
不安と希望を胸に、彼女は都内の私立高校に勤めはじめたのだが・・・・
仕事は激務の上、時代錯誤ともいえる校則の数々。
その校則違反をとがめられ、生徒たちは次々に退学させられていった。
学校を去らざるを得なくなったのは生徒だけではない。
その校則違反をとがめられ、生徒たちは次々に退学させられていった。
学校を去らざるを得なくなったのは生徒だけではない。
彼女と同じ新人教諭の数人は、心身を病み、夏を待たずに退職した。
職員室は息が詰まるような緊迫感に満ちていた。
しかし、教室にはこの手で守ってあげなければ学校から追放されてしまう愛すべき生徒たちがいる。
学校と生徒たちの板ばさみでになった彼女の唯一の支えは大学時代からつきあっていた彼の存在だった。
しかし、教室にはこの手で守ってあげなければ学校から追放されてしまう愛すべき生徒たちがいる。
学校と生徒たちの板ばさみでになった彼女の唯一の支えは大学時代からつきあっていた彼の存在だった。
しかし、学校の雑務に追われ、逢えない時間が多く流れすぎた。
彼から別れを告げられたあと。
彼女は「私ってこのままでいいの?」とふと思う。
20代最初の曲がり角で、ぶつかる苦悩を鮮明に描いた井上香織の自伝的小説。
20代最初の曲がり角で、ぶつかる苦悩を鮮明に描いた井上香織の自伝的小説。
徳間書店刊