明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

久しぶりのYAOYAさんで大満足!

2010-07-22 14:08:46 | 美味しいもの
先週末、夫と京都市美術館へ行ってきた。
本館の「ボストン美術館展」と別館の「三軌展」がお目当て。

ボストン美術館展は、今やっているコピーの仕事の関連で、招待券をいただいていた。
三軌展は、知り合いの画家さんが出品していた。
たまたまどちらも同じ時期・同じ場所での開催だったので、これは行くしかない。

三軌展は、工芸、絵画、写真とあって、写真が一番面白かった。
絵画も興味深いものはあったけど・・・
基本的に絵心がないので、抽象画などはよくわからない。

とりあえず見終わって帰ろうとしていたら、知り合いの画家さんに声をかけられた。
こういうとき、もっと気の利いたことでも言えればいいんだろうけど・・・
「アトリエにも遊びにいらっしゃい」と優しく声をかけていただき、会場を後にした。
(我が家の階段のところに飾ってある絵は、この方のものだ)

その後、ボストン美術館展へ。
こちらはすごい人だった。30分待ち。

絵心のない私だが、名画と言われるものにはガツンとやられる。
宗教画っぽいものも好きだけど、やっぱりモネがいいなぁ。
難しいことはわからないので本当にインスピレーション。
見ていて「きれいだなぁ」とか「気持ちいいなぁ」と思える絵が好き。
モネやピサロ、シスレーは、そういう意味で心地良く見られる。

夫はミレーが好きだ。
でも、私はイマイチ・・・
こんなこと言うと怒られそうだが、なんとなく退屈で。

夫とそんな話もしながら、とりあえず楽しんだ。

そして、この後、24日は夫の誕生日なので、少し早めのお祝いをした。
何か普段食べるにはちょっと高いお店に行こうということで、
出町柳にある「ビストロ割烹 YAOYA」さんへ。

昨年の春頃に行って以来だ。
美味しいんだけど、ちょっと高い。
そこそこ飲み食いしたら、一人1万円前後・・・
庶民の私たちにとっては、いつでも行ける店ではない。

外観も店内も普通の居酒屋だが、出されるお料理とお酒は普通じゃない。

ドキドキしながらカウンターに座ると、大将と奥さんが優しく声をかけてくれる。
お店の人の感じがすごくいいのも気に入っている。

予算もあるし、いろいろ食べたいものもあるのでじっくり選ぼうと、
まずは付き出しをアテにビールで乾杯。



お造りは、鱒と鯖を盛り合わせてもらった。
(全部ちゃんと「○○産」とか書いているのだが、どうしても覚えられない)



結構、量はあるので、この1品だけでも十分楽しめる。
お魚はちょっと休んで、朝引きの鶏をいただく。せせりと三角。
この三角がヤバかった。
一口食べた瞬間、夫と二人で顔を見合わせる。

「うまっ!!」

めっちゃくちゃに旨い。

口の中で弾けるように旨味が広がる。
脂はしっかりあるけど、脂っこさみたいなのは全くなくて、ただただジューシー。
普段、三角なんて食べないんだけど、オススメだからといただいてみて正解。
よかった。
今も思い出すだけでヨダレが出てくる。

その後、夫が「鰻、鰻」とうるさいので、鰻を注文した。
隣の人たちが頼んでいるのを見て、私も食べたくなっていたのだが。



鰻の白焼き。好みでタレにつけて食べる。

これがもう・・・なんというか、信じられない旨さ!
身が分厚くて、脂がのってて、強烈な味わい!

「これ食べたら、他の鰻食べられないでしょ?」と大将。
いや、ほんまに・・・。
自分が今まで食べてきたのは「鰻の蒲焼」だったんだなと思う。
美味しいお店に行っても、鰻そのものをこんなふうに味わったことがなかった。
ふっくら、しっかり、ジューシー!
口に運ぶたびに、いちいち目を閉じて噛み締めて味わってしまう。
あまりの旨さにため息が出る。

あれから5日経つが、歩いていても何していてもこの鰻の味を思い出してしまう。
余韻長すぎやろ!
でも、それくらい旨かった。

あとは、鮎。
私は川魚が好きなので、目の前で鮎が泳いでいるのを見ているとガマンできなかった。



頭からカプカプと、小骨1本残さず食べた。

満足じゃ!!
満足じゃ、満足じゃ!!

(私が満足じゃ!と殿様のように言い出したら、最高に満足している証拠)

お酒もいろいろ出してもらった。









ここのお酒は、限定とか発売前とか、この店用のオリジナルとかばっかり。
それがまたいい。
楽しい。

そして、滅多に「しめ」というものを食べない私だが、
このお店ではこれを食べる。



写真がちょっとボケたうえに、携帯写ってるけど、焼きおにぎり。
中に昆布が入っていて、めっちゃ旨い。

本当に大満足だった。
お会計は、二人で約18000円。
これを高いと思うかどうかは、食べないとわからないと思う。
私たちはただひたすら「来てよかった!」を繰り返した。
高いからたまにしかいけないけど、また行きたいお店。
店の出口まで見送ってくれて、帰りまでずっと心地良かった。

いつもいろんなお店に食べに行って思うのだけど、
「また行きたくなるお店」と「もういいやと思う店」の違いってどこにあるんだろう。

そこそこ美味しいものを出してくれて、お酒も美味しいものがあって、
5千円くらいだったとしても、もう行かないなと思う店ってある。
それは、忘れられなくなる味」がないから。
1品でもいいから、それがあると、また行きたいと思える。

あとは、お店の雰囲気だろうか。
空間、というか・・・
マスターとか女将さんがニコニコしてて、他のお客さんも感じがよくて。
そういうお店って、いいオーラが充満しているから、すごく心地良いのだ。

人によって価値観は違うから、「そこそこ美味しくて安くてオトク!」とか、
求めるものは違うだろうけど、私は「そこそこ旨いもの」は望んでいない。
何日もずっと忘れられない味。
1品でもいいからそれを求めている。

コスパの評価も、単に美味しさだけでは決めない。
外で食事をするときって、3時間なら3時間というその時間の心地良さにお金を払っている気がする。
どれだけ楽しい食事ができたか・・・
美味しさだけでなく、その部分があってこその評価。

そういう意味で、今回はとてもよかった。
二人とも大満足で帰った。
良いお誕生日会になって、夫も嬉しそう。
私はその顔を見て、また満足