なぜ戦争はよくないかアリス ウォーカー,ステファーノ ヴィタール偕成社このアイテムの詳細を見る |
わが街は、お寺が多い街です。もうすでに近くのお寺の除夜の鐘が鳴り出しました。煩悩にまみれたおいらのブログもこれが今年最後のブログです。内容は、あまり新年にかけて相応しくないものは避けようとしていたら、書きづらくなりました。
日比谷公園には、派遣切りなどで行き場と食べる手段を失った人の為に、「年越し派遣村」が開設され、今晩も80人余りの人がテントの中で年を越します。政争に明け暮れた政治家たちは何ら有効な法律を成立させることもなく、豊かさの中で年を越すのでしょう。
イスラエルは、ガザ空爆を行い、多くの人命が失われました。以前、攻撃を止めようとしません。
今日、読んだ絵本のことを書きます。アリス・ウォーカー文・ステファーノ・ヴィタール絵・長田弘訳の「なぜ戦争はよくないか」です。作者のアリス・ウォーカーは、映画化もされた「カラーパープル」(ピューリッツァー賞受賞)の作者です。
彼女が、2001年の9・11テロ事件に対してアメリカが行った報復の事実を知って、衝撃を受けて書いた作品です。戦争を擬人化して、人々や動植物の平和な日々に忍び寄る恐怖を子供たちに伝えようという意図で書かれた作品です。ステファーノ・ヴィタールの絵も彼女の気持ちをよく表現して、読む人の心に強く訴えかけてきます。
最後に彼女の言葉を引用しておきます。
「アメリカに、そしてこの星に長く生きてきたもののひとりとして、幼い人たちのことを考え守ることに、自分の持てる力のすべてをそそぎたい―」