身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

今年も菊名池に冬の水鳥が渡ってきました

2010年10月24日 15時29分17秒 | 2-4.菊名池
この夏、北国に帰らず、菊名池でヒナをかえした個体がいたことで話題になったキンクロハジロ。

その冬の渡り鳥、キンクロハジロたちが今年も菊名池にやってきました。
カモたちは昼間も起きていることはありますが、基本は夜行性です。
よく鳥目といって、鳥は夜は目が見えないなどと言われますが、それは間違い。
鳥は目が良くて、渡り鳥は夜のうちに飛来するのです。

10月11日(月)には、菊名池でヒナをかえしたオス1羽・メス羽とそのヒナ1羽のほか、3羽のキンクロハジロを確認しました。
この3羽がこの秋に渡ってきた個体でしょう。
そのほかにオナガガモという、やはり冬鳥(冬に渡ってくる渡り鳥)のカモがオス・メスそれぞれ1羽いました。

10月23日(土)にはキンクロハジロは27羽になり、菊名池で生まれたヒナも成長して大きくなっているので見分けがつきにくくなっています。

キンクロハジロの数は例年2月ごろにピークを迎え、100羽以上となります。
これから秋が深まり冬が来るにつれ、数が増してくることでしょう。


10月11日の菊名池
手前の3羽がこの秋に飛来したキンクロハジロ、奥の3羽が菊名池で春・夏を過ごしたキンクロハジロとそのヒナです。


10月23日の菊名池
キンクロハジロの数は全部で27羽です。菊名池でヒナをかえしたオス・メスとそのヒナは、見分けが難しくなっています。
手前に見える野草はチカラシバ。穂の出た様子が秋らしく園芸店で売られていることもありますが、地面さえ残っていれば生える野草です。昔は横浜でも、このチカラシバでわらじを編んだそうです。
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菊名池公園のドングリの木

2010年10月17日 19時16分43秒 | 2-4.菊名池
今、菊名池公園にドングリの木の実(ドングリ)がなっています。
ドングリにも色々な種類があることは、みなさんも知ってらっしゃると思います。
それぞれの木に名前がありますが、写真はコナラという木のドングリです。

写真はコナラのドングリです。
菊名池公園内には、このコナラのほか、クヌギ、シラカシ、スダジイ、マテバシイといったドングリの木が生えています。
池側にある、これらの木のほとんどは1990年代前半に行なわれた菊名池公園全体の大改修の時に、武蔵野の雑木林を復元する目的で植えられたものです。

明治以前は都道府県制度がなく、日本各地は~~国として区分されていました。
武蔵野の雑木林は、国木田独歩の「武蔵野」という小説の中に描かれていますが、菊名池一帯もこの武蔵国でした。

雑木林は里山の林で、クヌギやコナラを主体に色々な木が生えている場所です。
昔は今のように都市ガスや灯油はありませんでしたから、里山の雑木林のクヌギやコナラで炭を作ったり、焚き木を拾ったりして燃料にしていたのです。
それは人間も利用していましたが、色々な小鳥や小動物、草花や昆虫たちも生息する、自然と人とが共存した場所だったのです。

つまり、菊名池公園内で池の周囲にあるコナラやクヌギの生えた一帯は、雑木林復元ゾーンなのです。
1995年ごろの菊名池公園の大改修直後は、2mくらいの苗でドングリはなりませんでした。
それから何年もたち、これらの木も大きく育って、いつのころからかドングリが実るようになったのです。



コナラ


クヌギ


スダジイ


マテバシイ

*コナラは菊名池公園内。それ以外のドングリは菊名池公園外で撮影しました。


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とうとう始まるCOP10

2010年10月11日 09時46分48秒 | その他
今年は国際生物多様性年で、しかも第10回生物多様性条約締結国会議(COP10)が日本で行なわれます。

COP10はいよいよ、今日から名古屋で開催されます。
関連した特別番組がNHKで放映される予定となっています。


しかし腑に落ちないのは、世間一般で盛り上がりに欠けることです。

エコという言葉だけは相変わらずよく聞かれますが、
この生物多様性の保全こそが、本当の意味でのエコです。
それなのに国際生物多様性年ということでの世間一般での盛り上がりは
未だにありませんね。


たった今NHKで放映されている特番でも言っていますが、
少なくとも過去の国際会議の場では、みな自分の国の利害のことばかり主張し、
地球環境を守っていこうという熱意が低いという場面も多々見られるそうです。
そこで、国際的な取り決めとはまた別に、
地域地域で自然環境の保全に熱意を持った人が行動を起こしていくほかない、
という結論も出されているのです。

でもこれは、国際的なことに限ったことではありません。
国レベルではもちろん、地方レベルでも、市町村レベルでも、同じことが言えます。
私も地元行政や地域の人々に大して同様のことを感じながら、少数派として活動しています。


生物系の学校を出て、建設環境コンサルタントの仕事も10年ほど経験し、
行政の主催する環境プロジェクトにも参加したことのある経験を活かし、
個人でできる限り、自然観察をしてデータを取り、
それを元に啓発・啓蒙ポスターを作成して掲示したり、
小さな自然観察会を開催したりしていますが、なかなか良い成果は出ません。
私も普段は普通の会社員で仕事が中心の生活しているため、
なかなかコンスタントに活動できないということもあります。

それでも、できる範囲で長続きするよう、やっていくことが大事だと思っています。
これからも、ムリのない範囲でガンバっていこうと思います。


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