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身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

都市に住む現代人であっても地球への敬意を大切に。 松田 照之

今日のプールのやごイベント

2025年06月08日 08時10分39秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

にわか雨がありましたが、今日のプールのヤゴ救出(プールのやごイベント)は決行します。

 

朝10時から綱島公園プール、午後2時から六角橋公園プールで、どちらも1時間半~2時間行ないます。

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春の七草

2025年01月26日 08時45分23秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

今年2025年の旧暦での元旦は1月29日です。その6日後の2月4日が旧暦での七草粥の日となります。

そこで「横浜市内で見られる春の七草」の両面三つ折りリーフレットを作りました。

商用利用や無断の改変は厳禁としますが、自然観察や環境学習の目的で使っていただけるように作成しています。下記のリンクからダウンロード、プリントしてお使いください。

「横浜市の公園などで見られる春の七草」PDFファイル

 

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横浜市内で見られる紅葉と草の実図鑑

2024年12月18日 20時44分03秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

「どんぐり図鑑」に引き続き「紅葉と草の実図鑑」作りました。

DW⇒横浜市内の公園などで見られる紅葉と草の実図鑑PDFファイル.pdf

私は幼児期から横浜市内の古くからの市街地に住んでいますが、10年20年と経つうちに身の回りに普通にあった自然の草木や昆虫たちが姿を消して行く街の変化を見てきました。

そうした自然が失われること自体が環境への大きな負荷であることは言うまでもなく、「自然と共存する持続可能な社会」といった観点から、良い方向に進んでいるとは思えません。

元来「春は花見。桜だけあれば良い。」「秋は紅葉狩り。モミジ(カエデ)であれば良い。」といったものではなかったはず。春にはマンサクやコブシ、スミレも咲きます。秋もモミジ(カエデ)だけでなく、様々な草木が紅葉(黄葉)します。これらは古くから絵画や歌の題材にされてきました。

これらの様々な草木があってこそ豊かな森であり、これらの豊かな自然が、日本の文化や日本人の感性を育んできたのです。

種類数は載せられませんでしたが、そのような思いを込めて作成しました。

 

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横浜市内の公園などで見られるどんぐり図鑑〈解説編〉

2024年12月15日 06時34分39秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

「横浜市内の公園などで見られるどんぐり図鑑(基本編)」に引き続き、
11月は「横浜市内の公園などで見られるどんぐり図鑑〈解説編〉」を作成しました。

基本編は、基本編と表記しているわけではないため「(基本編)」としていますが、12種類のどんぐりとその樹種の葉の写真を載せ、 どんぐりと言っても色々な種類があること。このように色々な木々や草花が森となり、森が里山環境の一部となって、大切に利用されてきたことなどを説明しています。

「〈解説編〉」では「(基本編)」の内容を引き継ぎ、12種類のどんぐりの木々が、それぞれどのように使われてきたかなどを解説しています。こちらは文字が小さく文字数も多いので大人向けとなっています。

下記のリンクよりダウンロード後、A4両面にプリントして三つ折りにし「(基本編)」とセットのリーフレットとしてお使いください。

DL⇒「横浜市内の公園などで見られる どんぐり図鑑 〈解説編〉」PDFファイル.pdf




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横浜市内の公園などで見られるどんぐり図鑑(基本編)

2024年12月09日 18時33分33秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

10月はどんぐりの季節です。この10月、様々な種類のどんぐりを集めるため、横浜市内の複数の公園などを歩き回り、どんぐりを収集しました。どこに行けばどんなどんぐりの木があるか、種類の見分け方など、長年の知識と経験が頼りです。 そして、いつかこういうものを作りたいと思っていてなかなか作り切れずにいた「横浜市内の公園などで見られる どんぐり図鑑」を完成させました。 横浜市内で見られる主要などんぐりを紹介するとともに、森林、里山、そして地球環境問題へとつながるように構成してあります。 著作権は作成者の私にあり、営利目的での使用、また無断での改変等は硬くお断りしますが、環境学習や自然観察にご利用いただきたく作成したものです。 環境学習や自然観察の目的でプリント、コピー、配布して、どうぞご利用ください。下記のダウンロード先からダウンロードしてA4版両面でプリント後、三つ折りにしてリーフレットとしてお使いいただけるように作成してあります。

DL⇒「横浜市内の公園などで見られる どんぐり図鑑 (基本編)」PDFファイル.pdf

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ドクダミチンキについて

2024年06月16日 21時13分05秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

今日は千草台公園プールでヤゴ救出を行いましたが、その中でドクダミチンキについてもお話しさせていただきました。

私たちが雑草と呼んでいる植物たちにも一つ一つ名前があるのはもちろん、薬草や食用になるものがあります。

私たち日本人は古い時代から近代まで里地里山と呼ばれる環境で暮らしてきました。身近にある自然を大切に利用しながら暮らしてきたのです。

明治時代に西洋文化の受け入れるようになってから現代のような都市化が進み、里山環境と文化が失われてきました。

野草たちの薬草利用もそうした文化の一つです。西洋文化の中にも薬草利用があるのですが、日本に入ってきた時点で伝えられなかったか採用されなかったかして、日本の薬草利用とともに途絶えてしまいました。

近年アロマやハーブのブームの影響もあって、これらが見直さて、静かなブームになっています。

特にドクダミチンキはネットでの情報が増えてきていますし、研究もされるように いなってきています。

ドクダミの主要な薬効成分は3つ。①デカノイドアセドアルデヒド、②クェルシトリン、③イソクェルシトリンです。

①はドクダミ特有のあの匂いの成分で葉に多く含まれ、強い抗菌作用があります。葉を乾燥させると失われるので、この作用を利用したい場合にはチンキ剤にします。

②は利尿、便通、強心、血管拡張作用があり、心臓や高血圧の改善に良いと言われています。葉に多く含まれ、乾燥させても失われないので、葉を採取し干してお茶にします。

③は強い抗酸化作用のほか、利尿作用や毛細血管を強化する働きがあると言われているのですが、花穂に特異的に多く含まれるので、開花期にしか採取できません。この成分も乾燥させても失われないため、お茶としてもチンキ剤にしても利用できます。

私は数年前からチンキ剤やお茶として利用しています。チンキ剤は消毒用アルコールに2ヶ月間ほど浸して、成分のしみ出したその液を利用する方法です。

続きはまた今度。

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里山と生物多様性

2024年05月29日 21時35分51秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

「里山」や「生物多様性」が話題となっています。

つい先日もTwitter(現X)で「生物多様性」がトレンドに入っていました。

横浜は既に充分に都市化されていると思うのですが、それでもまだ開発、再開発と言われています。その一方で「里山」や「生物多様性」に関心を持つ人々は、ちゃんといるのだなぁと思わされました。

里山環境と里山文化というのは、とても大切なものです。なぜなら、それらが自然環境と共存する持続可能な社会の模範、お手本と言われているからです。

2010年に愛知県で開催されたCOP10 (生物多様性条約締結国会議 第10回)で里山での生活様式が生物多様性の保全と人の暮らしとが両立するということが示され、その後、里山ブームが起きました。

私たち日本人は、古い時代から近代までの長い間、里山で暮らしてきたのですが、明治時代に西洋文化を取り入れてから、その里山環境を壊して都市を築いてきました。

里山は不毛の地でないのに、開発の上では単なる開発用地。壊して更地にしてから建設するためです。

しかし、その都市も周囲に自然環境がなくては成り立つことができません。首都や近郊の都市は、周辺の里山環境の残っている地域から水道水が取水されてきたり、田畑で育てられた農作物が運送されてくるから成り立つことができるのです。

そこで、どこもかしこも都市として発展したいと言って都市化していってしまっったら、、、。もしそうしていったなら、ここでお話ししたくないほど悲惨な予測もされています。

なので、今都市となっている地域もこれ以上の自然破壊を止めたり、自然環境を取り戻したりすうること。そして何より私たち自身が自然に帰ることのできる状態になっておく必要があると思います。

里山は、ご実家が田舎にある人にとってはもちろん、そうでない人にとっても、私たち日本人の故郷なのですから。

ヤゴ救出もそうした活動の一環。身近な自然の生きものたちとふれあう活動です。

 

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旧暦の啓蟄(けいちつ)について

2024年03月18日 19時40分49秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

旧暦には、季節を24に分けた二十四節気(にじゅうよんせっき)と、24の節気を更に3つずつに分けて、全部で72に細分化した七十二候(ななじゅうにこう)があります。

新暦(今の日付のカレンダー)では3月5日から3月19日までの15日間が啓蟄となりますが、旧暦では新暦よりも一ヵ月あまり遅い日付で、1月25日から2月10日となります。この期間をさらに三つに分けた七十二候によると

3月5日~3月9日(旧暦1月25日~1月29日):蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

3月10日~3月14日(旧暦2月1日~2月5日):桃始笑(ももはじめてさく)

3月15日~3月19日(旧暦2月6日~2月10日):菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

確かに3月4日の週は、アゲハチョウとアリを見ました。

また3月16日の上瀬谷自然観察会でも、キタテハを見ました。

今年になって、私が初めてみた昆虫たちでした。

やっと春らしい陽気になってきたなと思ったのですが、今週はまた冬の寒さになるということなので、体温調節などに気を付け、風邪をひいたりしないようにお過ごしください。

今年になって初めて見たアゲハチョウ(3月4日の週、大和市内)

今年になって初めて見たアリ(3月4日の週、大和市内)

今年になって初めて見たアリ(3月16日、横浜市瀬谷区)

そして、3月10日の三ツ池公園での田んぼの活動の時に土の中から出てきたケラ(おケラ)※

※3月10日は三ツ池公園で田んぼの活動があり、また3月3日は「早春の野草たち」をテーマに自然観察会を行ないました。これらについては改めて記事を書いていきます。

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上瀬谷米軍跡地、春の七草たちのその後。(その1)

2024年03月17日 21時24分52秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

横浜市瀬谷区にある上瀬谷米軍基地跡地には田畑が広がり、森林や草地も所々にある里山環境となっています。ここでは、この里山環境を活用して自然観察会などの活動をしているグループがあり、先月2月17日に私も参加してきました。

この日は旧暦の1月8日に当たります。七草がゆの日の翌日です。そこで春の七草のうち、今ではなかなか見られなくなった「せり」と「ほとけのざ」は見られないものかと思い、観察会のリーダーの方に尋ねてみました。「見られるかも!」という答えに期待を膨らませながら案内してくれた場所を探していると・・・・・

見つけることができたということは、2月18日の記事「瀬谷の花博計画地での自然観察会に参加。春の七草を探して。」に書いたとおりです。

前回の観察会では「ほとけのざ」の開花を見ることはできませんでしたが、次回は花が咲いているだろうということで今回を楽しみにしていました。

「ほとけのざ」と「」付けで平仮名表記をしたのには理由があります。これは春の七草の1つとして古来から伝えれれている名前で、現在の植物図鑑に載っている名前とは違うためです。図鑑に載っている名前はコオニタビラコで、ホトケノザの名前は別の植物に付けられています。

これが現在の植物図鑑に載っているホトケノザです。春の七草の1つの「ほとけのざ」とは全く別の植物です。

この記事では以下、現在の植物図鑑に載っている名前(標準和名)で統一します。

今回3月16日の観察会ではコオニタビラコの花を見ることができ、また、思っていたよりも数多く生育していたので感激しました。

水のない早春の田んぼに咲くコオニタビラコ。このように田に平たく生えている子だからでしょう。漢字では「田平子」と書きます。かわいい野の花です。

田植えのために水が入れられる初夏までの間に種子ができるのですが、その後、種子は水中で過ごすのでしょうか。秋にはイネの収穫があり水が止められます。すると水のなくなった田んぼの地面から、発芽し翌年の早春になるとこのようにまた花を咲かせる。不思議で可憐な野草です。

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雨水について

2024年02月22日 06時35分32秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

季節というと春夏秋冬の四季なのですが、明治時代になるまで用いられていた旧暦では、二十四節気と言って二十四の季節(節気)がありました。

また、旧暦では曜日がありませんでしたが、七十二候(ななじゅうにこう)というものがありました。

七十二候というのは、24ある季節(節気)をさらに3分割して季節の移り変わりの目安としたもので、一年間全てで72になるので七十二候といいます。

今年2月19日は、旧暦では1月10日。雨水(うすい)という節気に入りました。

2月4日(旧暦12月25日)は立春となっているので、雨水は春の季節の一部、春が深まっていく途中の時季を表した候となります。

 

さて、七十二候では雨水(うすい)は次の三つに分けられています。

①2月19日~23日:土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)

土の水分が凍って固くなっていたのが解け出し、潤った感じになって動き始めることを表わしています。

②2月24日~28日:霞始たなびく(かすみはじめてなたなびく)

気温が上がって水分が水面や土中から蒸発して空気中の水分が多くなり、霞みになるということを表しています。

③2月29日~3月4日:草木萌動(そうぼくめばえいずる)

草木が芽吹き、新緑の時季が始まること。「萌える」とは本来、草木の芽吹きを意味しているのです。

 

関東地方では先週の2月15日に春一番が吹きました。また、前々回2月18日のの記事のように春の野草たちが花を咲かせ始めています。

季節の移ろいを熟語で表した二十四節気や七十二候。言葉が示す自然の様子を思い浮かべてみたり、実際の自然の様子を確かめてみたりして過ごすのは楽しいものなのではないでしょうか。

今週は冬に逆戻りしたかのような寒さとなっていますす。2月から3月にかけては季節の入れ替わりの時期で寒暖の差があり、三寒四温という言葉もあります。

服装など体温調節の仕方に戸惑う時期でもありますが、風をひいたり体調をくずしたりしないよう、注意してお過ごしください。本格的な春はもうすぐです。

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2月19日、24節気では雨水に入りました。

2024年02月20日 06時56分52秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

一昨日の2月19日は旧暦では1月10日で、二十四節気の雨水となりました。

これは「あまみず」と読むのではなく「うすい」と読みます。

一般的に季節は四つに分けられていて春夏秋冬の四つがありますが、二十四節気では一年間の季節が二十四に分けられています。

雨水(うすい)は、この24ある季節のうちの一つで立春の次に来ます。冬の間は雪が降っていたのが雨に変わり、積もっていた雪や地面の凍った霜や水面に張っていた氷も解け出して水になる頃ということを意味します。

雨水の季節(節気)は新暦の日付では今年は2月19日~3月4日までの約2週間ですが、旧暦では1月10日~1月24日に当たります。

旧暦では、1年で一番寒い時期と言われる大寒が12月24日で終わり、12月25日から立春となります。(大寒も立春も二十四節気の季節の一つです。)

旧暦は新暦よりも一ヶ月と十日ほど遅い日付となっています。

お正月というと「新春」であるとか「春迎」といった言葉が使われますが、これは二十四節気に基づく風習なのでしょう。

新暦だと大寒は1月末にやってくるので、お正月に「新春」とか「迎春」と言った言葉が使われるのはしっくりきませんが、こうした言葉は旧暦で日本の社会が営まれていた頃の名残なのでしょう。旧暦で考えた方がしっくりくるわけです。

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2024年1月の活動から:三ツ池公園でのジャガイモ植え付け準備

2024年02月19日 20時13分43秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

今年に入って1月の活動です。1月24日、三ツ池公園で農業体験活動が行なわれたので、お手伝いも兼ねて取材に行ってきました。

三ツ池公園の分区園iには農業体験ゾーンがあります。ここでジャガイモの耕作をするということで、今回はその準備のために畑を耕す活動をしました。 

分区園には色々な野草たちも生えています。これは食べられる野草ノビル。長ネギのように細長い葉が筒状に丸まっていて、ニラのような特有の匂いがあるのが特徴です。

ノビルを掘り上げると球根が出てきます。球根はピリッと辛みがあっておいしく、葉の部分もアサツキのように納豆や冷やっこなどの薬味になります。

これはスイセンです。葉が細長く球根があるという点ではノビルと同じですが、スイセンには毒性成分があり、食べると死亡する場合もあるそうです。

食べられる野草を食べる場合、詳しい人に教えてもらうなど経験を積んで、似た野草との見分け方が確実にわかるようになってから食べるようにしましょう。こうした畑を含め、戸外には色々な自然の植物や栽培植物が生えているものなのです。

今回の行なうのは、次回2月の活動で行なう植え付けの準備で、畑を耕す活動です。

こちらのグループでは長い木の根が出てきたので、取り除きます。

耕した後は土壌改良剤として苦土石灰をまきます。

まいた苦土石灰をすきこみます。今回初めて参加のこの男の子も腰の入った良いフォームで頑張っています。

地面をならして、今回の作業の仕上げです。

私たち日本人は元々農耕民族です。縄文・弥生時代から近代までの長い間、里山と呼ばれる環境で、自然環境と調和した持続可能な生活を営んできました。それらが失われることは自然と共存する文化とその環境とが失われることを意味します。今回お手伝いと取材とをさせてもらって、こうした畑の活動も里山環境と親しみながらその大切さを学ぶ一環と感じました。次回も楽しみにしています。

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瀬谷の花博計画地での自然観察会に参加。春の七草を探して。

2024年02月18日 12時17分27秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

昨日2月17日、瀬谷区にある花博計画地で定期的な自然観察会が行われる日だったので、参加してきました。

この日は旧暦で1月8日。七草がゆの行事が行われる1月7日の翌日です。もし日本社会が今も旧暦で営まれているなら、一昨日、新暦の2月16日が七草がゆの日だったのです。

そこで、春の七草の中でも近年なかなか見ることのできなくなったセリやホトケノザ(現代名ではコオニタビラコといいます)を見ることができるかどうか、観察会のリーダーに尋ねてみました。

見られるかもしれないとのことで、期待感を膨らませながら観察会に参加しました。

花博の計画地として整備が進められている瀬谷区の米軍跡地ですが、米軍施設があるのはほんの一部分だけで、ほとんどは畑や田んぼ、樹林地となっています。また、2015年には「生物多様性の保全上重要な里地里山」として環境庁に選定された土地に含まれています。

計画地は広範囲が柵に囲まれており、ゲートから中に入っていきます。ここでは地元の方々が中心の自然環境保全ボランティア「瀬谷環境ネット」のみなさんが、地権者から土地を借りて田んぼの活動や自然観察会を行なうなど、里山の大切さを次世代へと伝えていこうと2006年から活動しているです。

埋蔵文化財の発掘調査が行なわれていました。花博会場整備の工事をしていて、何かが発見されたのでしょう。

冬で落葉しているクワの枝先にガ(蛾)のまゆのようなものが付いています。カイコの原種と言われるクワコのまゆらしいです。

ホトケノザ(左)やヒメオドリコソウ(右)の花が咲いていました。どちらもシソ科の小さな草なので似ていますが、よく見ると花も葉も形が違います。

このホトケノザは、春の七草の一つとして呼ばれる ほとけのざ とは別の植物です。春の七草の一つの ほとけのざ は古代名で、現代ではコオニタビラコという名前になっています。

昔から、ふきのとうと呼ばれ、早春の山菜として親しまれているフキの花芽。

 

ヨモギの若芽。5月になると草餅(ヨモギ餅)の原料として使われます。天ぷらにしてもおいしいです。フキもヨモギも林縁や畑に生育する野草で、田畑や雑木林などの風景とともに親しまれてきました。

ハコベ。春の七草の一つとしての呼び方は、はこべらです。ハコベは地面さえ残っていれば一般的な公園などでも見ることができます。

ホトケノザ(現代名)などと一緒に花を咲かせているナズナ。ナズナも一般的な公園でも普通に見ることができると思います。

ハハコグサ。春の七草の一つとしての呼び名(古代名)は、ごぎょう です。ハハコグサも一般的な公園でも見ることができると思います。

田んぼの畔に生えていたセリ。セリは香草野菜として栽培されることもありますが、本来はこのように湿地や畑の畔に生育する野草です。セリは身近なところでは、なかなか見ることのできない野草になってしまいました。

これがコオニタビラコ。春の七草の呼び名(古代名)では ほとけのざ と呼ばれています。
同じ仲間のオニタビラコとヤブタビラコは一般的な公園でも土の地面の残っているところなら見かけるのですが、コオニタビラコは春の七草の中でも最も見ることができない野草となってしまいました。

これで春の七草5種類です。残りの2種類はカブとダイコン、古代名では、 すずな と すずしろ です。この二つの野菜については、毎日のように食べたり、お店でご覧になっていると思うので、とりあげません。

私が子供のころは、セリは自宅の近くにも見かけたような記憶があります。それが、小規模な宅地造成や道路舗装など都市的な整備の推進のために、湧き水環境や周辺の湿地を埋め立ててしまい、生育環境もろとも姿を消してしまったのです。

春の七草たちの見られた冬の田んぼと畑。

日本には元々、正月に若菜摘みを行なう風習があり、それに奈良時代に中国から伝えられた行事とが合わさって、日本独自の七草がゆの慣習になったと言われています。

このことからもわかるように昔の人たちは、現代のように春の七草をお店で買ったりなどせず、身近にある田畑や雑木林あるいは草地などの里山環境で、自分で見つけて摘んでいたのです。食べることだけではなく、自分で摘むということも慣習、行事の一部だったということもうかがえます。野草たちの生えている環境に出て早春、新春を感じ、それを楽しんでいたのでしょう。名前も知っていて、見分けることもできたでしょう。

野草は、園芸業界では「山野草」と呼ばれていますが、野外で普通に見られるものは商品価値がなく、個体変異で珍しい形や模様となった株が売られているのだそうです。

けれども、もしある野草が希少で数えるほどしか生えていなかったら、少し摘んだだけで絶滅してしまいます。そうではなく、たくさん生えているからこそ、摘んで飾ったり食べたりすることができるのです。

そんな状態にならないうち、たくさん生えているうちから、その環境と一緒に守っていく必要があると私は思います。

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旧暦の元旦と初日の出。自然と調和した過ごし方をするには。

2024年02月13日 20時18分09秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

2月10日(土)は旧暦の1月1日でした。そこで旧暦元旦の初日の出を見に行きました。

今のカレンダーの暦、新暦では1月1日の後に小寒、さらにその後に大寒がやってきます。今年は1月6日~1月19日が小寒、1月20日~2月3日が大寒でした。

大寒が終わると立春となります。今年の立春は2月4日でしたが、この日は旧暦で12月25日です。

お正月というと「新春」や「迎春」といった言葉が使われますが、一年のうちで一番寒い時期と言われる大寒が元旦の後に来るのでは、温かさの感じられる春はまだ先という感じがします。ところが旧暦では、元旦の前に大寒は過ぎていて、立春の期間に入っているのです。立春の期間に元旦の来る旧暦の方が「新春」や「迎春」の言葉がしっくり来ます。

立春というのは季節を24に分けた二十四節気の一番目の季節。寒い冬が終わって春が来る日であり、2週間ほど続く期間でもあります。

旧暦1月1日の初日の出の写真です。

 

旧暦が用いられ始めたのは古墳時代。このころの日本は中国との交流が盛んで、中国の文化とともに旧暦も日本に入ってきたと言われています。以来、日本の風土や気候に合わせて改良されながら、明治時代が始まるまでの長い間用いられてきました。特に田畑の農作物を育てるタイミングを計るために重宝されてきたということですから、里山文化の一つと言っても良いでしょう。

というわけで、旧暦の新年、あけましておめでとうございます。

 

旧暦には曜日はありません。その代わりに24の季節をさらに3ずつに分け全部で72の季節に細分化した七十二候(ななじゅうにこう)というものがあります。

曜日は月・火・水・木・金・土・日と7日間で一周する繰り返しで約52週で一年365日となりますが、七十二候は一つの候が5日間で一年経たないと一巡せず、その季節の生きものたちの様子を示す言葉で表されます。それも、その様子を思い浮かべることができるような楽しく美しい言葉です。

ちなみに本日2月13日は旧暦の1月4日。立春の期間中で、2番目の候「うぐいす鳴く」の時節です。そして2月15日から18日は、立春の3番目の候「うお、こおりをいずる」の時節となりなります。

季節の細やかな移り変わりを感じながら生活するには、旧暦の二十四節気と七十二候がとても良い目安になります。これも自然と調和した生活のしかたの一つと言えます。

自然と調和した暮らし方をするには、身の回りにも自然環境をが存在するということを意識し、楽しく親しもうとする姿勢を持つ必要があるのですから。

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2024年1月の活動から:三ツ池公園での下草刈り

2024年02月05日 20時32分01秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

今年に入って初めての活動です。

1月14日に三ツ池公園で雑木林の下草狩りの活動があったので、ちょっとお手伝いもかねて取材に行ってきました。

雑木林は昔、燃料にする薪(たきぎ)を拾ったり、山菜を採ったりするために使われていた森林です。全く手つかずの森林よりも適度に人の手の入った森林の方が、人が利用しやすいだけでなく多種多様な森林生態系が形成されると言われています。

ほとんど人の手を入れない自然のままの森林も大切だと思いますが、人の手の入った雑木林でないとなかなか見られない野草や昆虫たちが存在することは確かです。

三ツ池公園でもエリアを設けて、市民参加の雑木林管理、下草狩りが行われることとなりました。

市民参加の雑木林管理、下草狩りのエリア

コナラ(ドングリを成らす樹種の一つ)のドングリなどが芽生えています。これが将来大きく育つことを目標として、ササなどに周囲を塞がれて枯れてしまわないように下草狩り(ササ狩り)を行ないました。

コナラのドングリの芽生えたもののほかに、木苺の仲間やヤツデ、アケビなども見られ、これらの私の手伝った場所では残すこととしました。また、カマキリの卵も見つかりました。

下草狩りを1時間程度で終わらせた後は園内を一周しながら自然観察を行ない、メジロやシジュウカラ、ヤマガラといった山野の野鳥、池ではカルガモやキンクロハジロ、カイツブリといった水鳥が見られました。

このような作業は、私の父の世代の子どものころや祖父母の若いころまでは、日本のごく普通の生活の中で行われていたといいます。私の父の友人は農家ですが、敷地内にある屋敷林のシラカシの木を伐採して、牛に引かせる農耕器具を作ったという話を聞きました。また、そのころは茅葺屋根の材料のススキを刈り取る萱場(かやば)と呼ばれる場所も町内にあったといいます。

様々な技術が発達して便利な今の世の中と比べたら不便かもしれませんが、それは現代人の私たちの視点での物の言い方です。自然と共存する持続可能な文化としては昔の方が先進的であり、今は後退していくばかりです。その中で、こうした里山活動を体験できることは貴重といえます。

 

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