『誕生!〈星界企業〉(銀河乞食軍団 黎明篇[3])』 鷹見一幸 (ハヤカワ文庫 JA)
1から3巻までは連続で出たのに、4巻まで間が空いたので、このまましばらく続くのかと思いきや、4巻で完結。刊行が遅れた理由は著者あとがきを参照のこと。
さて、この最終巻。〈蒼橋〉と〈紅天〉の対立がもうひと盛り上がりあった後、大方の予想通り、〈蒼橋〉の技術者集団からインスパイアされた人助け義勇軍として、ムックホッファが〈星海企業〉を組織して頭目と呼ばれるところまでが描かれる。
〈紅天〉の最後の悪あがきはちょっと不自然で、無理矢理感がぬぐえないのだが、“草”たる男と妻のエピソードはなかなか良かった。
そして、ついに星界企業の初期メンバーが勢ぞろいする。頭目、ロケ松、和尚、お富さん、そして、なんと紅顔の美少年時代のピーター(笑)
この小説を読んでいると、中学生の頃に押し入れに身体半分突っ込んで寝っ転がりながら『銀河乞食軍団』を読んでいた時の匂いをリアルに思い出す。
黎明篇が野田昌宏の本家『銀河乞食軍団』の雰囲気を再現している理由は、人名や星名、台詞回しといった形式的なものよりは、ムックホッファが感銘を受けた〈蒼橋〉義勇軍の職人文化にあるように思う。
この「いいかげんに、適当に(=良い加減で、適するように)」という言葉に代表される文化が、彼らの考え方や行動が、後の銀河乞食軍団のポリシーや、さらにはおネジっ娘たちの言動に直接つながっているように見えるところが、黎明編を『銀河乞食軍団』として認めるに値する味になっているのだろう。
いろいろ事情があるようで、この後が続くのかどうかわからないが、どうせなら本家の第2部を、ぜひ実現してほしい。あのエピソードはまだ完結していないのだよね。
1から3巻までは連続で出たのに、4巻まで間が空いたので、このまましばらく続くのかと思いきや、4巻で完結。刊行が遅れた理由は著者あとがきを参照のこと。
さて、この最終巻。〈蒼橋〉と〈紅天〉の対立がもうひと盛り上がりあった後、大方の予想通り、〈蒼橋〉の技術者集団からインスパイアされた人助け義勇軍として、ムックホッファが〈星海企業〉を組織して頭目と呼ばれるところまでが描かれる。
〈紅天〉の最後の悪あがきはちょっと不自然で、無理矢理感がぬぐえないのだが、“草”たる男と妻のエピソードはなかなか良かった。
そして、ついに星界企業の初期メンバーが勢ぞろいする。頭目、ロケ松、和尚、お富さん、そして、なんと紅顔の美少年時代のピーター(笑)
この小説を読んでいると、中学生の頃に押し入れに身体半分突っ込んで寝っ転がりながら『銀河乞食軍団』を読んでいた時の匂いをリアルに思い出す。
黎明篇が野田昌宏の本家『銀河乞食軍団』の雰囲気を再現している理由は、人名や星名、台詞回しといった形式的なものよりは、ムックホッファが感銘を受けた〈蒼橋〉義勇軍の職人文化にあるように思う。
この「いいかげんに、適当に(=良い加減で、適するように)」という言葉に代表される文化が、彼らの考え方や行動が、後の銀河乞食軍団のポリシーや、さらにはおネジっ娘たちの言動に直接つながっているように見えるところが、黎明編を『銀河乞食軍団』として認めるに値する味になっているのだろう。
いろいろ事情があるようで、この後が続くのかどうかわからないが、どうせなら本家の第2部を、ぜひ実現してほしい。あのエピソードはまだ完結していないのだよね。
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