川瀬水樹のカワセミ好き!

お小遣いと好奇心の時間無制限のデスマッチにその身を捧ぐオッサン「さとうかずひろ」が嫁の白目に立ち向かう熱血中年物語!?

親父、さらばだ!

2012年10月29日 | 俺の日記

俺の親父が、先日他界しました。享年68歳でした。

頑固で、真っ直ぐで、裏表なく、前後も考えない。言い切ってしまえば自己中心的な人だったんですが、それでも俺と親父は良好な親子関係を築けていたと思います。

だから…親孝行がほとんど出来ないうちに逝ってしまわれた…悲しいと言うより悔しい。そんな気持ちです。


Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 50mm 1:1.4 USM
1/40s, f/2.8, ISO 100

この遺影は、今月、娘の運動会で撮った写真です。親父は間質性肺炎で、徐々に体力を失っていましたが、それでも後数年は生死を彷徨うようなことは無いだろうと思っていたので、冗談で「お、良い写真が撮れた。こりゃ遺影に使えるで。」と言ったらとたんに有言実行してしまうことになってしまいました。

先日の土曜日は夜9時過ぎにお袋と電話していました。その時親父の体調を訪ねました。「普段通り。ご飯もしっかり食べたよ。」との返事。「だったらいいわ」と、電話を切りました。しかし、この後あんな事になろうとは…。

夜10時過ぎ、俺はパソコンに向かっていました。土曜日にあったイベント、板野酒造所の蔵開きのブログ記事を作ろうとしていたところでした。

電話を取った嫁から、大声で俺を呼ぶ声がします。「お父さんが倒れた。救急車で市民病院に行った。すぐ来てくれって、お母さんが。」。ちょっと待て、親父は間質性肺炎の薬を飲んでいて、今のところ病気の進行は止まっているはず。たちまち生きる死ぬの話にはなるわけ無いだろ?

とりあえず、市民病院に…って、俺だいぶ酒飲んでる!と言うことで、子供だけ家において出かけるわけには行かず、家族全員で嫁の運転で市民病院に行きました。

 

病院にはお袋と、近所の内科の先生がいました。親父が倒れて、すぐにその先生を呼んで、その先生が心臓マッサージをしながら、救急車を手配してくれたと。病院に着いてからは手当の結果、心機能は回復、ただ、倒れたので頭部CTを撮る必要があるとのこと。しばらくして、処置室から出て来た親父が待合所の俺らの前を通りました。寝ている?寝さされているのか?それとも意識がない?微妙な表情でした。それでも心機能が回復したのなら、「ああ、今日を境に親父は入院をして、今までより大変な治療生活になるのかな?」そう思っていましたが、CT室から親父が出て来た時には「プルルルルン、プルルルルン」とドラマなんかでよく聞く、心機能停止の警告音が。看護師も心臓マッサージをしています。その時一瞬に絶望を覚えました。初動は早く、適切な処置をしながら病院に来て、恐らく電気ショックや、心臓を動かせる薬も投与されているはず。それなのにまたすぐに止まった。医者も手の施しようがないのでは?

5分後、その仮定は現実になります。

医療チームのリーダーの説明によると、「心臓が固まってしまう心筋梗塞が広範囲で起こっている。これを治すことは不可能だ。このまま心臓マッサージを続ければ、心臓は動きますが、自力で動かないと意味がない。この辺で延命治療を終了したいのですがよろしいですか?」「え?適切な処置をしてここまで来たはずです。何か父を救う方法は考えられませんか?」「心臓以外にも肺の方のダメージが深刻で、全身に酸素が送られない状態です。良くはならないでしょう。」「父は…父は、心臓マッサージを止めたら苦しむのでしょうか。」「心停止の場合患者さんには意識はありません。しかし、このまま心臓マッサージを長期間続けたら、肋骨も折れるでしょう。その方が患者さんには気の毒な話です。」「結構です。マッサージをやめてください。」「…午後11時8分ご臨終です。」

何がなんやら分かりませんでした。酔いなんかとっくに冷めていますが、何かドラマの1シーンを俺がやらせてもらった…そんな程度の気持ちでした。そして処置後の親父と対面。最後まで、人工呼吸をしていたせいか、口が半開きで、まるで昼寝をしているよう。しかし顔色…なんて白色。親父の死体と認識せざるを得ませんでした。

 

なんでこんな事になるんだよ?

不思議なんです。9時に普通に生活していた親父が10時に倒れ、11時に死ぬ。しかも死因は今まで健康診断でも悪いと指摘されていない心疾患。分からない。

 

親父を家に連れて帰り、お袋と親父と3人で「これから、どうする?」と相談。まあ、一人はすでに死んでいますから考えを言うことは無いですが…。

人間って…分からないですね。今回の件で本当に思いました。

もうこんな思いはしたくありません。残るお袋は平均年齢ぐらいまで、あと20年、生きて欲しいなぁ。

 

それにしても、親父が生前に言っていたように「葬儀は家族葬、最低限の人にしか言わない」それを実行したつもりではいましたが、噂はたちまち広まり、100人以上の参列がありました。お越しいただきました皆さん、本当にありがとうございました。

また、今回スムーズに事が進んだのは葬儀屋のサービスかな。CMで「セレマにまかセレマ」ってやっているけど、本当になんでもしてくれる。セレマさんがやってくれたことを、遺族がやるとなれば、絶対忙殺されるでしょうね。ホント助かりましたよ。こちらにも感謝申し上げます。