身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

篠原園地の近況 ~園内や周辺の工事に関して~

2016年03月14日 12時07分24秒 | 篠原園地
篠原園地では園内や周辺で工事が行われています。

篠原園地の尾根側の隣接地は、昔、青少年の家(野外活動センター)でした。
僕が小学生の時、子供会でここの宿泊施設を利用し、キャンプファイアをした記憶があります。
その土地が売却され宅地となることが決まったのですが、その工事の影響で、篠原園地に面したところによう壁(大きなコンクリートの壁)が出現することとなったのです。
以前は石垣となっていて湧き水が染みだし、コケがシダが覆っていて自然な感じがありました。

また、斜面の下側の白幡池公園に接する部分では、スロープの取り付け工事が行われています。
それまでは階段だけでしたので、バリアフリーにするためのようです。
新たにつくる植栽部分にはサクラを植えるそうです。

こうした環境の変化は篠原園地の植生を単純化するとともに、直射日光が当たることにより地面の乾燥化を促することになるでしょう。
昨日お話ししたムラサキシキブも新たに芽吹くかも知れませんが、マツがなくなったことによって直射日光が当たり過ぎ、葉焼けを起こして枯れてしまうかも知れません。

篠原園地には湧き水があり、下流部に位置する白幡池の水源となっています。
また、トウヨシノボリという淡水に棲むハゼの仲間の小魚が、白幡池から園地内にある湧き水の流れに遡上してきます。
これらの工事の影響で、湧水量が減ってしまうことだって十分に考えられます。

自然の生きものたち、木々や草花、野鳥やカエル、昆虫たち、そして彼らが生きていくための環境をもっと大切にしてほしいと思います。
人間が植えたり持ち込んだりした植物などは大切だけれど、自然の生きものたちは存在価値がなく大切にしなくて良いものだなんて、絶対にあり得ないのですから❗❗


お尾根側の隣接地(園地敷地外)は宅地造成中で、園地側によう壁が出現。


白幡池公園側ではスロープの取り付け工事。
今まではニホンタンポポ(カントウタンポポ)が生え、夏にはセミの羽化も見られた場所ですが、工事後そこまで回復は難しいでしょう。