明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

自分自身と上手に付き合うということ

2011-11-06 15:12:07 | 想い
本当に優しいってことは、どういうことなのかなと、ずっと考えて生きてきた。

小学校のときに読んだ本の中に、
「優しいことは、強いのよ」
という言葉があった。

自分は、この言葉を大切にして生きてきた。

優しいっていうのは、性格が穏やかだとか、人とうまくやれるとか、愛情が深いとか、親切だとか、
そういうことではないと思っている。

想像力も大事だ。

相手がどう思うか、どんな気持ちになるか、自分のために何をしてくれているか、自分のことをどれほど思ってくれているか。
それを想像できない人というのは、時にとんでもなく人を傷つける。怒らせる。
そういう時、私は、ああ、この人は想像力が欠如してるんだなと思う。
自分に対しても当然そう。
人を怒らせたり傷つけたりすると、想像力の欠如を自身にも感じる。

想像力が欠如した人を、私は「優しい」とは思えない。

また、いわゆる「勇ましい」ことをやったり、強く自己主張したりすると、「強い人」という印象を人に与えてしまう。
それは、人々の考える「優しさ」とは間逆にあるかのようにも見える。

でも、私は、本当に強い人間なんていないと思っている。
みんな弱い。
ただ、「強くあろう」としているか否か、それだけの話だ。

強くあろうとするためには、人を見なければならない。
人の思いに気づかなければならない。
人の思いに応えるために、時には自分の枠を越えなければならない。
その勇気をもたなければならない。

それが、本当の「強さ」であり、優しさなんだと思っている。

私は昔、幸せになることが怖かった。
いつも少しだけ不幸がよかった。
それは、自分の手綱みたいなもので、それを放すと底のない井戸へ落ちてしまうような気がしていた。

でも、「私なんか」という言葉を、私から除いてくれたのは、友達だった。
劣等感の塊で、うまく生きていけない自分を、「それでいい」と認めてくれたのは友達だった。
いつもそばにいて、私を肯定してくれた。
「それはいけないよ」という批判はもちろんあっても、そんな駄目な部分も含んだ私という存在を肯定してくれた。

だから、私は、自分を越えようと思えた。
そうでなければ、この大好きな人たちを否定してしまうことになると思ったから。

夫もそう。
「未来には楽しいことがいっぱい待ってるから!」と、
自分の心の闇や本当に苦しいことは一切見せずに私に夢を見させてくれた。

本当にただの能天気な人の言葉だったら、ついてはいかなかったと思う。
そうじゃないから、私は自分が一番怖かったことを、越える決意をした。

私は強い人間ではないけれど、周りの人が強くしてくれた。
優しい人がいっぱいいたから、自分も前より優しくなれた。

でも、それは、自分がちゃんと人とまっすぐに接して、見て聞いて、感じて、話して、敬意をもってきたからだと思う。
そうでなければ、どんなにいい人たちに囲まれていても、昔の自分を越えられなかっただろう。

今もいろんな不安はある。
自己嫌悪と戦う日々はまだ続いている。

今年に入ってからでも、なかなか消えない劣等感のせいで長年の親友を怒らせてしまったこともあるし、
もんちゃんとも旅先で大ゲンカ
20年前と全く変わらない自分自身を自覚させられた(仲直りしたが・笑)

そういうことがあると、若い時よりダメージも大きいし、立ち直るまで時間もかかる。
だけど、どこまでいっても、結局は自分と付き合うしかないのだ。
駄目だろうが、足りなかろうが、こういう自分と歩いていくしかない。

びりけんのマスターがFBの中で、こう書いていた。

「最大の短所の裏返しは最大の長所です。
短所を直すことは、長所を抑えることにつながります。
性格を上下で考えるのではなく、円の中でとらえていきましょう。」

上下、右左、白黒、善悪、好き嫌い・・・

私はすぐに物事を二分したがる。

この間、床床。さんと飲みに行ったとき、「私はグレーがない。白黒やねん」という話をしたら(私は悪い意味で言ったのだけど)、
彼女は自分の日記で「すごい!と思った」と書いてくれていたので驚いた

自分が短所と思っていることも、人から見れば長所に映ることもあるんだなと実感した出来事。
私が「駄目だ」と書くと、いつも誰かが「かおりさんは駄目じゃないです」とコメントでフォローしてくれるが、
それも「フォロー」ではなく、その人には本当にそう映っているのだろうな・・・

先に紹介したマスターの「円の中でとらえる」って、いい言葉だなと思う。
私にはとても必要な言葉。
性格を「直そう」なんて思わずに、上手に付き合っていけばいいんだな。

そういえば、新潟旅行のとき、温泉に浸かりながら、もんちゃんに悩み事を打ち明けた。

私は次女に生まれて、子供の頃は家の中では真面目な姉と違ってお調子者でひょうきんだった。
本来の私自身は、いかにも次女らしいおおらかさやひょうきんさをもっているはずなのに、
それがなぜか大人になるにつれて、真面目で「深刻な人」になってしまった。
皆、私のことを深刻で面白みのない人間だと思っていると思うが、本来の自分はそうじゃない。
根底にある「おおらかでひょうきんな自分」の上にかぶさってしまった「深刻な自分」を取り除いて、
本来の自分で生きられたら、もっと楽だと思うし、周りからもそう思われたい・・・

そのような話をした。

「そんなひょうきんな面とか持ってるのか・・・」とか言われるかなと思ってびくびくしていたら、
なぜかもんちゃんは大爆笑

「え・・・何笑ってるの?

私が聞くと、もんちゃんはひぃひぃ笑いながら言った。

「それ本気で言ってるん?!だって・・・だって・・・、ひょうきんやん!!

「え・・・

いや、上に覆いかぶさってて見えないと思うけど、実はそうで・・・とか説明しだしたら、
「もうやめて。おかしい・・・苦しい・・・。何言ってるのかわからん・・・」と、またひぃひぃ笑いだした。

落ち着いて話を聞けば、もちろん、私の深刻な面も知っているけれど、もんちゃんにとってはそれが「覆いかぶさってひょうきんな私を見えなくしている」ようには見えていなかったらしい。
ちゃんと私の根底にある(と私が思っていた性格)が普通に見えていて、あくまでもそれと並行して「たまに深刻になる」と、そう思っていたみたいだ。

この後、旅の途中、もんちゃんは何度も思い出し笑いをしていた・・・

自分が思う自分のイメージって、アテにならんな・・・。

上下で性格を考えない。円でとらえる。
これって、すごく大事なことだなぁ。
自分を自分で批判するのは簡単だし、楽なこと。
もっと自分を許して、優しくできるようになりたい。
そのことのほうがずっと難しいけれど、そうしたい。

生きている限りどこまでも続く「自分」との付き合い。
上手に付き合えるようになることが、毎日を楽しく生きるための第一歩かな、と思った。

旅から帰ってきて、そんなことを考えている。


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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
皆さんの意見聞きたしw (もんちゃん)
2011-11-06 20:34:57
みんなどう思ってはんねやろ。。。
気になる(笑

何回考えてもやっぱり答えは同じやねんけど・・・
一緒にいる年月が長いから??

でも、一緒にいたらどんなときでも必ず爆笑できるって思うねん。
笑いの奔流に飲み込まれる~みたいな。
一緒にどんどん滑っていってしまう






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Unknown (kei)
2011-11-06 22:52:47
付き合いはとても短いですが
シカゴで会って以来一度も暗いと思った事無いですよ!

朝早くから起こされて市内1日歩き倒して
疲れきってる時にコンクリートの石段に横並びに据わって
ほんの少しだけ「しんどいですよね~」みたいなお話したけどニコッと笑った笑顔がたまらなく可愛くて
めっちゃえ~表情しはる人やなぁ~って

それが第一印象でした^^
話にくいとも思わなかったし
旅行中要所要所で見るかおりさんは
明るい人に見えましたよ^^


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Unknown (かおり)
2011-11-07 20:21:36
>もんちゃん

確かに笑いもとれるし、「楽しい」とは言われるよ。
でも、なんかそうじゃないねんなー。
もっと本質的なもの?
会う人に聞いてみるね。

>keiさん

旅先(それもシカゴ!)だと本来の自分が出てくるんですよねー。
あとブルースライブのときも・・・
だから、keiさんと会うときは絶対弾けてるときです(笑)

いや、普段の生活でも暗いわけじゃないんですが、
なんというのか・・・
自分の本質みたいなものが出てないような気がしていて。

でも、keiさんには好印象^^
よかったです
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はじける (もんちゃん)
2011-11-07 23:11:18
楽しい・深刻・ひょうきん

の、三層構造じゃないんよね?(笑
なんか、もしこれが、表面は楽しい人で、ベースは深刻なんです・・・ということなら、そっちのほうが「ああそうか~。。。」と思ったのかもしれない・・・とあらためて思った(笑

でも、ブルース聴いているときの弾け様が、本来の自分なのだとしたら、やっぱりそんなふうにさんのうさんのことを捉えてると思うな。

普段は弾けられないシーンのほうが多いの?
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イメージ (かどや)
2011-11-07 23:42:34
あなたは昔から、ひょうきんでしたよ。それにとってもへんな人だよ(笑)頑固で真っ直ぐで熱くて…そんなあなたが大好きです。これから先も変わらずにいて欲しいと心から願ってます。
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Unknown (かおり)
2011-11-08 00:10:06
>もんちゃん

「はじける」話で急にわかったけど、
私は「人からどう見られたいか」ではなくて、「どうすれば自分を常に解放できるか」を悩んでいたのかもしれない。
(別にひょうきん者に見られたかったわけではないのかも)

普段はあんまり弾けられない。

旅・ブルース・酒
この3つだけが私を弾けさせてくれるねんなー。
弾けてるときの自分が一番ラクやから、この3つをやめられないんやと思う。

そして、常にそういう状態でいられたらいいなーと、自分自身の感覚の話なのかもしれん。

放浪の旅に出るしかないか(笑)
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へんな人? (かおり)
2011-11-08 00:13:11
>かどや

確かに、中2で仲良くなったとき、
「さんちゃん、変わってるわー」って何回も言ってたね(笑)

ひょうきん・・・やったかはわからんけど。
でも、いつも笑ってくれてたから、そうやったんかな?

なんにしろ、私を受け止めてくれてありがとう!
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充分にひょうきん! (アンデル)
2011-11-09 20:14:05
常に向上心を求めている、ひょうきんもの。
何もひょうきんな、一言を吐くからひょうきんじゃなく
性質的にそうなんだと思う。

わたしも、年齢のわりにガキっぽい(少女)頃の自分みたいなものがあって、youもあって、
時にひょうきんに、時に深刻になって。そこもよく折り合うと私個人は思っている。
熱いね。考え方がユニークなとこがいい。一緒にいて愉しい、ってことはいい。常に弾けなくていいんじゃない。
時々がいいよ。常にじゃぁ、疲れる。


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ありがとう (かおり)
2011-11-10 12:43:02
>アンデルさん

私が言っている「ひょうきん」が、単純に「面白い」ということではないと、わかってくれてありがとう。

ただ、ユーモアのセンスは人生に、生活に、必要だと思ってる。
それが生きる活力になるし、自分との折り合いにもなるしね。

アンデルさんもユニークです(笑)

「常に弾けなくていいんじゃない。
時々がいいよ。常にじゃぁ、疲れる。」

この言葉、うれしかった。
ありがとう。
なんか楽になります。
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