今年、俺は職場の親睦旅行の幹事でして、過去の例からも言うと、日程に酒蔵を入れるのは評判がいいと。
で、ちょっと前、タモリ倶楽部でのそ評判を聞いた旭酒造の獺祭(だっさい)を飲みに行ってやろうと、酒蔵見学&晩の宿は、獺祭が飲める店。こりゃ俺の中ではスゲェ日程が出来たなと思ってたんだけど、まあ、なんつーか、人が集まらなくって、開催は見送られました。
…残念。
と言うことで、行けないのなら取り寄せるか…と言うことで、Amazonでポチッとな。(酒まで売ってるんだからすごいよねぇ。)
Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-70mm 1:2.8 L USM
1/60s, f/6.3, ISO 1,600
買ったのは、聞き酒セット。いきなり一升瓶を買う勇気はありませんでしたw
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1/50s, f/6.3, ISO 1,250
こんな感じで小瓶が3本、リーフレットが1枚入っている。
このリーフレット、結構面白い。このお酒が国際的にも認められている事が分かる。そして認められている分、「獺祭ってたいしたことないよね」と言われるのが一番怖いから手を抜かないとも書いてある。
杜氏の心意気はどの酒造所も変わらないと思うが、ここは群を抜いていると…いやいや、飲む前に文字だけで評価するのはやめようw
Canon EOS 5D Mark II + Canon EF 28-70mm 1:2.8 L USM
1/25s, f/6.3, ISO 3,200
箱の中身は何じゃらほい?
・純米大吟醸50
・純米大吟醸磨き三割九分
・純米大吟醸磨き二割三分
それぞれ1合(180ml)の内容量。
聞き酒セットと言っても、全部純米大吟醸。「燗にしてお召し上がりください」みたいな酒は入っていない。
それ故にたった3合で送料込みで3千円を超える。さあ、その価値はあるかな?
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1/25s, f/6.3, ISO 3,200
この中で一番安そうなお酒が純米大吟醸50。
いやいや、感覚が狂ってるぜw精米歩合50%ってくれば、ほとんどの酒造所で最高級のお酒と言っても通用するよ。
これが序の口か…。
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1/30s, f/6.3, ISO 3,200
その次が、純米大吟醸磨き三割九分。
精米歩合39%なんて岡山じゃなかなかお目にかかれない。
そういえば、先日の岡山酒まつりで一番の精米歩合が宮下酒造「大吟醸 MK-38」の38%。あれは美味しかった。
それに匹敵の精米歩合だもん。期待して良いよね?
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1/40s, f/6.3, ISO 3,200
そしてパッケージも一番豪華なのが、聞き酒セットの本命。一升瓶で1万円超えの純米大吟醸磨き二割三分。
日本最高(つまりは世界最高)の精米歩合23%!
いや、俺もね、「米なんて削るのなんか簡単じゃん。いくらでも削ればうまくなるのなら、精米歩合1%とかチャレンジしたら?」って思う時期もありました。でも23%まで削るには1週間ぐらいかかるとか。
酒造所が研究機関なら、これ以上の酒を造っても良いと思うけど、次々造って、需要に応じた供給量を…って事になると、これ以上の手間は難しいんでしょうな。
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1/25s, f/6.3, ISO 3,200
さて、俺の頭の中では日本酒ってのは、瓶詰めしたら後は不味くなるだけと思っています。
お店の扱いとか悪いと、急激に悪くなると思っています。
このお酒は今年の9月の瓶詰め。で、箱に入っていた。保存状態はいいんだと思いますよ?
と言うことで、とりあえずランク順に純米大吟醸50を試飲。
このビンは小さくてもキャップがネジになっていてクルクル回すタイプじゃなくって、栓になっていて、スポンと抜くタイプ。
抜いた瞬間、辺りに甘い香りが漂う感じ。ちょっと興奮。
純米大吟醸と名前がついていても飲んでみて「ふーん」って思う程度のお酒もよくあるけど、これは期待できそう。
で、飲みやすい。口当たりがいいってヤツだな。1合なんて一瞬だったw
リーフレットには「ゆっくり飲んでください」って書いてるのにw
うん、普通なら精米歩合50%、さすが最高級品。ごちそうさんでした、で終わる話が、まだ上のランクがあるとw
ここで一抹の不安が…。これより美味しいの?どこがどう変わるの?俺なんかにどこが違うか分かるの?
それにしても1合では全く足りない。ちょっと純米大吟醸磨き三割九分も行ってみよう。
栓を開ける。甘い香りは…あんまりしないな。
飲んでみる。これまた反則なぐらい飲みやすい。さっきのお酒から、幾分「甘ったるい」感覚を抑えたような感じ?すっと入って、スッと抜ける。何も残らない。
よく磨けば磨くほど雑味が無くなるというけど、癖がないというか…。
旨い日本酒を通り過ぎていて、日本酒ベースのカクテルのような、いや、その表現は違うな。日本酒ベースの…ベースの…何かだ。
美味しいですかの質問には「間違いなく美味しいです」と答えるが、50%と39%はどっちが美味しいですかの質問には「分かりません」かなぁ?
39%はいつも安酒しか飲んでいない俺には、雑味と一緒に日本酒らしさも抜けちゃったのかなと言う印象。
楽しみはとっておこうと残しておいた二割三分。明日の晩酌でいただこう。
【追記】
二割三分飲みました。
淡麗…というか、軽いイメージ。だけどアルコール分はしっかりあるという。いや、もう癖なんか全然無く、ただただ美味しい。
でも、やっぱり日本酒ではない何かのような感じがする。これぞ日本酒という人もいるだろう。よく分からないw
人間は「苦い」ものは嫌いだ。でもビールから苦みを取り除いたら、果たして美味しいだろうか?
獺祭は突き抜けた酒である。ただただ美味しい酒である。ただ、もはや新ジャンルのお酒ではないだろうか?日本酒と言うよりはワインに通ずる世界の酒。
俺は獺祭は、雑味という荒々しさが多少残った純米大吟醸50が一番相性がいい。そして改めて思ったのが、磯千鳥酒造の純米大吟醸「瀬戸のさざ波」がやっぱり一番美味しいのではないかと。
え?そんなオチ?そんなオチですw
【追記2】
獺祭に納得いかない理由が分かりました。簡単なことでした。
五臓六腑に染み渡らない
これですね。飲んでる~って感じがしない。口の中だけで消えていく。その感覚は新しく、獺祭でしか味わえないものであるのでしょうが…。
ちょっと敷居は高いですけど、獺祭がきっかけで日本酒が好きになった。飲めるようになったと言う人はいっぱいいるでしょうねぇ。そういう意味では珍重されるべきお酒であるのは確かです。
うん、ここまでやっても万人に受ける酒ではない。酒の世界は奥が深い…って味覚音痴な俺が言うのも何ですがw