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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

秋元真夏が拓くもう一つの未来、非凡なバラエティの才能開花と「歌える乃木坂」へのヒント [15Feb16]

2016-02-15 19:45:00 | 芸能
乃木坂46が参加する、注目の番組とイベント

星野みなみ主演のミニドラマが2月もオンエア!
毎週月曜~金曜 24 : 30 ~ 25 : 00 [CS] スペースシャワーTV プラス『アイドルヒッツ』。この30分番組内で、星野みなみ主演の STATION ID『あたし、本と旅する』が、毎回、30秒ずつオンエア。2月は、1日(月)第35話から16日(火)第46最終話まで、途切れず放送される予定。
(2月の放送予定)
15(月)[#45] 16(火)[#46最終回]
スペースシャワーTV プラス公式サイトの特設ページ

02月18日(木) 24 : 25 ~ [地デ] UHB(北海道文化放送)『乃木坂46 橋本奈々未の恋する文学』の第1回がオンエア。放送は全5回の予定。スポーツ報知の関連記事

02月21日(日) 16:00~ 伊藤万理華が出演する映画『アニバーサリー』が香川県・アルファあなぶきホールにて上映。5つの短編映画で構成された作品で、まりっかは、高橋栄樹監督『記念日が行方不明』に主演。この映画上映は「さぬき映画祭」の一環。乃木坂公式サイトの関連記事

02月21日(日) 20 : 05 ~ 23 : 00 [AM] NHKラジオ第1「らじらー!SUNDAY」。中元日芽香がMCを担当する乃木坂回に、前日、20歳の誕生日を迎えた伊藤万理華が登場。「個性派オシャレ回答対決」という、双方にとって、得になりそうにない企画が予定されています(笑)。

乃木坂が出演する番組やイベントをさらに知りたい方は、以下のページをご参照下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 30Jan16 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['16Feb~]
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 01Nov15 ~ テレビ・ラジオ番組と重要イベントの日程 ['15Nov~'16Jan]



日曜深夜に放送された『乃木坂工事中』の「2期から1期へのバレンタイン告白企画・後半戦」は、前半戦と同じく、なかなか見応えがありました。

寺田蘭世が若月佑美、鈴木絢音は秋元真夏、堀未央奈の生田絵梨花など、これまで接点のなかった人にプレゼントをあげて、今後、仲良くなる切っ掛けにしたいと考える2期メンバーが多かったですね。

また、伊藤かりんが、乃木坂加入前からの「推し」である高山一実を選んだのは、現時点で大の仲良しというより、未だにかずみんへの「憧れ」が続いているからのようで、山崎怜奈が井上小百合に分厚い庭園図鑑をプレゼントしたのも、「尊敬」の気持ちがベースにある気がしました。


そうなってくると、日頃から友だち同士であるのは、むしろプレゼントを手にする確率を低くする要素になる。

仲の良い2期メンバーが多い齋藤飛鳥などは、前半戦の3連敗を通して、どうやらこの法則に気づいたようで(笑)、後半戦は一切手を挙げない方針を貫いていました。

また、他の1期メンバーも、前に出て行って指名されないと、想像以上のダメージを受けることが分かってきて、衛藤美彩のように、自分の意思で手を挙げるのは、2回が限度という流れになってしまった。

寺田蘭世のときは、みさ先輩の「自信しかない」という決め台詞が若干かすれ気味で、フラれた後は、「腰が痛い」と一気に老け込んでました(笑)。

さらに、蘭世とかりんに連続KOを食らった生駒里奈は、鈴木絢音は同郷なんだから何故出て来ない?とバナナマンに煽られ、出て行くと、何故出て来たの?とイジラレ、結局、プレゼントは貰えないという、踏んだり蹴ったりの「美味しい」展開でした(笑)。


こうなると、終盤は、みんなが警戒して、誰も手を挙げなくなってくる。

そこで、最後の堀未央奈では、齋藤飛鳥が、まだまだ手を挙げ足りないんじゃないかとばかり、「本命は伊藤万理華だと思う」と、キラーパスを送り、目を見開き、ハッとした表情のまま、まりっかが、なす術なく前に出ることになる。

さらには、仲の良い星野さんも当然アリでしょとの空気を作って、すでに超早目のバレンタインを貰ったという、決定的証拠を持っているのに、みなみも渋々参戦。

そして、二人とも案の定の撃沈で、まりっかはあしゅと並ぶ、3回空振りのプレゼント0回記録を地味に更新、みなみは、「ねえ何とかしなさいよ」とあしゅに詰め寄ることに。

ん~、なんだかんだ言って、日本は平和っす(笑)。


しかし、そんな中、何が凄いって、秋元真夏さん、前半最後の相楽伊織から後半最後の堀未央奈まで、鈴木絢音を除いた全員に対して手を挙げ、5回撃沈という快挙達成です。

しかも、手を挙げなかった鈴木絢音から、唯一のプレゼントを貰うというサプライズまで付いて、大いに番組を盛り上げます。

(表1) 2016年2月7日(日)&14日(日)の深夜2回に渡って放送された『乃木坂工事中』の「好きです先輩!2期生から1期生へバレンタイン告白企画」の結果(1)

凡例
プレゼントを貰った回数 [(手を挙げて貰った回数/手を挙げた回数) + 手を挙げずに貰った回数] 1期のメンバー名

2回 [(2/4)+0] 井上小百合
2回 [(1/1)+1] 白石麻衣
1回 [(1/2)+0] 松村沙友理
1回 [(1/1)+0] 橋本奈々未
1回 [(1/1)+0] 高山一実
1回 [(1/1)+0] 深川麻衣
1回 [(0/5)+1] 秋元真夏
1回 [(0/1)+1] 生田絵梨花
1回 [(0/1)+1] 若月佑美
0回 [(0/3)+0] 伊藤万理華
0回 [(0/3)+0] 生駒里奈
0回 [(0/3)+0] 齋藤飛鳥
0回 [(0/2)+0] 衛藤美彩
0回 [(0/2)+0] 桜井玲香
0回 [(0/2)+0] 星野みなみ
0回 [(0/1)+0] 西野七瀬


思うに、真夏さん、前半は、企画の方向性や雰囲気を読むため、敢えて様子を見ていたんじゃないかと。

そして、齋藤飛鳥が3回も虚しく空振りして、落ち込む姿を、バナナマンにイジラレルのを見て、なるほど、そういうことなのねと、後半から怒濤の参戦モードに入った。

メンタルが持たず、手を挙げるメンバーが徐々に少なくなってくる場面で登場した方が、自分の存在感が高まり、編集で使われる確率が高まるので、この戦略は非常にクレバーだと思います。

実際、番組後半は、真夏さんがメインキャラと化していて、さすがに、彼女はバラエティに強い。

制作スタッフから見ても、企画の流れを見極めながら、必要なときに暴れてくれると(笑)、撮れ高十分になって、編集室での作業が進めやすくなるので、有り難いメンバーじゃないでしょうか。

ところで、何かの役に立つとはあまり思えないですが(笑)、一応、バレンタイン企画の詳細を下に載せておきます。

(表2) 2016年2月7日(日)&14日(日)の深夜2回に渡って放送された『乃木坂工事中』の「好きです先輩!2期生から1期生へバレンタイン告白企画」の結果(2)

凡例
プレゼントを上げる2期 → 指名されて貰う1期
[自分が貰えると手を挙げたメンバー]

前半戦 : 2016年02月07日(日)深夜放送

北野日奈子 → 白石麻衣
[齋藤飛鳥、衛藤美彩、井上小百合]

伊藤純奈 → 橋本奈々未
[齋藤飛鳥、橋本奈々未]

渡辺みり愛 → 井上小百合
[生田絵梨花、井上小百合]

佐々木琴子 → 松村沙友理
[若月佑美、井上小百合、松村沙友理]

新内眞衣 → 深川麻衣
[桜井玲香、星野みなみ、深川麻衣、生田絵梨花]

相楽伊織 → 白石麻衣
[齋藤飛鳥、白石麻衣、秋元真夏、伊藤万理華]

後半戦 : 2016年02月14日(日)深夜放送

寺田蘭世 → 若月佑美
[衛藤美彩、生駒里奈、秋元真夏]

伊藤かりん → 高山一実
[高山一実、西野七瀬、桜井玲香、松村沙友理、生駒里奈、秋元真夏]

鈴木絢音 → 秋元真夏
[生駒里奈、伊藤万理華]

山崎怜奈 → 井上小百合
[秋元真夏、井上小百合]

堀未央奈 → 生田絵梨花
[星野みなみ、秋元真夏、伊藤万理華]


秋元真夏は、2013年春、「君の名は希望」のヒット祈願企画であるスカイダイビングを飛んだ辺りから、バラエティの才能を感じさせるものがありました。

星野みなみとどちらが飛ぶのか、宙ぶらりんの状態に置かれながら、割と平然とニコニコ笑っていて、しかも、ダイビング場所での黒ひげ危機一髪対決では、最初の一差しで当たりを引くミラクルを見せます(笑)。

さらに、小型機で上空まで行くものの、強風で急遽中止となり、さらに1週間近く待つことになる。

普通なら、気分がどん底に落ちてもおかしくないけど、本番ダイブを迎えた真夏さん、上空に向かう機内で、付き添いの桜井玲香が緊張のあまり黙りがちになる中、ニコニコと、饒舌にしゃべりまくります。

これを見た時、ああ、この子は絶対にバラエティに合っていると確信しました。


メンタルが強いというか、状況をあまり深刻に捉えないというか(笑)、いつも余裕があって、どんな場面でもニコニコと笑顔が絶えない。

しかも、頭が良くて、場面場面に応じて、スラスラ言葉が出てくる。

萩本欽一は弟子に向かって、ことあるごとに「どんな時でも、黙っちゃダメ」と言っていたそうですが、確かに、乃木坂に入ったがため、何の因果か、高度4千メートルの上空から、初めて飛び降りようかという時、ずっと笑顔でしゃべり続けるなんて、そうそう誰もが出来ることじゃない。

カラ元気を振絞っていたとしても、とにかく言葉が出るのが凄い。

明らかに、秋元真夏はお笑いやバラエティ向きの才能を持っている、そう思いました。


乃木坂メンバーがお笑い系バラエティへ本格的に参加したのは、2013年4月スタート「バチバチエレキテる」に、白石麻衣がよゐこ濱口優とMCを務めたのが最初だと思います。

残念ながら、番組自体が、同年9月に打ち切られてしまい、かつてお笑いのフジテレビと言われたテレビ局が、バラエティ番組の視聴率不振に喘ぐ、その先陣を切ってしまった感があります。

ただ、番組の打ち切りとは別に、この手のバラエティに白石麻衣をキャスティングするのは、適材適所とは言えないと、当時から、このブログで指摘していました。

乃木坂の風 27Aug13 ~ 「伝家の宝刀」白石麻衣と「お笑い適性」秋元真夏、「バチバチエレキテる」打ち切り


白石麻衣は、プロ野球の始球式を任されると、是が非でも「ノーバウンド」投球をしなければと、懸命に練習に打ち込み、本番で失敗すると、悔しくて泣き崩れてしまう性格です。

可愛らしいとか、盛り上げるといったタレントっぽい発想より、スキルを重視して、ミッションを成功させることに専念するメンタルを持っている。

そのため、人一倍研究熱心で、競馬番組である『うまズキッ!』のように、専門知識を要求される番組では、コツコツ勉強を積み上げて、頼れるMCになっていく。


ところが、多くのバラエティは、その場の空気を素早く読んで、テンポよく、タイムリーに、言葉をぶっ込む必要があって、それが出来なければ、編集をかいくぐってお茶の間に登場する機会が、劇的に減っていきます。

とくに、ひな壇スタイルが標準となっている現在のお笑い系番組は、咄嗟に言葉が出る能力が重要で、まさに、「黙っちゃダメ」の世界です。

当時の秋元真夏は、復帰して間もなかったので、テレビに慣れておらず、まだぎこちなさはあった。

しかし、それでもバラエティ面で、秀逸な素質を感じさせるものを持っていて、上記の記事にも、

例えば、「バチバチエレキテる」のMCに関しては、高校卒業組で適任というと、
堅実な線では、斉藤優里かなと思いますが、攻めの姿勢で行くなら、
秋元真夏が、面白いんじゃないでしょうか。

秋元さんは、可愛い系美人で、メンタルが強い、その上、「まなったんズキュン」など、すでにウザいくらいにキャラが立っているので(笑)、ツッコミポイントが満載です。
しかも、何回かすると、手作りのクッキーやショコラを、楽屋に持って来てくれると思うので、これもネタに出来ます。
女芸人が「正直、真夏はウザい」と言ったら、デニス植野が蹴りを入れて、「真夏さんあっての我々だから」と突っ込むとか(笑)。
しかも、スカイダイビングまでOKなので、芸人の罰ゲームを、なぜか秋元さんがやるはめに、といった展開も可能です。
そして、2ヶ月後には、芸人がチーム真夏を結成していて、秋元さんが、首領(ドン)になってるとか(笑)。
こういうキャラの立った物語を提供してくれると、そこからコントやツッコミを考えられるので、放送作家もやり易くなるでしょう。
秋元真夏のお笑い適性、私は、かなり高く評価していて、機会があれば、チャレンジして欲しいと思っています。

と書いています。


そんな真夏さん、最近、いよいよ、テレビのバラエティ番組に本格的に登場するようになってきました。

毎週火曜日午後7時から放送のテレビ東京『ウソのような本当の瞬間!30秒後に絶対見られるTV』では、お笑いコンビの「かもめんたる」と一緒に、不思議なクッキングコーナーに出演、鰻を一切使わないで作るうな丼やバイクのマフラーから飛び出すポップコーンなど、毎回、微妙なものも含め(笑)、さまざまな料理や技を、コント仕立てで紹介しています。

このコーナーの秋元真夏は、「かもめんたる」兼任なのかと思わせるくらい(笑)、しっくり雰囲気に溶け込んでいて、女装した槙尾ユースケに、岩崎う大と共に突っ込んだり、コケたり、コントに欠かせない存在になっている。

真夏さんのことだから、ある程度はやるだろうと期待はしていたけど、ここまで上手くハマって、企画を盛り上げるとは思いませんでした。

秋元真夏は結構使えるという評価が出てるのでしょう、最近では、こういった別撮りのVTRコーナーだけでなく、スタジオに呼ばれ始めていて、いよいよ、ゴールデンの人気バラエティに乃木坂が週1でレギュラー出演なんて、快挙も視野に入ってきました(笑)。


さらに、秋元真夏は、テレビ朝日が昨日放送した『アレ誰が作ってるの?技ありギョーカイ神』という情報バラエティにも出ています。

中華街でシェア80%の中華鍋を作っているメーカーを訪問して、料理人から支持される秘訣と、その製造過程をリポートするVTRで登場し、スタジオにも呼ばれている。

番組の予告記事を読んで、トレンディエンジェルと一緒に、レポートするのだと思っていたんですが、何と、真夏さんが1人で工場に行き、職人さんたちと話をしながら、リポートを進めている。

一見何でもないように見えるけど、これはもの凄いことですよ。

こういったリポートは、会社にとってテレビCMと同じ意味を持つので、可愛いだけのアイドルがやって来て、浅い取材をされると、プライドを持って仕事をしている職人さんたちが、気分を害する危険があります。

若い女の子が1人でやって来たのを見て、最初は、大丈夫なのこの子で?という空気があったかもしれないけど、秋元真夏が、鉄板を叩く工程で職人が回すハンドルについて尋ねたり、何回くらい叩くのか?、そこまで叩く理由は何かなど、訊くべきこと訊き、指摘すべきことを指摘していくことで、リポート後半には、信頼関係が出来ていたんじゃないでしょうか。

ん~、初めての1人取材で、ここまで出来るのは、並大抵の力量じゃないと思います。


おろし金を手作りする職人を取材したトレンディエンジェルより、レポートとしては、真夏さんの方が、むしろ鋭かった印象を受けました。

職人さんが「鉄は叩かれて強くなる」と答えたのに対して、「人の心と同じですね。私もそうだったので」という返しは、あまり真面目に進めると、堅い社会見学レポートになってしまうので、随所にお笑いをちょこちょこ入れようという工夫だと思いますが、この辺はさらなるスキルアップが望まれましょうか(笑)。

ただ、初めてのテレビ取材なのに、きちっとレポートをしつつ、柔らかい部分も入れ込もうと頭が回るなんて、さすがに、素晴らしい切れ味で、今後が大いに楽しみです。

「ご飯がパラパラになるようなチャーハンがなかなか作れないんですが、この中華鍋なら大丈夫でしょうか?」と尋ねて、工場の人から、「腕次第」との有り難いお答えを頂いたのは(笑)、バラエティらしい味のある「まとめ方」で良かったです。


このリポートVTRだけじゃなく、スタジオシーンでも、真夏さん、出番を貰ってましたね。

スピードワゴンの小沢一敬が取材したカラオケに関して、司会の羽鳥慎一が、番組のメインご意見番である7歳の寺田心君に尋ねます。

羽鳥「心君も1回カラオケは行ったことがあるの?
寺田「1回行ったことがあります
羽鳥「何歌ったの?
寺田「AKBさんのフォーチュンクッキー

ここで当然のごとく(笑)、真夏さんが入ってきます。

秋元「えっ!心君、乃木坂は歌ったことある?
心君が無邪気で無心な瞳を真夏さんに向けながら
寺田「乃木坂って?
目を丸くして、「ええーー!」と絶句する真夏さん。

このやりとりは台本だと思います。

羽鳥さん、心君が答える前に、「1回カラオケ」と先に言っちゃってるし(笑)、歌った曲名へすかさず誘導している。

おそらく、制服っぽい衣装を着て前列に座っている、小柄な女の子が一体何ものなのか、より知名度の高いAKB48を挙げて、そこから「乃木坂」という名前を出すことで、秋元真夏が乃木坂メンバーであり、そのグループはAKB48と関連があるという情報を、視聴者に示したのだと思います。

とくに、心君が、きょとんとした表情で、「のぎざかって、なに?」と可愛く首を傾げることによって、「乃木坂」という言葉がお茶の間に、しみじみと染み渡る効果を期待出来るわけで、寺田心君、ありがとう!(笑)


他のレポーターの紹介がほとんどない中、秋元真夏が、所属グループを取り上げて貰ったことは、特筆すべきことだと思います。

番組スタッフが真夏さんの仕事を評価してくれて、今後も、チャンスがあれば呼んでくれる可能性がある。

AKB48Gメンバーでバラエティによく出ている人は、指原莉乃が典型例ですが、パンチがあり過ぎて(笑)、完全なお笑い系じゃないと、使いづらい面がある。

しかし、『アレ誰が作ってるの?技ありギョーカイ神』のような「情報バラエティ」は少なくないし、そういった番組にも、華やかなアイドルがいればという需要はあるでしょう。

秋元真夏は、可愛いのだけど、上品さを感じさせる知的な雰囲気があり、乃木坂らしい「お笑い」という新ジャンルを開拓することが出来る。

彼女のブログによると、テレビ朝日『Qさま!!』の収録に参加したそうで、毎週月曜9時という以外、具体的な放送日はまだ分からないものの、やはり、ゴールデンタイムのバラエティ番組への進出が本格化しつつあるようです。

秋元真夏の2016/02/14_12:36ブログ
秋元真夏の2016/02/09_18:30ブログ



先週木曜に放送された NHK BSプレミアム『乃木坂46紅白SP!拡大版』では、番組の最初に「ポピパッパパー」、最後にサンクエトワールの「大人への近道」がともにフルバージョンで披露されました。

しかし、スタジオライブにも関わらず、両方とも、「口パク」か生歌比率の低い「かぶせ」で、久しぶりのステージなのに、鑑賞した後、不満が残りました。

「ポピパッパパー」では、「Say!ポピパパッポピピップ」を8回繰り返す出だし部分が、あるいは、白石麻衣のソロによる生歌かなと感じました。

というのも、6回目の歌唱で、まいやんがマイクから口を一瞬外すシーンがあり、それに合わせて「パッポピピ」の音が乱れていた。

生歌であることを示すために、こういった「印」を意図的に挿入した可能性はありますが、いずれにせよ、本人の歌声を感じさせたのは、この部分だけで、サビはもちろん、ほとんどのパートに、事前に用意した別音源が入っている印象を受けました。


「ポピパッパパー」のように、歌詞にほとんど意味がない曲では、歌い手の声やリズム感が唯一のアピールポイントで、ボイスパーカッションを口パクでやっても、誰も振り向かないように(笑)、完全な生歌でなければ、聴き手を魅了するのは難しいでしょう。

Scatman Johnが「Scatman」を大ヒットさせたのは、まさに生歌の素晴らしさ故で、私も当時、確か『MUSIC STATION』でのステージを観ましたが、高度な歌唱スキルとパンチのあるリズムに圧倒されたのを覚えています。

紅白の舞台裏を見ても、「君の名は希望」のダンスについては、何度もチェックしているけど、歌を合わせているシーンは出て来ない。

ダンス抑えめの歌唱ナンバーで、しかも乃木坂の代表曲を、紅白初出場の晴れ舞台において、100%の生歌で披露しない、あるいは、披露出来ないのは、何とも残念というしかありません。


CDセールスにこだわり過ぎて、乃木坂は、頑として握手会主義選抜を止めず、最近では、さらに進んで序列主義選抜になりつつある。

しかし、寺田心君のコメントではないけど、ここ数年に渡る、AKB48Gと乃木坂46の楽曲を眺めると、子どもでも知っているような、一般層に届いたヒットは「恋するフォーチュンクッキー」だけで、音楽面での存在感は下がり続けています。

年間200万枚に迫るCD売り上げに隠れて見えづらいけど、乃木坂46が本格的ヒット曲をまだ持っていないのは、否定しようのない事実で、今後も、「歌えない乃木坂」「踊れない乃木坂」が続けば、ヒットに辿り着く確率は、低いままだと言わざるを得ません。


そして、ヒットが出ず、生歌ステージを実現出来なければ、ライブも飽きられて、観客動員数が減少に転じる危険がある。

また、音楽面での方向性を確立しなければ、欅坂46のように、どんな音楽をやるのか一切分からない姉妹グループに、メンバーが若くて可愛いという理由でファンが流れ、握手会人気の低い乃木坂メンバーのCD売り上げがさらに伸び悩むかもしれない。

乃木坂は、そろそろ真剣に音楽と向き合わなければ、近年、AKB48が苦しんでいる人気低落を、同じような道のりで踏襲する可能性は少なくない。

しかも、AKB48のように、多くのヒット曲を持たない乃木坂は、人気に陰りが見えると、一気に落ち込む心配があります。


握手会主義や序列主義によって、音楽面での身動きが取れない中、乃木坂が活路を見出そうとしているのが、メンバーの演劇活動で、実際、『Mr. カミナリ』『すべての犬は天国へ行く』や『虹のプレリュード』『リボンの騎士』など、舞台の方面では、2014年、2015年と、大きな成果を上げています。

ただし、舞台は直接観客に足を運んでもらう必要があり、内容が素晴らしくとも、乃木坂の知名度を上げるツールとしては、やや地道な効果になります。

一方、秋元真夏が本格的に進出し始めているバラエティ、とくにゴールデンの番組は、少しの出演であっても、大きな影響力を持っている。

そのため、極めて効率的な乃木坂の宣伝手段となる筈で、真夏さんが、今後、どこまで活躍するかが、グループの一般知名度を左右すると言っても、あながち大きな間違いではないと思います。


演劇とバラエティ。

乃木坂を側面から支える重要な外仕事が、上手く回り始めたのは、演技の才能があるメンバーに演技をさせ、バラエティの才能があるメンバーをバラエティ番組に出演させるという、当たり前の「適材適所」を行ったからです。

しかし、音楽グループである乃木坂の本業では、未だに「適材」が「適所」に配されておらず、それが何としてでも欲しいヒットへの道を塞いでしまっています。

生田絵梨花や伊藤万理華を舞台や映画に出演させ、秋元真夏をバラエティに送り込むと同じように、川村真洋と中元日芽香を選抜のメインボーカルに据えれば、音楽の世界でも、同じような手応えのある成功が始まるでしょう。


プリンシパルを止めて、きちんと配役した舞台を行うべきだというのは、随分前から書いてきたことで、2015年に入って実現しました。

お笑い系バラエティには、秋元真夏を起用すべきとういう指摘も、以前から言ってきたことで、最近、その通りの展開になっています。

また、定期ライブを行い、パフォーマンス力を磨いて欲しいという願いは、アンダーライブという形で結実してきた。

しかし、歌える人が歌い、踊れる人が踊る選抜は、未だに日の目を見ず、それどころか、音楽スキルを無視したメンバーの固定化が急速に進み始めています。


AKB48Gや乃木坂のCDセールスを少し調べれば、誰がセンターになるかで、グループ全体の売り上げが左右されるなんて、迷信に過ぎないことが直ぐに分かります。

ところが、48や46の運営に、センターやフロントを変えると、売り上げが大きく影響を受けると、信じている人がいるのか、CDセールスが好調なら、一切選抜をいじらず、不調ならそれをたちどころに好転させるセンターを見つけようとする。

しかし、口パクや「被せ」ばかりで、ステージがつまらないことが問題ならば、歌えるグループにすることが先であって、センターやフロントがどうこうは、さほど関係のない話になります。


乃木坂は、AKB48と違って、複数のヒット曲という頼れる財産がないので、人気が一度落ち始めると、AKB48よりも速いスピードで、一気に坂を下ってしまう危険がある。

個人的には、結成5年目に入り、かつ欅坂が登場する今年は、音楽的改革を行うタイムリミットだと思っていて、早急に、歌える乃木坂へ舵を切って欲しい。

「簡単な話じゃない」と躊躇して、必要なときに、必要な改革を断行しなければ、後で、もっと厳しい問題に直面するのは、バブル期以降、日本人がたびたび経験してきたことだと思いますが、好調に見えるときこそ、危機感を持って次を見据えるのは、まさに「簡単な話じゃない」のでしょう(笑)。


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// 過去の記事を読みたい方へ

2015年9月 ~
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Oct15 ~ 関連記事の目次 (02Sep15 ~)

2014年7月 ~ 2015年8月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡11Aug14 ~ 関連記事の目次 (01Jul14 ~ 31Aug15)

2013年11月 ~ 2014年6月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (01Nov13 ~ 28Jun14)

2013年4月 ~ 2013年10月
アレチの素敵な乃木坂業務連絡14Nov13 ~ 関連記事の目次 (19Apr13 ~ 31Oct13)


// 星野みなみの溢れる魅力

7月18日14:18 星野みなみ

乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える

乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」

乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる

さらに詳しく

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// 特集ページ

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 09Oct15 ~ シングル&アルバム収録全曲ハンドブック (11th-)

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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報

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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 6枚目「ガールズルール」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています


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