地球の危機であるとか、地球規模環境問題が起こっているといった話を時々見たり聞いたりしますね。
そう言われ始めたのは、1980年に「西暦2000年の地球」という本が、アメリカ合衆国政府報告書として出版されてからのことだったというふうに記憶しています。そのころから地球温暖化や食糧危機がされ予測されていたのです。
今の子どもたちのように、私も子供のころはウルトラマンや仮面ライダーが好きでした。特にウルトラマンは悪い宇宙人が地球を侵略にやってきて、ウルトラマンが地球を守るために戦うという展開があります。
私の中に自然環境保全の意識が目ざめたのは中学生のころでした。
「自然は大切なもののはずなのに壊されてばかり。だから守っていかなくてはならない。」
とはっきりと考えるようになったのが、中学生の時だったのです。それでも、このころはまだ自然は大切なもので守っていくべきだと考えている人が多いものと思っていました。
実際に私の幼少期は、自然や身近な生きものたちを大切にする気持ちを持った大人たちがいて、そうした大人たちから自然や身近な生きものたちを大切にするようにと教えてもらいました。
けれども「今は何か違う。」いや「昔とは明らかに変わってしまった。」と感じるようになったのは、令和になってからのことです。
水と緑と生命の星、地球。この地球の地球らしい環境、自然環境を壊しているのは悪い宇宙人などではなく、なんと人間自身ではありませんか!
人間も地球上の生命の一つですから、地球上の空気を吸って呼吸をし、水を飲み、食べ物を食べなくては生きていけるはずがありません。この食べ物というのも、元は全て陽の光や雨を受けて育った植物の葉や根や実である農作物であったり、海で獲れた魚介類、また家畜などの生き物です。元をたどっていけば全て自然の産物。こんなことは分かり切ったことなのに、自分たちが生きるための基盤である自然環境を壊してしまっているのです。
地球の環境が危機的な状態になっているのは、地球の自然環境が持っている生産力や回復力以上に資源を採ったり、廃棄物や汚染物を排出したり、都市開発や再開発のために自然を壊しているためです。
地球の危機が警告され始めてから40年も50年も経っているのに、まだ危機だと言われているのは、経済や都市の発展を優先して、自然環境を大切することの優先順位を非常に低く扱っているためです。
本当は社会全体が本気を出して取り組んでくれれば良いのですが、人間とは欲深い生きもので、強欲さを制御できずにいるんですね。そして、昔のような自然と調和した暮らしをしようとする姿勢も失ってしまいました。
でも、心ある人は何か行動しています。これから何かしようと考えている人もいるかもしれません。私はそういう人を応援するためにも、これからも自然観察会などを開いていこうと思います。また、自分自身もやっていることを深めたり、できることを増やしたりしていこうと思っています。