辻村深月 著。
昨年、映画が話題になった時、観に行こうか迷ってやめた作品。
妹から回ってきました。
「たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる・・それがツナグ」
何故劇場に行かなかったか・・
多分、泣いちゃうだろうな、って思ったから。
どうせ泣くなら人の目を気にしながらでは嫌。
部屋で思う存分泣きたい、って思ってやめたのです。
で、原作を読んでみて・・・
活字を追いながら涙が出ることは最後までありませんでした。
「小説」と割り切れる内容だったからだと思う。
完全に傍観者だった。
だけど、夜、布団に入ってから色々考えた。
もし使者(ツナグ)にお兄ちゃんのことを依頼したとしても
お兄ちゃんは私よりMちゃんに会いたいだろうな。
だから私は依頼するのをやめよう。
指定されたホテルの部屋でお兄ちゃんに会えたMちゃんを想像しただけで泣けてきて泣けてきて・・・
そのままずっと布団の中で場面を想像して泣き続けた。
そして、会わせてあげたい、って心から思った。
死んだ人に会えたからと言って、皆が皆、吹っ切れて前に進めるとは限らない。
会ったせいで大きな荷物を背負うことになった例もこの本の中には出てくるんですよね。
パパにもこの本を回そうと思っています。
どんな感想が聞けるかな。
そして、映像の方もいつか観てみたいと思います。
部屋で一人きりで。