ほなまた (わくわくたべものおはなしえほん)こしだ ミカ農山漁村文化協会このアイテムの詳細を見る |
「わくわくたべもののおはなしえほん」の中の一冊。山のきのこのお話。
土の中のきのこの胞子が、成長する。それを待って、おいしく食べる山の動物たち。こしだ ミカさんの絵が素敵だ。大胆なタッチで描かれた絵をよく見ると、色々な生き物の営みが書き込まれている。まさしく森は生きているではなく、山は生きているのである。きのこの成長を待って、腹いっぱい食べる動物たちの満足そうな姿を見るだけでも、幸せな気持ちになれる。ハエまで登場している。
細かく書き込まれた、山の様子は、地中を含めて、土を肥やし、山を豊かにする様々な生物の営みも描かれているから、きのこを食べる話のほかに、ページをめくりながら、その様子を宝探しのような感覚で見つけるのもこの本の読み方である。
動物たちが満腹になった後、彼らは、人間の村のおじいさんが孫を連れてやってくる姿を見て、木の陰に隠れた。
おじいさんも、きのこのたくさん出ている場所を知っているのだ。孫と一緒にたくさんのきのこを収穫する。でも、まだまだきのこはたくさん生えている。もっと取りたい孫におじいさんは言った。「食べるぶんだけ とったらええんや。あとは、また来年」。そう、来年、ほなまた。動物たちもねぐらに帰っていく。ほな、またね。
山の自然は、みんなのもの。人間も、そのおすそ分けをしてもらっているのだ。
「食べる」ってことは本来、人間だってほかの
動物といっしょ・・自分たちで調達して
来るものだっだんですよね。
自然の恵みをいただく・・・
キノコを図鑑などで、よく知ってるつもりの
わたしも実際山に入って、自分で採ってきて
それを食すのは難しいでしょう。
山に、自然に熟知した人でないと。。。
本のおじいさんは、そんな人なのですね。
そして「食べる分だけ・・・」ってことも
大切なこと。
胞子からあんなきのこが成長するなんて、なんて自然は魅力的なのでしょう。