明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

沖縄旅行記 その4

2007-10-25 21:56:36 | 
<第4日目> 10月7日 沖縄大好き!

今日の午後の飛行機で大阪へ帰る。
最終日は朝から快晴。
結局、雨で何かができないとか、困るとか、そういうことは一切なく、予定していた行きたいところは全部まわれ、良い旅だった。

やっぱり祝福されてる?!(笑)

今日は首里城へ。
日曜日、それも3連休の真ん中の日とあって、すごい人だった。
いつも思うことだけど、「人が多い」といろんなことが台無しになる。

だから、もしかしたら、人がこんなに多くなければもっと違った感想をもったかもしれないが、首里城はイマイチだった。
特にピンとくるものもなく・・・。
ああ、そうなの、へぇー、という感じ。

ブルーシールでアイスクリームを食べたが、これもまたイマイチで。
その後、沖縄そばを食べたが、さらにこれもイマイチで。

ずっと楽しくて、ずっと美味しかったのに、最後の最後で「なーんかなぁ」という小さな不満が残って終わってしまった。

でも、トータルすれば、この沖縄旅行はとても良かった。
1キロは太ったと思う。
でも、いい!美味しかったから!

これで、全国47都道府県を制覇。
「南の島」が好きじゃない私は、沖縄だけは行くことはないかと思っていたが、来て本当によかった。
沖縄が大好きになってしまった。
できることなら、毎年行きたい。

旅はいい。
それもやっぱり国内がいい。
日本のあちこちを巡っていると、自分がどんなに小さな世界で生きているかに気付かされる。
何も世界へ出て、大きなものを目にする必要なんて全くない。
日本という国は、本当に豊かな文化があって、それを守って生きている人たちがいる。
同じ国民でありながら、自分はそのほとんどを知ることもなく生きているということがよくわかる。
それは、あまりにももったいないことだ。

美しい場所はたくさんあるし、ソウルに響くような文化もたくさんある。
人々は、皆、自分の場所で生活をする。
それを、旅人はほんの少しだけ垣間見る。
だけど、垣間見た瞬間、新たな感動や考え方が生まれ、そして、自分の生き方を見つめ直せる。
日常へと戻ったとき、それは確かに自分の力となる。

自分の生きる場所を「知る」のだ。

彼が、共に旅をしてくれる人でよかったと思う。

次はどこへ行こうか。
岩手の山も、山梨のウイスキー工場も、私を手招きしている。
松尾芭蕉みたいだなぁ。
旅の中で生き、旅の途中で死んだ先人たちに、私も少し憧れているのだ。

沖縄旅行記 その3

2007-10-25 21:17:58 | 
<第3日目> 10月6日 友よ・・・!

台風大接近!!
さすがに朝起きると窓の外はどしゃぶり・・・。
「今日は室内で遊べることせんとあかんなぁ」とがっくりした2人であった。


このホテルは、ロビーから見える景色がこんなの↑で、
本当に海岸沿いに建つ。
晴れていたら少しビーチで遊んでからでかけたかったが、それもムリ。
サーターアンダギーを食べて、とりあえず出発!

だが、ホテルをチェックアウトし、出る頃には雨もあがり・・・。

「祝福されてる!

バカップルの私達は、「うちら、祝福されてるんやなぁ」「ほんまやなぁ」なんて言いながら車を走らせた。
(ちなみにこういうことを言い始めたのは、ロマンチストの彼である)

今日は雨の予定だったから、最初は行く予定でなかった「ナゴパイナップルパーク」へ向かった。
パイナップルが食べ放題らしい。

たいして期待もしていなかったのだが、これが意外に楽しめた。
園内に入ると、パイナップルの形をした乗り物に乗せられる。
スタッフはついてこなくて、二人きり。
自動でそのパイナップル号は動く。

なんということはない。
パイナップル畑のようなところを1周するだけなのだが、パイナップルが実際になっているところなんて見たことがないから、ちょっと嬉しかった。
パイナップルって、木になるんじゃないのね!!

1周すると、なぜか貝殻博物館へ誘導される。
パイナップルパークなのに、なぜ?!

そして、順路は自然にお土産コーナーへ・・・
しかし、このお土産コーナーがすごいのだ。
すべて試食・試飲したい放題!
パイナップルワインも4種類飲み、シーサンジュースも飲み、その後、カステラやらパイやら、クッキー、チョコ、タルト・・・。もう何でも食べ放題!
こういうとき、自意識過剰の小心者の私は、ちょっとへこへこしてしまうのだが。
なんか買わないと申し訳なくなって、シーサンジュースを購入。
・・・まんまと敵の商法にはまっている!

その後はパイナップルがむいてあって、これも食べ放題。
そして、パイナップルジュースまで。
試食でお腹がいっぱいになったのは初めてだ。
お得感がすごくて、かなり満足した。

なのに、次は行きたかったカフェへ。
「Cafeくばや~」というのだが、山の中にある一軒屋。
テラスが広くて、とても気持ちがいい。
そこで、アイスコーヒーと、ピザと、チーズケーキを食べた。
どれもこだわりの手作りですごく美味しい。


しばらく、テラスでゆったりとした時間を過ごした。
とてもいいお店だった。

次は、もうすっかり雨もあがっていたので、あきらめていた「ビオスの丘」に。
ジャングルみたいなところを船に乗ってぐるっとまわれる。
船でアナウンスしてくれるお兄さんが、ディズニー出身かと思うほどなかなかのエンターテイナーで。
思っていた以上に楽しかった。



あとは、熱帯雨林のようなところを散歩するのだが、ハンモックを発見!
寝転んでみた。
2つあったので、彼も寝転んだ。
他には誰もいなくて、風と木々の音だけが聞こえて、とても静かだった。

目を閉じて、風を感じて。
自分の心の一番奥深いところまで入って。

一瞬、自然がぐんと近くなった。
「近い」というより、自分「そのもの」になった。
とても不思議な感覚だった。
自分もこの木も風も空も、全部ひとつだったことを「思い出した」。

子供の頃はとにかく人間に興味がなくて。
いつも庭の花の中に混じっていた。
そこが自分の居場所だった。
植物とばかり話をする、ちょっとイタイ子だった。
早く生まれ変わって人間なんかやめて花になりたいと、そればかり思っていた。
そういうアブナイ子だった。
物心ついてから、7歳くらいまでの話だ。

知恵の実を食べたアダムとイブのように、知識を得ていくにつれ、大切なことを忘れていった。
人が好きになり、また嫌いにもなり、少しずつ庭へ行かなくなった。

だけど、思い出したのだ。
それは、本当にあの頃と同じ感覚だった。

彼にハンモックをぶんぶん振られ、現実に戻ってきたけれど、ほんの一瞬、魂がどこかへ旅をしているようだった。

またしばらくあんな体験はできないだろうなぁと思い、残念だった。
沖縄はなんかすごい。
パワーのある場所だなぁ。

その後は、もうすっかり晴れていたので、また別のビーチへ。
今度は浮き輪を買ってもらって、浮かんで楽しんだ。
でも、やっぱり波は高くて、乗り物酔いしやすい私は、浮き輪で波に揺られているだけで酔ってしまった。
だから、あまり長い時間はいられなかったけれど、それでも充分に楽しんだ。

この日は夜、また原田くんと会う予定だったので、急いで「やちむんの里」へ。
沖縄の焼き物をする人たちの集落だ。
器好きの私としては、ここははずせない。

もう夕方だったから、人も少なくて静かだった。
沖縄の焼き物って好きだ。
書くのを忘れていたが、前日は宙吹きガラスをやってるところも行ったのだけど、ガラスはいまいちだなぁ。
あのぼってりした感じが、どうも好みじゃなくて。

だけど、焼き物はいい。
欲しいものはいろいろあったのだけど、持って帰るのも大変だし、お金も底をついてきていたので、自分のマグカップだけを購入。
(これはもう1つ買ってきたらよかったと後悔している)

急いで那覇まで行き、最後の夜を過ごすホテルへ。
ここも新しくできたばかりのホテルで、とてもモダンでキレイだった。

原田くんは仕事がなかなか終わらなくて、結局会えたのは8時も過ぎていたのだけれど、それでも頑張ってきてくれて嬉しかった。
沖縄料理の美味しいお店に連れていってもらい、いろいろ食べた。
やっぱり地元に長く暮らしている人がいると、料理の説明もしてくれるのでありがたい。
私のお気に入りは、フーチャンプルー。


食感もよく、なんぼでもいける感じだった。
泡盛も自分ではよくわからないのだが、原田くんが美味しいのを選んでくれ、それを飲んだらびっくりするほどうまかった。

ビール飲んで、泡盛を4種類くらい飲んで。
私は全く平気だったのだけど、彼が酔っ払った。
1日、車を運転して、疲れていたからかもしれない。
でも、とても気持ち良さそうだった。
原田くんに会えて、ゆっくり話もできて、嬉しかったんだろうな・・・。

その後、カラオケに行った。
でも、私も彼も歌わなかった。
この日ばかりは、原田くんのワンマンショー。
こんなカラオケも初めてだけど、でも、原田くんの歌を聴いたら、自分が歌う気なんてなくなってしまった。

結婚式に歌ってもらった「乾杯」に始まって、彼は自分が歌ってほしいと思う歌をどんどん入れていった。
私も彼もいつまでも聴いていたかったが、時間がきて、外に出た。
彼がトイレに行っている間に、
「大阪に戻ってきて、また彼と一緒に音楽やったら?」と私が言うと、
「そうやなぁ・・・やりたいなぁ・・・」と、ちょっとせつなげにうなずいた。

何度も「私、お邪魔かな?」と思った。
二人きりで話したいこともいろいろあったのだろうに。
原田くんが彼のことをまっすぐに見る目が、とても優しかった。
私もそうだけど、やっぱり古い友は、いいのだ。
何も語らなくても、その目を見れば、それだけで伝わるものがある。
一緒にいると、自然に時間が戻る。

ホテルの近くまで送ってもらい、原田くんは代行で帰っていった。
彼は「原田~」と言って、いつまでもせつなげだった。

私達のこの旅も、もうすぐ終わる。