ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

俳句の「散らし球」って何?

2021年09月13日 | 俳句

 夕方のテレビにテロップのニュース速報が流れました。見ると、将棋の藤井聡太王位・棋聖(19)が、叡王戦五番勝負の最終第5局で、豊島将之叡王(竜王、31)を破り、タイトル奪取に成功したと。これで藤井王位・棋聖は従来の記録を3年以上更新する、史上最年少の19歳1カ月で三冠を達成し、2016年10月のデビューから5年足らずで、史上初の「10代三冠」となったんですって。

 スゴいですね。若いということは素晴らしい!もちろん、若さだけでなれるものではないし、また、努力だけでもダメなものはダメでしょ。やっぱり天から授かった才能なんです。だから〝天才〟と…。

 先日いい言葉を教わりました。〝天才〟なんかとは全く縁のない人でもなれるものが…はい、私のような者でも。それは人生の「三カン王」!この〝カン〟は何だと思いますか?さあ考えてみましょう。

 分かりましたか?ハイ、そうです。「感」という字…〝感性〟〝感動〟〝感謝〟の三つを持って生きれば、人生は楽しく素晴らしいと。ほら、これだったら出来そうでしょう。だって俳句というのは、感性と感動から生み出されるものですもの。俳句を詠みながら後は全てに感謝して生きていく…まさしく〝三感王〟でしょ。

 ところで、前回俳句の季語などは句跨がりにして詠まない方がいいと書きましたが、今日はその続きのような話…

 ちょっとその句を忘れてしまったのですが、以前私がある季語を分けて使っていた句を見て、改めてほしいと言われたことがありました。同人たる者がそんな句を詠んだりしていたら、一般の人が見倣うかも知れないのでいけないのだと。要するに季語は離して使ってはいけないということでした。

 しかし、歳時記を見てると、次のような例句が…

  秋もはや日和しぐるる飯時分   

 これは正岡子規の句で、季語は「秋時雨」に分類されていますが、〈秋〉と〈しぐるる〉とに分けて使ってある句なんです。

 な~んだ、昔からそういう使い方をしている句が認められていたんじゃないのと思っていると、先日届いた「馬醉木」9月号に、「秋櫻子一句」として次のような記事が掲載されていたんです。

  人形がかざしてゆるゝ笠の菊  秋櫻子『葛飾』

 文化文政年間に始まって江戸の菊人形は安政三年からは千駄木の団子坂に移り明治末年まで続いた。それを想起しての作か。歌舞伎舞踊「京鹿子娘道成寺」の「笠踊」だろう。華やかな景である。「菊人形」などをこのように分けて詠むことを秋櫻子は「散らし球」と称した。この方法には是非が言われるが、「散らし球を使いましたな」。句会の講評で弟子の工夫を賞していたことがある。(小野恵美子)

 これを読んだとき、私の使ったあの「散らし球」を、秋櫻子先生だったら何と仰っただろうかと思うと、お目にかかれなかったことがとても残念!

 さてもう一つのニュース。まさかこちらには来ないだろうと思っていた台風14号が、上海付近で数日間停滞した後は、進路を東寄りに変えて週後半に西日本から北日本に接近する可能性があるというのを見てビックリ。確か去年もあったような…。迷走したり、急にヘンな進路変更をしたりした台風が。とにかくこの頃の台風の進路は予測しにくいと…。どうか大きな被害だけは出ないようにと…神さま、お願いします。

 写真は、〝ニオイバンマツリ〟。以前我家にも鉢植の大きくなったのがありましたが、枯らしてしまいました。このニオイバンマツリは熱帯アメリカ原産の低木で、花が美しく芳香もあるので、アメリカジャスミンとも呼ばれます。花色は咲き進むにつれて紫から白に変化するので、1本の木で2色咲きのようになります。英名では花色の変化を由来してイエスタディ・トディ&トモロー(昨日、今日そして明日)と呼ばれます。一斉に開花するのは4月下旬~5月上旬頃ですが、その後も断続的に少しずつ秋まで花をつける優れものですよ。

コメント (4)
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