ザ・ベスト・オブ・コニーウィリスのユーモア編。
この人のユーモア系短編というのは、出会えない、気付かないというすれ違いっぷりが半端なくって、どちらかといとイライラすることが多いのだけれど、そうか、すべて量子のせいだったのか(違)
そして、これだけ続けて読んでみて気づいたのだが、ウィリスの短編には、世の中の非論理的なものに対する怒りとか、皮肉とかがずいぶんとはっきり出ているのだなと思った。これまでそこまで意識したことが無かったので、これは個人的新発見。
「混沌(カオス)ホテル」
ウィリス的“擦れ違い芸”の真骨頂。それを量子力学的解釈で読み解くことも可能な一篇。
「女王様でも」
非論理的なフェミニズム(ラディフェミ、もしくは、ネトフェミ)に対する強烈な一撃。
「インサイダー疑惑」
インチキ霊媒師への怒りと、それをこき下ろしてきたメンケンへの敬意から生まれた皮肉な物語。
「魂はみずからの社会を選ぶ」
ウェルズの宇宙戦争へのオマージュ。っていうか、文学的な詩に対する揶揄なのか?
「まれびとこぞりて」
最初にSFMで読んだ時には気づかなかったけれど、讃美歌の歌詞のクソさ加減をあざ笑う話でもあったのか。
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