小松市那谷寺体験レポート その1(No.212)
◇那谷寺の由来
真言宗に属する自生山那谷寺は、養老元年(717)に泰澄
大師が千手観音を岩窟に安置したのにはじまるといわれて
いる。平安時代に花山法皇が参詣した際、西国33ヶ所の
霊場にまさるところとされ、第1番の那智山の那と第33
番の谷汲山の谷をとって那谷寺と名付けられたとの伝承が
ある。中世末期の一向一揆ですっかり荒廃してしまった。
これを寛永17年(1640)に前田利常が復興し現存の本堂、
三重塔、護摩堂、鐘楼、書院および庫裡は重要文化財。
■写真は山門
名勝指定園に面した書院は天正の戦乱(室町末期)で諸堂
伽藍が焼失した後、仮の御堂として建てられたもので、寛
永17年(1640)には利常公が書院として改造、自らこの
書院に在って山上善衛門、後藤程乗等の名工をつかって、
諸堂再興にあたったと言われています。
(国指定重要文化財)
■写真は書院
◇名勝指定園 (国指定)
昭和4年に文部省名勝指定園になったもので、作庭年代は、
寺院再興と同時期で、前田利常公が小堀遠洲の指導を仰ぎ、
造庭奉行の別部ト斉に作らせた名園です。尚、北西隅に利
常公愛用の茶室、如是庵がある。
明治に廃寺となった花山天皇の御寺に因んで名づけられ
た。金堂は平成2年に650年ぶりの再建、総桧造りで、
鎌倉時代和様建築様式、本尊丈六の十一面千手観音を始め、
白山曼荼羅、秦澄神融禅師、中興の祖花山法皇を安置。壁
面は郷土が生んだ代表作家による作品で飾られている。那
谷寺における法会は全てここで行われています。
■写真は金堂華王殿
■写真は十一面千手観音
■写真は参道
那谷寺ホームページ
http://www.natadera.com/