時間のあるときに、少しずつ、
アルバム『めざめの刻に』の中の曲たちにまつわる想い出、
エピソードを書きとめようかなと思っています。
『小さな夢』・・・・
この曲をつけてくださったのは、上田正樹さん
当時、『悲しい色やね』のヒットでお忙しい最中でした。
上田さんに、はじめてお目にかかったのは・・・
東京のスタジオではなく、大阪でのキャンペーン中。
一緒にラジオ番組に出演させていただいたあと、
同じ新幹線で、東京へ帰ることになりました。
そのとき、上田さんは・・・
もう発車間際というのに、
ホームの立ち食い蕎麦屋さんにふらりと入ってしまい・・・
間もなく、発車のベルが響き渡り、スタッフがやきもきする中、
「じゃっ、おばちゃん、ありがとな」と言って
出てきた彼の手には、どんぶり
「ここの蕎麦、めちゃうまい」みたいなことを言いつつ、
お蕎麦をすすりながら、新幹線に乗り込む上田さん・・・
あとで訊くと、大阪に行った際は、必ずこのお蕎麦屋さんを訪れるとのこと。
気さくな上田さんにまつわる想い出として、
今でも記憶に残っています(笑)
さて。
この『小さな夢』という曲は・・・
『悲しい色やね』を情感豊かに唄っていらっしゃる上田正樹さんからは、
想像もできないような、明るい曲調の曲です。
下をクリックすると、試聴できますので、どうぞ聴いてくださいませ
#06 小さな夢
http://www.youtube.com/watch?v=ld6m-l72wJ8
この『小さな夢』がおさめられたアルバム『めざめの刻に』が
発売されて、半年あまり過ぎた頃。
沖縄の高校に通う女の子から、井上宛てに一通のお便りが届きました。
そこには、『小さな夢』にとても励まされたので、
来年の卒業式に、ぜひみんなで歌いたいということが、
ていねいな文字で綴られていました。
卒業式で歌ってもらえるなんて・・・たいへん感銘を受けました
そして私は、スタッフの手を借り、譜面と私の唄を抜いたオケを
沖縄の彼女のもとにお送りしました。
そのときの卒業生たちの記憶のなかに、
卒業式の想い出とともに、この曲が刻まれているかもしれないと思うと、
今でも胸の奥がほんのりあたたかくなります