トッペイのみんなちがってみんないい

透析しながら考えた事、感じた事。内部障害者として、色々な障害者,マイノリティの人とお互いに情報発信したい。

夢だけではない詩心のある絵本『いつでも星を』

2012-09-27 09:02:11 | 絵本・児童文学
いつでも星を
メアリ・リン レイ
ブロンズ新社


 金環食の騒ぎの時は、流星群の出現を知らせるニュースの後は、気が向いた人達は空を見上げたものだったが、普段の生活では、現代人はあまり空を見たり、見詰めたりすることはめっきり少なくなったようだ。
 しかし、夜空の星も、昔から人々に色々な思いをさせてきている。人生に星のイメージを重ねたり、運命を「星のめぐり」などという言葉で感じ取っていたりした。
 この絵本は、子ども達に空の星に関する詩心を語っている。しかし、夢ばかりでもない。所詮は、夜空の星を手に取るという事はできない。だからこそ、子ども達に、夜になったら、自分の所有物やお守りにすることはできないが、空を見上げる事で、希望を感じ取ったり、素直に星空の美しさに感動することなど、イマジネーションの世界で自由に遊ぶ事を呼び掛けている。
 本文の途中で、紙や石で星を作って持ち歩く事で、色々と感情の動きに合わせてモノ思う子どもたちの気持ちを書いている。イミテーションの星に、自分の感情を移しているのであるが、それはそれで意味のある事だが、遠くのリアルな星を見る意味も考えてみようと、詩心のたっぷり含んだ言葉で呼び掛けている。子どもだけでなく、大人もたまには星月夜や夜の千の目を観てみる事もしてみたらいいなと思わせる絵本であった。


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