身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

自然観察の意義(2)・・・自然観察の最大の目的

2019年06月25日 08時30分25秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
自然観察の最大の目的。
それは、地球に生きる喜びを感じることです。
私の行なう自然観察会は、それを目的としています。

私たちは、地球という星に住んでいます。
生も死も、出会いも別れも全て、この地球上で起こっていること。
多くの生命の生の軌跡を乗せて地球は回っています。
この地球上には、大地や海、そして緑があり、こうした環境の下で多くの生きものたちが生きています。
地球の生命で、地球の自然環境に頼らず生きているものはありません。
みな生きるためには、地球上の自然環境を必要としているのです。

それは私たち人間も同じ。
毎日、水を飲み空気を吸い、食べ物を食べ、青空や太陽や雲を眺め、風を肌で感じながら生きています。
水は、雨、川、海、雲そしてまた雨という地球上の水の循環や大気循環があるからこそ得られるもの。
綺麗な空気は、地球上の大気循環のほか、森林などによる二酸化炭素の吸収や酸素の放出、空気の浄化や温度調節によるものです。
食べ物は元をたどれば、全て生命を持った生きものだったものです。魚や動物の肉、野菜や果物など、みんな生きものではありませんか。
それらは家畜だったり、農作物だったりと人間が育てた側面を持つものもあります。
しかし家畜のエサは穀物ですし、農作物も太陽の光や雨水を受けて大地で育つもので、自然の恵みがなければ育つことはできないのです。

私たち日本人は日本列島に住み、縄文時代のころから長い間、日本という島国の自然環境と調和して暮らしてきました。
それは自然環境を改変しつつも、自然の持つ循環を大切に利用活用した、里山里地での自給自足的な暮らしでした。
こうした環境は今でも田舎と呼ばれる環境の残る地方には多く残っていますし、町なかに暮らす私たちの周りにもその一部は残っています。
私たち日本人が昔から大切にしてきた自然と共存する環境を今の私たちも引き継いでいると言って良いでしょう。
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自然観察の意義(1)

2019年06月25日 07時45分51秒 | 1-1.菊名エコクラブの町なか自然教室
街で暮らす私たちの周りには、私たち人間によってつくられた人工的なものばかりがあります。
しかし、この世は人間の作ったものだけでできているのでしょうか。
ちがいますよね。

太陽、月、星、空気、空、大地、そして小鳥たちや昆虫たち、木々や草花たち。
こうしたものは人間の作ったものではありません。
自然観察の意義の一つは、このことを確かめること。認識し直すことです。

そんなこと確かめなくたって、みなさんご存知なことは私も承知しております。
しかしながら、人工的なものばかりに囲まれて暮らしている私たちが、このことを日ごろから意識できているでしょうか。
そこは怪しいところだと思います。

私たちは、いつも接しているものには意識が向きますが、接していないものについては意識から遠のき、認識が薄れていくものです。
そんな私たちが人間の作ったもの以外のもの、つまり自然のものも私たちの周りに存在するのだということを体感しつつ思い出すための手段が自然観察なのです。
自然観察というと理科や生物の授業の中で行なう科学的手法のような感じがするかもしれません。もちろん、そうした一面もあります。
でも、もっと簡単に大きくとらえ、自然とふれあうことと考えてください。

自然とふれあい、それらを認識することは大事なことだと私は考えています。
なぜ大事なのかは今までもお話したことなのですが、「自然観察の意義」の連載で、再びお話ししようと思います。
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