
攻撃対象にはミサイル基地だけでなく、指揮統制に関する機能も含まれる。
「攻撃しようとしている」との判断はどうやって下すのか。
もしその判断が間違っていたらどうするのか。
「反撃能力」と言い換えることで、日本が武力攻撃を受けた際に
防衛力を行使する能力、と勘違いしている人があまりにも多い。
そうでなければ「反撃能力を持つことに賛成の人の割合が、
50%になるとは考えにくい。
反撃とはそもそも、「攻撃を受けた者が逆に攻撃に転ずること」をいう。
攻撃を受ける前に相手の基地をたたくことを、反撃とは言わない。

今回の選挙で私は森ゆうこ氏を応援していたので、落選はショックだった。
立憲民主党に物申したく、意見するにはどうしたらいいのかを
立憲民主党に尋ねたところ、一向に返事がない。
国民の意見を聞こうという気が、はじめからないのだろうか。
こんなことなら「パートナーズ」をやめようと思う。

忖度ばかりしている野党は要らない。
保守に走る野党は要らない!

泉氏は、国の危機より自らの保身の方が大事なのだろうか!
今がどんなに重要な時なのかを分かっていないのでは?

辻元清美氏と小川淳也氏を中心に、本来の野党の役割を改めて考え直し、
立憲民主党は一から出直して欲しいと思う。

追記1
今回の参院選では立憲民主党も国民民主党も、略称を「民主党」にする
ということは知っていた。
だが投票ブースに入り、掲示で「民主党」が2つあることに
非常に違和感を覚えた
お互いが「民主党」という名称に拘っているということは知っていたが、
こんな子どもじみたことが、はたして通用するのだろうか。

立憲民主党の略称は「立憲あるいはりっけん」とし、国民民主党の略称は
「国民あるいはこくみん」とするのは当たり前のことだ。
そして「民主党」と書いた人の票は、それぞれの得票に応じて
振り分けるべきだ。
次回の選挙では、こんな国民を愚弄した略称は
絶対に使わないで欲しい
(2022年7月27日 記)

追記2
7月29日のTBSラジオ「アシタノカレッジ」に、中村文則さんが
出演されていた。
講演はYouTubeで聴いたことがあるが、対談を聴いたのは初めてだ。
意外と高くて明るい声で話されていた。
その中で「なるほど!」と思った言葉があるので引用させて頂きます。

「メディアが様々な立場で意見を言うのはかまわないが、事件なり出来事が
 起きた場合には、
 まずは基礎情報(明確な物証など)を共有することが大切だ
 基礎情報を共有した上で、メディアはそれぞれの立場で意見を言うべきだ。
 昔は違ったが、最近はあまりにも偏った基礎情報に基づく報道や、
 基礎情報を報じないメディアがある。
 国民はすべてのメディアを見たり聴いたりしているわけではないので、
 これでは基礎情報を共有することが難しくなり、
 判断に誤りが生じてしまうことにもなりかねない」 
                        (引用ここまで)

「基礎情報を共有する」、こんな当たり前のことが今はなおざりに
されている。メディアは直ちにこれを改めるべきだ。

新聞に、中村さんがジャンルを問わず33名の方々との対談を収めた
『自由対談』の広告が載っていた。
ゲストに私の好きな人が多く楽しみだ。
中村さんの声を思い出しながら読んでいこうと思う。
(2022年7月31日 記)

追記3
年を取ると何でもポイポイ忘れてしまう。
中村さんが対談するのを聴いたことがないと書いたが、何度か聴いていた。
「映画『火Hee』特別トーク映像 公開記念 桃井かおり×中村文則×
 又吉直樹」や、確か村田沙耶香さん(?)か西加奈子さん(?)と
楽しそうにお話しされていたのを思い出した。記憶が曖昧ですみません。

市の図書館にリクエストして、『自由対談』を買って頂いた。
真っ白な装丁で、手垢がつかないか、触るのも気が引ける。
読みだしたらこれが面白い。
綾野剛との話が特に面白く、「GANTZ PERFECT ANSWER」の
DVDを借りてしまった。
(2022年8月12日 記)
 
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自転しながら公転する

2022-07-11 05:05:50 | ③好きな歌と句と詩とことばと
山本文緒著『自転しながら公転する』を読む。
山本文緒氏の作品を読んだのは、2021年に彼女が亡くなってからだ。
アメリカのロックバンド「ヴァン・ヘイレン」のギタリスト、エドワード・
ヴァン・ヘイレンを知ったのも、2020年に彼が亡くなってからだ。
亡くなって素晴らしさに気づくのは、何ともやるせない。

この小説を読んで一番に感じたのは、気負いがないということだ。
登場人物は誰もが憧れるような容姿や職業ではなく、住まいは茨城県にある。
窓からは牛久大仏が見え、主人公の母はおめかしして友人と
牛久シャトーと思われるレストランでワインを楽しむ。
そこでの主人公や周りの人たちとの日常が淡々と描かれている。
細部をリアルに描くことで、読者はどっぷりその世界に浸ることができる。
そしてまるで主人公が自分の知り合いのように心配したり、「そこは
ダメ!」と忠告したりしたくなる。

小説はいつの間にか主人公が入れ替わっていたりするので気が抜けない
そして読み終わって初めて、小説の全体の骨格が分かる。
プロローグの結婚式は、エピローグの結婚式で見事に裏切られる。
自分にとって大切なものは何なのか、人を好きになるのはこんなにも
つらいものなのか・・・と泣けた。

心に響いた言葉を2つ引用させて頂きます。
日本は20年もの間賃金が上がらず、手取りはむしろ減っている。
その上1200兆円もの借金大国・日本で、若者はこれからどうやって
生きていくのだろう。
先が見えている私たちとは違って、これから何十年も生きていかな
ければならない若者に、「日本になどこだわることはない。どこに
行っても生きていけるスキルを身につけて!」と言いたい。
それにしても、2040年を見据えた作者の慧眼に、さもありなんと思った。

①でもそれよりも、静かに枯れて色を失くしていくこの国にいるより、
 天に向かう竜巻のような国へ飛び込みたい、という気持ちが一番大きい
 かもしれなかった。
 二年後の二〇四〇年、ベトナムの人口はとうとう日本を上回った。
 私が四歳のときには日本の三人にひとりが六十五歳以上の超高齢化社会
 となった。その後、地滑りを起こすように地方自治体の多くが破綻し、
 老人ホームも病院も足りなくなって、世界的に見ても福祉の悪化が問題
 となった。ニュースは過疎化、地方の荒廃、人手不足というワードを
 繰り返した。
 私の世代は学校を出たら海外で働くつもりの人がクラスの半分以上だった。
 中国やインドで働くことが生きていく手段として妥当だと考える人は多い。
 私もベトナム料理に出会うまでは、なんとなくどちらかの国に働きに
 行こうと思っていた。日本はエリート以外はろくな職がなかった。
 賃金は安く社会保険料は高く、それこそ子供など夢のまた夢のような
 生活しか送れない。

②「別にそんなに幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃって
  思い詰めると、ちょっとの不幸が許せなくなる。少しくらい不幸でいい。
  思い通りにはならないものよ」         (引用ここまで)

追記
この小説がドラマ化され、3話完結で読売テレビで放送されます。
私が期待している藤原季節が出演するのが楽しみです。

放送日時は
2023年12月14日(木)11:59(PM)~
    12月21日(木)11:59(PM)~
    12月28日(木)11:59(PM)~

舞台は茨城県です。
私は茨城県に近い千葉県に住んでいます。
そのせいか「ちばらぎ県」とも呼ばれています。
「牛久大仏」も「牛久シャトー」も身近にあるし、
地震速報も千葉県のではなく、茨城県北西部を見る方が確かです。

腑に落ちないのは、以前は「いばらぎけん」と呼んでいたのに
いつの間にか「いばらきけん」と呼ばれるようになったことです。
以前はいばらぎ=茨城、いばらき=茨木だったのに、
今はいばらきでも茨城と変換されるようになったことです。
濁音はダサいとでも思っているのでしょうか。
茨城県に筑波学園都市が出来たからでしょうか。
私の中では、いばらぎ=茨城、いばらき=茨木のままです。
(2023年12月9日 記)
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カードが手元を離れる危うさ

2022-05-30 10:49:36 | ⑤エッセーと物語
先週、いつもの通院だったので、院外薬局で順番を待っていた。
ところが会計が終わっても健康保険証を返してくれない。
「私の保険証は?」と聞くと、「もうお返ししました」とのこと。
どうやら私がトイレに行っている間に、他の人に誤って
渡してしまったようだ。そしてその人はすでに帰ってしまっていた。

私がかかっている病院はどこも保険証の確認をその場ではしてくれない。
しばらく経ってから名前を呼んで、あるいは最後に診察券と
一緒に返されることが多い。
私を含め高齢者は耳が遠くなるし、眼も悪くなる。
こうしたミスは充分起こり得る事だ。

その後、院外薬局の職員が誤って持ち帰った人の家を訪れて
保険証を返してもらい、私の家に郵送してくれた。
今は知らないが、昔は保険証でサラ金からお金が借りられた。
もし持ち帰った人が悪い人だったら、と思うとぞっとする。

今朝、ラジオを聴いていたら、2024年には保険証を廃止して
マイナンバーカードで代用する案が出ているという。
マイナンバーカードは保険証と違って、これからもいろいろなものが
紐付けされていくそうだ。
誤って他人のマイナンバーカードを手にすることも十分考えられる。
人間は性善説ではできていない。
そうした場合に、つい魔が差して・・・ということも無きにしも非ずだ。
いくら写真が貼ってあるからと言って、本人確認を医療従事者や
他の従事者に委ねて、はたして100%安心なのだろうか。

こうしたことを考えると、カードは常に自分の目の前でカードリーダーを
使ったり、確認したりして欲しい。
そして確認が終わり次第、速やかに返してほしい。

2018年7月13日の私のブログに、マレーシアでスキミングに
遭ったことを書いています。
その時にカードを使ったのは2回、ツインタワービルのブランド物の
お店と、帰りの空港内でお菓子を買った時だけだ。
空港内では目の前でカードリーダーを使ったので問題ないと思う。
ブランド物のお店は、店員が私のカードを店の奥に持っていって処理した。
こちらは怪しいと今も思っている。
どんなカードでも、自分の手元を離れてしまうのは危険が伴う。

マイナンバーカードを使用する場合に、こうした危険性を考えて
対処してくれているのだろうか。
情報漏れ、スキミング、誤って他の人にカードが渡されてしまう・・・。
紐付けが多くなればなるほど、こうした心配は増えて
いくのではないだろうか。

2018年7月13日の私のブログ「知らぬ間に 遠隔操作される恐怖」
            ↓
「13,4年前(2004年)に、私はマレーシアでスキミングの
 被害に遭った。
 帰国してから保険会社の電話で、私のカードが大阪の電気店で
 使われたことを知った。
 男性で名前が全く異なるのに、カードが使われたのだという。
 私がマレーシアでカードを使ったのは2回、ツインタワービルの
 ブランドもののお店と空港でお菓子を買った時だけだ。
 空港では目の前のレジで使ったので、こちらは問題ないと思う。
 当時はカード番号と有効期限だけ分れば、いくらでも悪用できたのだ。
 もちろん私は被害額を請求されることはなかった。

 こんなことがあって直ぐに8文字の スーパーI 社でそのカードで
 買い物したところ、レシートにカード番号、有効期限、そして
 名前まで印字されているではないか。
 このレシートだけで偽造カードが作れるのですよ、と I 社に
 電話したところ、すぐに対処してくれた。
 13,4年前はこんな無防備だったのだ。」(引用ここまで)

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サヨナラ

2022-05-13 15:01:17 | ③好きな歌と句と詩とことばと
ラジオ番組「SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記」の中で、
今聴きたい名曲としてGAOの「サヨナラ」を紹介していた。

♪ 流れる季節に 君だけ足りない
  はぐれた心の 足跡を探す

「君だけがいない」だったら胸に響かなかっただろう。
「君だけ足りない」に心を抉られてしまって泣きそうになった。
言葉に強く反応したのは久しぶりだ。

GAO「サヨナラ」
    ↓
https://www.youtube.com/watch?v=H8a2k0cGmew

それからはYouTubeでGAOの曲を聴きまくっている。
1992年にリリースされた「サヨナラ」のMV(ミュージックビデオ)は、
中性的でピュアな彼女の魅力があふれている。
この頃の私は体を壊すほど働いていた時期で、こんな素晴らしい
ミュージシャンを知らずに生きてきたことが悔しい。

今はラジオを聴き逃しても、radikoで電波を気にせず聴ける。
便利な世の中になったものだ。


追記1
アルバム『 BEST 1991-1994 GAO 』を借りた。
伸びやかな声で歌がうまい! そして聴く人の心に寄り添ってくれる。
「Roi Roi」を聴くと、どんなに凹んでいても元気になれる気がする。
「イリュージョン」「夢のひと」「壊(こわ)れかけた時計」
「Love」「1987」「最後のメッセージ」「突然 君と出会いたい」
が素晴らしい。
「突然 君と出会いたい」は、孫たちが初めて恋をする時に、
このMVをプレゼントしたくなるような曲だ。
     ↓
https://www.youtube.com/watch?v=PpVRl8BDBew

「『月』に吠える朝」の「今に来るよ来るよ来るよ」の歌詞が
頭から離れない。
アルバムにはないが、「Bed」「ゆっくり変わるよ」
「Beat Up Sofa」も好きだ。
彼女の曲を聴くと生きる力が湧いてくる。

追記2
昔、英語を勉強する人の中には、FEN(Far East Network=米軍極東
放送網)を利用する人がいた。
そのことを思い出し聴こうとしたが、ない!
1997年にAFN(American Forces Network Pacific=アメリカ軍ネット
ワーク)に変わってしまい、アメリカから放送を提供しているという。
わが家は電波状況がわるく苦労している。
ああ、それなのにそれなのに、NHKとAFNはすこぶる良いのだ! 
なんだか複雑な心境だ!
(2022年6月20日 記)


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