神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[FT] テンペスト

2009-01-08 23:19:34 | SF
『テンペスト(上・下)』 池上永一 (角川書店)

正月に読んだ本。
wikipediaに項目ができているほどのベストセラーなので、特に紹介はいらないか。
とりあえず言っておくと、幕末の琉球王朝を舞台にした架空ファンタジー。

『レキオス』が現代、『シャングリ・ラ』が未来、そして『テンペスト』が過去を描く3部作みたいな感じがする。
なんというか、登場人物のテンションの高さとか、ぶっ飛び方が一緒。ただ、この中では今作『テンペスト』が一番抑え気味のような気がするのは気のせいか。

ぶっ飛び方が抑え目なせいで、ある程度一般受けするようになったのかな。繰り返し系のギャグ(テンドンって言うんだっけ)の配分もいい感じになっていると思われる。正直言って、『レキオス』あたりだとぶっ飛びすぎてついていけなかったのだが、これはゲラゲラ笑いながら読ませていただきました。

聞得大君(真牛)がいちばんぶっ飛んでいると思うが、この人がいるだけで著者を隠しても池上永一だとわかるよね。まあ、まともな人間は朝薫と浅倉雅博くらいしか出てこないんだが(笑)。

それにしても、琉球最後の王様、尚泰王は役立たずだな。少しは父上を見習え。こいつがやったことといえば、真鶴と真美那と王妃をはらませただけではないか。うらやましい。



どうでもいいが、シェイクスピアの『テンペスト』とはタイトル以外のつながりはないのか?
『イリアム』の復習にしようと思ったのに。
え、シェイクスピア読めって?
そりゃそうだ。