(Picture courtesy James L. Stanfield/NGS)
仏教の教えに通じるダーウィンの共感論(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト) - goo ニュース
今年は、ダーウィンの生誕200年(1809年2月12日生まれ)で、彼に関するイベントが各地で行われる。イギリスでも、生誕祭が行われている。
彼のピーグル号での5年間の旅で、異文化の人間と出会った時に、その言語は理解できなくても、顔の表情を読み取ることにより、相手と共感できたという。
彼はこうした経験から、人間の表現研究に興味を抱いて、1872年に『人及び動物の表情について』を著した。この著作の中で、人間の普遍的な特性として「共感」を挙げている。
ただ、彼の定義する「共感」とは、「だれかの苦しみを終わらせることにより自分自身の不快感を和らげようとする欲望である」ということだ。当該記事では、「仏教の教えでも、共感はやや利己的な動機によるものだとされており、チベット仏教指導者のダライ・ラマはこれを「慈悲の心の種」と呼んでいる」と指摘している。
世界は、「共感」の精神から遠ざかっているのだろうか?イスラエルによるガザの侵攻をはじめとする憎しみの増幅は未だ止まない。宗教界でも、ローマ法王のイスラム教への発言、ナチスドイツの戦争責任に関連しての最近の行動など、「不寛容」の精神ばかりが目に付く。
ネットの世界でも、最近のブログ炎上問題をはじめ、「共感」の精神の欠如が愚かな行動をもたらしている。ネットでの、連帯の可能性の希望を打ち壊している。
他人の立場を思いやる気持ちは、今の世界では、消えかかった灯なのだろうか。しかし、ダーウィンの「共感」に関する考え方は、今、もう一度見直されなくてはならない。前述の著作で、彼は、動物と人間には共通した感情があることを強く主張しているという。その後の研究で、類人猿にも、相手の立場に立っての思いやりの感情があることが確認されている。
「共感」能力も進化とともに、人間に伝えられてきた。それが、人類の歴史の進歩に大きく関わってきた。一方、「不寛容」「憎しみの感情」もまた、人間が持ち続けることになった。パンドラの箱を開けたのは、人間なのだろう。
ダーウィンの記念すべき年に、彼の著作に直接触れることで、これからの人類の行く末を考える必要がありそうだと思った次第である。
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そうそう、他人の立場を思いやれると、みんな、仲よしでいられるけれど・・・。
わたしの、なが~~いお友達は、みんな、そういう人がおおいよん。
つまらないプライドより、かっこわるいぐらいの優しさが、一番。
それも、みえないところで、みせる優しさが、本物ちゃう??かなぁ~~(^^)
ショーペンハウエルのように・・・
『やさしくなれ~♪やさしくなれ~♪』と、唱えるわぁ~~~・・・。