拝啓、世界の路上から

ギター片手に世界を旅するミュージシャン&映画監督のブログ(現在の訪問国:104ヶ国)

「いつやるか?今でしょ?」のCMが制作されたのは、実は数年前だった???

2013-06-10 | その他


日曜日の夜に偶然テレビをつけていたら、フジテレビの『テレビシャカイ実験 あすなろラボ』で、東進ハイスクール講師、林修先生が出演していました。

テレビ番組の企画モノらしく、「林先生は、たった1回の授業で落ちこぼれたちをやる気にさせることができるのか!?」という対決モノ。

この企画タイトルだけを事前に読んだら自分の場合、逆にチャンネルを変えてしまいそうな感じなのですが、意外にもガチンコ対決で、林先生が「今回は完全負け。自惚れがあった。でも最後は人間力で勝負した」という言葉に全てが現れているような、イロモノではなく、ちゃんと深い「1人の人間としての話」を使ってもらっていました。
(もちろん表題のブログタイトルにあるような、バラエティ番組を成立させる為の、テレビ的に美味しい話題も盛り沢山でしたが。苦笑)


その中で自分に響いた言葉が2つ。

1つは「思いがあるならちゃんと言った方がいい」という話。

インターネット等で個人の思いを発信したり、それを見聞きする機会が容易になった現代だから、ひょっとしてどこかでその思いに賛同してくれたり、協力してくれる人がいるかもしれないから、ちゃんとその思いをはっきりと口に出した方が良いという内容でした。

そしてもう1つが、人間がどんな世界で生きて行くとしても、成功する上で必要となるのは、「解決力」と「創造力」だという話をした時に思わず発した、「これだけは譲れんぞ」という強い言葉が印象的でした。


ある程度成功を収めた人間でも、自分の関係している分野にまったく興味の無い相手からみれば、そんなものは何の意味も価値も無くて、そういった相手に対して、自分の思いを抑えて聞き役に徹したり、相手を傷つけないように、相手の顔色を伺いながら、当たり障りの無い話をしてしまったりします。


でも思いがあるならそれをはっきり伝える。
譲れないものは譲れないとはっきり伝える。

これらは容易ではないけれど、とても大切なことだと、自分も思います。


人間年を重ねていくと、できるだけ傷つかないようにして生きている自分に、ふと気付かされることがあります。

例えばミュージシャンとしてなら、もっともっとシンプルに生きられるのに、Yシャツにネクタイを締めている昼間の顔が長くなると、社会人として周りに失礼の無いよう、できるだけ良い人でいようとしている自分がいます。

でもどこかで無理があるから、素の自分に戻れるミュージシャンでいられる時間を、とても幸福な時間だと感じたりするのでしょう。



20代に挫折を味わい続けた林先生の言葉の中で、次のようなフレーズがありました。

好きな事を仕事にし続けられるのは本当にラッキーなこと。でも誰もができることじゃない。
自分の好きな「やりたいこと」はお金を払って、趣味でやればいい。
お金をもらうということは、その対価に見合った以上の、「やらなくてはいけないこと」を責任をもってやりとげないといけない。


この言葉は、同じく挫折を味わい続け、それでも歯を食いしばって何とか今日まで生きてこられた自分も、共感できる部分があります。


やらなくてはいけないことをしっかりとやりながらも、譲れない自分の思いをはっきりと伝えられる、そんな人間でいたいと思う、今日この頃です。