6月20日、滋賀県レイカディア大学、びわ湖環境学科2年生の授業でした。
今年で受け入れ3年目です。
午前中に成安造形大学で講義「棚田の水循環システムについて~大津市仰木地区の事例から~」)、
午後から仰木周辺のフィールドワークを行いました。
フィールドワークでは3箇所のポイントを巡りました。
まず天社門にて昭和30年代の棚田や集落の写真を見ていただきながら、上仰木の水路についてお話しさせていただきました。
上仰木の消防団に入るとはじめに、全てのイゼ(用水路)の分水口の場所を覚えます。
有事の際にはそれらを閉めることで防火用の貯水池に多くの水を貯めることができます。
次に八王寺の棚田を見ていただきました。休耕田でも放置せず、草刈りをしながら水穴が空いていないか確認をする必要性をお伝えしました。
小さな水穴でも長期間放置していると大きな水穴になってしまい、そこから土砂崩れを起こし、下の田んぼも被害を受けます。
集落を少し歩いていただき、昔の人々が良い場所に棚田をつくり、家は急傾斜に作ったことをお伝えしました。
棚田の維持には地域に適した水管理が重要で、仰木では自然環境に適した仰木独自の水利組織が形成されています。
上仰木のいぜ親制度、平尾の番水制は利害の調和がとれる制度です。
受講生の皆さんには共同作業のイゼたて(用水路の掃除、手入れ)の現状、傾斜地にある小さな棚田が放棄田になってしまう要因なども知っていただきました。
<滋賀県レイカディア大学について>
滋賀県レイカディア大学は、高齢者の社会参加意欲の高まりに応え、高齢者が新しい知識、教養と技術を身につけ、地域の担い手として登場できるよう支援している場です。
レイカディア大学HP http://www.e-biwako.jp/04_daigaku/)