新聞各紙に「大卒の就職内定率68.8%」の文字が載った。
もちろん「過去最低」の数字である。
何しろ2ヶ月後に卒業式を控えた大学4年生の“3人に1人”は、4月からの就職先がないままなのだ。
本人はもちろん、親たちもまた不安だろう。
様々な分析があると思うが、ナマで学生たちを見ていると、意外と狭い範囲での就職活動という印象が強い。
分かりやすく言えば、多くの学生が「誰もが社名を知っている企業」を中心に職探しをしているのだ。
大企業、有名企業、もちろん結構である。
しかし、それで結果が出ないなら、別の道、別の価値にチャレンジすることも考えてみたほうがいい。
「大企業・有名企業じゃないけど、いい会社」「中小企業・無名企業だけど、いい会社」は実際にある。
そこでは人材を求めていたりもするのだ。
WEBエントリーという、キーボード一つで応募できる仕組みは確かに便利だ。
だから、自分とのマッチングも無視して、大企業、有名企業に気軽に応募してしまう。
某大手有名旅行会社の“受験生”は6万人(!)である。
私の故郷の町の人口より多い(笑)。
6万人から何十人かを選ぶ会社側も大変だが、ほとんどの学生は落ちるわけだ。
今どき、「100社も受けたのに落ちました」という学生はフツーにいる。
そう聞けば、誰もが「そりゃ厳しいね。氷河期だね」と思う。
だが、その100社全部が様々なジャンルの大企業、有名企業ばかりだったりするのだ。
もっと視野を広くしてもいいのではないか。
「中小企業・無名企業だけど、(アナタにとっての)いい会社」を探すこと。
そこには6万人の応募はない。
同じ選考でも、一人ひとりの学生(アナタ)と向き合ってくれるはすだ。