身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

2023年秋の活動から:外来種の草むしり作業

2024年01月26日 18時26分00秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

昨年秋に行なった活動を振り返ってみます。

昨年2023年9月、公園管理事務所を介して植物の外来種防除活動に協力したもらえないかとのお話があり、一緒に活動しました。

街なかでは小規模な造成や都市的な整備が進められることによって、多くの野草たちがその生育環境とともに(生えている場所もろとも)姿を消していっています。三ツ池公園には、まだそうした野草たちが見られ、その貴重な生育地となっています。

(そうは言っても、その公園でさえもが都市的な管理の対象とされており、決して安心できる状況ではありませんが。)

こうした在来種の野草たちが消失していくのには色々な原因があり、よく知られているように外来種もその一つです。外来種が在来種を打ち負かして消失させてしまうことがあるのです。そこで在来種は残し、外来種だけ取り除く必要が出てきます。こうした作業を草地での植物で行なう場合、選択的な草刈り、選択的な手抜き(手作業で根っこごと外来種を引き抜くこと)と言います。

しかしながら、その外来種について調べていくと、外来種自体が悪いのではなく持ち込んだ人間が悪いということがわかってきます。外来植物として有名なセイタカアワダチソウも元々は蜂蜜の蜜源として、また、健康茶や薬用、食用に用いることのできる有用植物なのです。

このセイタカアワダチソウのお話しは、また別の機会にしたいと思っています。

昨年9月は、こうした作業をお話しを交えながら、某企業のみなさんと一緒に作業を進めました。

セイタカアワダチソウやコセンダングサなどの外来種を引き抜いているとクコが出てきました。薄紫の花を咲かせています。クコは秋に成る赤い実が中国料理によく使われます。漢方薬としても用いられ、日本には平安時代に渡来したと言われている古来の外来種です。

こうした古来の外来種は、近代になって移入されて在来種や生態系に著しい影響を与える外来種とは区別されます。

園路上でヤマボウシの実を見つけました。同じミズキの仲間のハナミズキはアメリカヤマボウシの別名を持つ外来種ですが、ヤマボウシは在来種です。このヤマボウシの実は食べることができます。イチジクのような味と触感があります。

ハナミズキもヤマボウシも落葉広葉樹なのですが、近年、常緑樹のヤマボウシを園芸店などで見かけるようになりました。これは中国原産の外来種。(もともと園芸植物、植栽植物の多くは外来種ですが。)在来種のヤマボウシと交雑するなどして、新たな外来種問題になりはしないだろうかと私は疑問に思っています。

カマキリも見つけました。草の上にいると見つけにくいです。

このように草刈り(草抜き)作業は、やっつけ仕事のようにして行なうのではなく、色々な生きものたちや自然の様子にふれながら、楽しく行なうことが大事です。


横浜水道水にとって重要な土地、旧津久井町(その2)

2023年07月19日 21時01分23秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

横浜の水道の水源地が山梨県の道志村であるという話はよく聞きます。けれども調べたり現地に行ってみたりしてわかってきたのですが、実際にはそんなに単純なものではありません。

道志川の現流域が山梨県の道志村であることは確かですが、旧津久井町の青根地区から神奈川県に入ると約13㎞も流下して、現役で稼働している鮑子取水堰にたどり着くのです。

この神奈川県内に入ってからの取水堰に至るまでの道志川の13㎞の区間の周辺環境は、小さな山や谷が連なった山林となっていて、こうした山や谷から生じた沢も道志川に流入し、その水源の一部となっています。

つまり、道志川の源流域一帯の水源は道志村だけではなく、神奈川県内の沢も水源となっているわけです。

また、横浜市のホームページによると現在の横浜市の水道水の水源は

「道志川・相模湖・馬入川・企業団酒匂川・企業団相模川の5系統となっています。」

とのことです。

これは酒匂川を除くと全て相模川流域ということになります。相模川の源流は山中湖。山中湖は富士五湖の一つですから、富士山が源流ということになります。こうしたことから何がわかってくるかというと、横浜という都市もまた、山や谷や森といった大自然に支えられているということなのです。

道志川にしても、中流・下流域と比べて水質が清浄な源流・上流域の旧津久井町は、取水堰があることなども含め、旧津久井町が横浜の水道水にとって重要な土地であることがわかってきました。


2023年の初夏の活動終了しました

2023年06月20日 05時45分07秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

2023年初夏6月に予定していた活動、3ヶ所での「プールのヤゴ救出」と三ツ池公園での「水生植物の自然観察会」は終了しました。

それぞれの報告は、またこれからしていきます。

また、ヤゴの羽化などを撮影された方は、こちらで紹介させていただきますので、ぜひ、お寄せください。送り先メールアドレスは以下のとおりです。

kec_tm@yahoo.co.jp

こうした身近な自然と親しむ活動ももちろん不可欠で、今後も続けていきますが、他地域の自然やそのつながりなどについてお伝えしていくことも重要だと考えるようになりました。横浜水道路についての記事のように、他地域の自然についての謝罪にも力を入れていきます。


6月18日(日)三ツ池公園での活動のお知らせ

2023年06月01日 19時05分09秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

新型コロナウイルスの世界的大流行が起きる前は、私は三ツ池公園で自然観察会を行なっていました。

コロナで人の集まる活動の自粛が求められるようになってからできなくなってしまったため、来園者の方々が一人でも公園内の野草たちを観察できるようにと「三ツ池公園の野草散策マップと図鑑」シリーズを作成するようになりました。

今回はそのうちの「湧き水水路の水生植物散策マップ・図鑑」を使用しての自然観察会を行ないます。

6月18日(日)午前10時から。参加費1人100円。10時までに三ツ池公園パークセンター前に集合。雨天中止。お申し込みは三ツ池公園管理事務所045-581-0287まで。

 


私の育った町と同じ、自然の景観を守るため

2023年05月27日 23時20分48秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

今日は三ツ池公園で植生管理作業を行ないました。

公園では綺麗な花の咲く野草も雑草扱いされていっしょくたに刈り取られてしまうからです。

写真の土手には5月~6月に開花するホタルブクロや8月~9月に開花するツリガネニンジンが生育しています。一緒に生えているセイタカアワダチソウやクズ、ヒメジョオン、ススキなどに覆われると衰退していってしまう恐れがあるため、これらを引き抜いたのです。

残したい野草以外の除草前

残したい野草以外の除草後

私の住む町にも昔はあちこちに色々なや野草たちの生えている土手があったのですが、次々と失くなっていきました。

今では公園でないとこのように色々な野草の生育する土手は残っていくのは難しいようです。その公園ですら、先ほどお話ししたように野草を守っていくのには努力が必要となります。私はこうした作業を自然環境保全ボランティア活動として行なっています。自分生まれ育った町に見られたのと同様の野草の花の咲く土手を守るためです。

このことについては、またの機会にもう少し詳しくお話しします。

明日は、明治神宮外苑に行ってきます。

なお、今年のヤゴ救出に関しての新しい情報は、今月最終日か来月の月はじめに発信できる見込みです。


ドクダミチンキ

2023年05月23日 20時50分58秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

5月21日(日)は三ツ池公園で「ドクダミ茶とドクダミチンキ作り教室」を行ないましたが、翌22日(月)は私単独でドクダミチンキを作りました。

ドクダミを採集するには、まだ良い時期が続きます。教室に参加してくださったみなさんも教室で学んだように身の回りのドクダミを摘んで、お家でも作っていただけたらと思います。

教室でもお話ししたように梅の実で梅酒を作るために使うホワイトリカー(アルコール35度(%)ホワイトリキュール、甲類焼酎)でも作れます。

写真で使用しているのは、35%ホワイトリキュールと「チョーヤの梅酒」の空き瓶です。


今日も三ツ池公園にいきます(2023.5.22)

2023年05月22日 06時02分07秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

今日の16時半ごろ、三ツ池公園に行く予定です。

定員10名のところ7名の参加でしたので、用意しておいた瓶やアルコールなどが余っています。これらの余った材料を使って、私が単独でドクダミチンキを作ります。

「作り方教室」はいたしませんが、お話しすることはできます。

公園管理事務所付近にいますので、野草に関心のある方はお気軽にお声がけください。


今日はありがとうございました

2023年05月21日 20時14分27秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

今日の活動に参加してくださった方々、ありがとうございました。

三ツ池公園で「ドクダミ茶・ドクダミチンキ作り教室」を行ないました。 定員10名のことろ、7名の方たちの参加がありました。

みなさん、楽しそうに活動してくださいまして、私も楽しかったです。ありがとうございます。

ここからは、参加者向けというよりも、この記事を見ていただいている方々に向けて、活動の中でお話しした内容をお話しします。

私たちが雑草と呼んでいる植物にも、本当は一つ一つに名前が付けられていて、色々な他の生きものたちと関わりを持ちながら生きています。

里山と呼ばれる環境で自然環境と共存してきた私たち日本人も、こうした身の回の植物たちを生活に取り入れ、様々なことに使ってきました。

ドクダミもその一つ。虫刺されや擦り傷切り傷、美肌、生活習慣病の抑制など、広い効用を持つ民間薬(薬草)として使われてきた植物だということで、その利用方法を学ぶ内容でした。

これは、昔の人たちの知恵であり技術です。都市化に都市化が重なられ、これでもかというほど自然環境が壊されつつあります。その中で、再び人と自然(自然環境やその中に生きる生きものたち)との距離を縮め、地球の環境と共存した持続可能な社会に向けての、小さいけれど着実な1歩1歩になると考えて、こうした活動を行なっています。

 

 


ドクダミ茶・ドクダミチンキ作り教室のお知らせ

2023年05月18日 20時06分49秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

今度の日曜日の5月21日、朝10時から三ツ池公園で「ドクダミ茶とドクダミチンキ作り教室」を行ないます。

定員は10名ですが、広報するのが遅くなってしまったため、まだ空きがあります。

お申し込みは

045-581-0287

三ツ池公園管理事務所まで

 


2022年11月20日㈰「篠原池のゴミ拾い&生きもの探し」のお知らせ

2022年11月09日 20時10分28秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

古くから地域の方に親しまれている篠原池で、お掃除をしながら池に棲んでいる小魚、小エビ等の

生き物探しをしませんか?

参加費は無料です。

準備のために参加者の人数を把握したいため、事前申し込みにご協力ください。

申し込み先は岸根公園管理事務所(電話番号:045‐481‐1697)

または当日講師を務めさせていただく松田(Email:kec_tm@yahoo.co.jp)

まで、お願いします。

時間は10時から最大12時まで。篠原池の道路側の広場に集合となります。

持ち物は軍手。動きやすく多少汚れても良い服装と靴でご来園ください。

新型コロナウイルス感染症予防対策としてマスクの着用もお願いいたします。

なお、20日(日)が雨天の場合は23日(水曜日の祝日)に順延となります。


2011年の記事再掲載①菊名池公園の自然と生きもの展

2022年05月24日 13時47分03秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

自然は大切。持続可能な社会を築いていく上で自然環境との共存は不可欠。そう考え、いろいろなことをやってきました。

その一つを再掲載します。

2011年7月から8月にかけて菊名池公園プール建物内で行なった

「菊名池公園の自然と生きもの展」です。

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菊名池公園プールには毎年1日当たり1000人規模での利用者がいらっしゃると聞きます。
これだけ多くの方々に利用されるということもあり、あえてここでは宣伝しなかったのですが、この夏のプールの開園期間中、プール施設内で「菊名池公園の自然と生きもの展」を開催しました。
2つ前の記事で掲載した、菊名池公園プールでは初のヤゴ救出。その延長線上の企画として実施したものです。

菊名池公園プールは菊名池公園という公園の中にあります。
公園を分断する道路の向こう側には広場と池がありますが、この池が菊名池です。
このように菊名池公園はプール、広場、池の3つから成り立っていますが、
昔は全てがつながった一つの大きな池で、これが本来の菊名池の姿なのです。

今では小さくなってしまった菊名池ですが、池の中には昔から住み続けている生きものたちもいます。
こうした菊名池の自然や生きものたち、変遷などを公園利用の多くの方々に知っていただきたいと思い、この展示を企画いたしました。

内容は、4種類の魚介類の水槽展示と展示はできない鳥類や植物など、および菊名池の変遷ののパネル展示です。

ただ、私はこうした活動をボランティア活動として仕事のかたわらに行なっています。
コツコツと準備を進めて開催にいたりましたが、毎日様子を見にいったりメンテナンスをすることがなかなかできませんでした。
プール運営のスタッフの方には、色々ご負担をおかけすることになり、そのため、来年は開催できるかどうかわかりません。

しかし、身近な自然の生物多様性を保全し、自然環境と共存した持続可能はより良い社会づくりに貢献する意味で、地域の自然環境について次世代へと語り継いでいきたいという強い思いが私にはあります。
そこで展示内容を地元小学校に配布したいと考えています。

プールの運営スタッフの方のお話によると、展示スペースをプール来場の子供たちが囲みこむことがあるほど、人気がある展示だったようです。
「菊名池公園の自然と生きもの展」をご覧下さったみなさま。熱心にご覧いただき、また意見や感想を寄せていただき、誠にありがとうございます。

直接お礼を言うことのできなかったプールの運営スタッフの方々にも、併せてお礼を申し上げます。


今年2022年にはいってから作った資料

2022年05月20日 21時20分13秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

今年に入ってから、これだけ資料を作りました。

お一人で図鑑などをお持ちにならなくても、野草について知りなから観察できるように作りました。

三ツ池公園限定となりますが、こうした資料をつくっておけば来年再来年になっても使えますので、力を入れる必要があると考えました。

これらのリーフレットは、三ツ池公園パークセンターの受け付けに申し出ていただくと配布してもらえるようになっています。

今後もこのシリーズは増やしていくつもりです。

また、今回の「ヤゴ救出」で配布する予定の資料も同様のA4三つ折りリーフレットとして作成中です。


「綱島公園の冬の自然散策」報告

2022年01月31日 17時20分50秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

昨日1月30日(日)、予定どおり「綱島公園の冬の自然散策」を行ないました。

ご参加いただいたのは一組のご家族だけでしたが、昨年から楽しみにしてくれていて、づんぐりも拾っておいてくださいました。この寒い中ご参加くださって、ありがとうございます。

見られた生きものたちはカルガモ以外撮影しておりませんので、また改めて撮影しに行ってから、紹介させていただきたいと思います。

今後の綱島公園での自然観察会は、日程は未定ですが、3月の終わりから4月の始めに春の自然観察会、そして6月にプールのヤゴ救出、8月に夜の自然探検を行なう予定です。


綱島公園の冬の自然散策

2022年01月24日 12時55分10秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

先週土曜日の22日、綱島公園から綱島市民の森を散策しました。自然観察会を行なうための下見です。

冬の綱島公園の雑木林

綱島市民の森のヒノキ林

どんぐりはまだ落ちている箇所があります

どんぐりはまだ落ちている箇所があります。キジバト、スズメ、ヒヨドリは見られましたが、期待していたシジュウカラ、ヤマガラ、ジョウビタキ、ツグミ、クロジは見られませんでした。春に開花の楽しみな野草が少しだけ確認できました。

こんな感じなので当日どんな生きものたちが見られるかはわかりませんが、散策ということでも楽しいと思うので今週の土曜日に行おうと思います。落ち葉がなんの木の落ち葉なのかとか、どんぐりを拾って何のどんぐりかお話したりしながら歩きます。

綱島公園の展望台付近からの風景

私一人だけで楽しんではもったいないので、身近な自然散策がお好きな方は一緒に歩きましょうという感じで行います。私にもわからない植物などはたくさんありますが、わかる限りのことをお話ししながら歩きたいと思います。

今週日曜日30日、午後2時に綱島公園子ども用プールの入り口前に集合です。急なお知らせですみません。参加者ゼロでも私は散策しますので、お気軽にご参加ください。綱島公園から綱島市民の森の展望台までゆっくり歩き、集合場所に戻って終了となります。3時くらいに終了予定です。


すみません。 どんぐりの自然観察会できなくなりました。

2021年12月13日 06時52分17秒 | 新カテゴリー:1.三ツ池公園などの自然・生きものたち、活動について

12月5日の日曜日に 体調を崩し 病院にかかりました。 とりあえず薬を処方されましたが、 年明けに落ち着いたら本格的な治療が始まることになると思います。

すみませんが、それまで自然観察会はできないと思います。

ただ、無理はせず、できる範囲のことはやろうと思っています。

どんぐりの自然観察会を楽しみにしていて、どんぐり拾ってしまったよという方は、コメントまたは下記までメールをください。

terusan9995@yahoo.co.jp(松田)