碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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夕方の情報番組戦争、始まる!?

2011年01月05日 | テレビ・ラジオ・メディア
(北海道新聞 2011.01.01)


7月24日の地デジ完全移行まで、今日5日で、あと200日ジャスト。

すでにデジタルテレビを導入した人たちが共通して言うのが「BSを見ることが多くなった」である。

確かにそうだと思う。

デジタルテレビでBSが見やすくなった分、接触も増えるのだ。

BSを見ている時間は(当たり前だが)地上波を見ていない。

これは、「リアルタイムで見てくれている」ことを前提とするビジネスモデルの地上波テレビ局にしてみれば、大問題なわけです。

多くの時間をキー局から送られてくる番組で埋めてきた地方局も、「より見てもらえる時間(番組)」の確保を迫られており、そのための“自社制作”が活発化してきている。

北海道では、この4月から、フジテレビ系のUHB北海道文化放送が、夕方の新情報番組(生放送)を開始する。

昨年末からテレビでPRスポットを打っていたが、出演者などは伏せられたままだった。

そして元旦。

北海道で圧倒的なシェアを誇る「北海道新聞」に全面広告が出た。

番組名は、『U型テレビ』

夕方の情報番組と、局の略称・UHBのUをリンクさせたものだ。

「U型テレビ」、なかなかいいネーミングです(笑)。

そしてメイン・キャスターも明らかにした。

フジテレビ『とくダネ!』のリポーター、大村正樹さんだ。

札幌に移り住んで、4月からの新番組登場となる。

北海道における「平日夕方ゾーン」には、札幌テレビ(日テレ系)『どさんこワイド179』という怪物番組が長年君臨している。

それを北海道テレビ(テレ朝系)『イチオシ!』や、北海道放送(TBS系)『グッチーの今日ドキッ!』などが追っているのが現状。

そこへ『U型テレビ』が“参戦”するのだ。

これまでUHBの平日夕方は、他局とはジャンル違いの、ドラマの再放送だった。

それが今度は、自社制作番組同士のガチンコ勝負である。

地デジ完全移行の少し手前、この春の北海道は熱くなりそうです。