*ハッピーとラッキーのあいだ。

へぇ~、ふぅ~ん、と気軽に読める、カフェ風ブログをめざして。
ときにゆるく、ときにアツく。“一杯の”お話を(^ー^☆

一流ホテルとは。

2006-07-02 23:22:29 | JunCOlumn~感。
先週末行った箱根あじさい旅行では、 由緒ある富士屋ホテルに泊まりました。

昭和11年に建てられた、花御殿という建物にある部屋に宿泊。
富士屋ホテルには新館もあるのだけれど、 この花御殿に泊まることがひとつのステイタス、らしぃ…(母談)。
花御殿の部屋の鍵も↓↓こ~んなにでかく、そのシンボル的役割を果たしている(らしぃ)。


花御殿にある42部屋には、それぞれ花の名前がついていて、 各部屋にはいたるところにその花の絵があしらわれている。
あたしたちが今回泊まった部屋は、「藤」の部屋。

鍵のでかいキーホルダー(?)にも藤の花が描かれているし、 部屋の扉や、卓上や壁に飾ってある絵も藤だし、絨毯まで藤柄だった。

ってまぁ、ここまでは、前置き(長っ!)。


夜ご飯は、富士屋ホテルが誇る重厚な雰囲気のメインダイニングルームでの 食事だったのだけど、ここで、意表をついた事件がおこりました。

さすがは一流ホテル内のレストラン、コース料理は1万円~2万円という価格設定。
レストランの予約が20時からで遅い時間だったこともあり、あたし達親子はアラカルトで注文することに。
まず、母が注文したスープがきて、次にサラダが、これはちゃんと二人同時に出てきた。
ホテルに併設されている有名なパン屋、PIGOTのおいしいパンも食べつつ、 ここまでは快適な時間を堪能。
そして、母が注文した魚料理が出てきた。
あたしはビーフシチューを頼んだんだけど、あれ、メインは二人分揃って出てこないんだ…、と思いつつも、 まぁ物が違うからな、ということで、待つ。
でも、母が半分くらい食べ終わってもまだこない。
お?まさかこれは… という考えが頭をかすめるも、
でもまぁその辺は、富士屋ホテルさんですから…。
だって、グラスへの水の注ぎ方からして独特で、厳しいテーブルサービスの訓練を 受けているっぽいし、なんてったって、富士屋ホテルさんですからねぇ
ビーフシチューをぐつぐつ煮つめているのかもしれないし。
おとなしく、待つ。ひたすら、待つ。

母もめづらしく気を使い、魚料理をのろのろ食べてくれていた。
それでももうあと数口分、ってとこまできてしまい、これはさすがにおかしくねぇか、 という話になって、近くのボーイさんにきいてみた。
「あの、ビーフシチュー、まだこないんですけどぉ…
 失礼いたしました、少々お待ちくださいっ。」
…え、まじで?! 富士屋ホテルさんでしたよねぇ?
どうやらまじに、忘れられていたらしぃ。別に店内が混んでたわけでもないのに。
ただでさえ20時からの遅い食事のスタートで、その時すでに、21時。 信じて健気に待っていたのに、ただの凡ミス発覚ということで、完全にあたしはムッてしまった
それから10分もしないでそそくさとビーフシチューは運ばれてきて、 ムッツリしながら、もくもく食べる。なんだよ、すぐ出るんぢゃんっ、ホントはさっ

3,200円のビーフシチュー。さすがにお肉もごろごろ入って、脂部分も「よい脂」といったカンジでとろとろだった。

食後、お詫びにとデザートをすすめられたけど、 あたしはもうおなかいっぱいだったし、 なんてったってちょっぴりムッてたので、丁重にお断りした。
けど、なぜか母は喜んでシャーベットを注文していた。
まぁ、オーダーミスのフォローにデザートサービスってのは、 その辺の飲み屋でもすることなので、そりゃそうだろうな、というカンジ。

そして部屋に帰ってレシートを確認したところ、 サービス代が取られてなかったことはもちろん、 最初に飲んだドリンク代もひかれていて、さらに、ビーフシチューも、 なかったことになっていた
ほほぉー! そこまで、しますかぁ。
ビーフシチューはたしかに出てくるのがすごく遅かったけれど、結局食べたことには変わりないので、それをサービスしてくれてたのにはびっくりした。
まぁ、そこまでしてくれたなら、こちらもなかったことにしようじゃないの。


そして、翌朝、朝食も同じダイニングルームだったのだけど、 行ったら、すごい特等席に通された。
窓から、富士屋ホテルご自慢の花御殿がばっちり眺められる、ホントに特等席

…これって、昨日ムッてた効果??
そしてさらに朝食が運ばれて来たとき、またもや母のものが先に運ばれてきたのだけど、 そのさい「お客様のお料理もただいまお持ちしますので」 って言われた
いや、今日は別に、…きれてないっすょ

そしてさらに、ホテルをチェックアウトするときには、フロントの人に謝られた。
「昨日は、お食事、お待たせいたしたようで大変失礼いたしました。」
…こ、こんなところにまで…。その情報共有力に、びっくり。


しかし、一流ホテルとは、そういうことだと思った。
つまり、事故報告&その共有、そしてフォロー
結果、最終的には笑い話としてしかあたしの中には残っていない。
すごい徹底したフォローだ。
ミスは、どうしたってあるからね、その後のフォローで、 一流かそうでないかに、わかれるんだと思う。
どんなお客さんでも、いい思いをして帰ってもらいたい。
だから最後までフォローできるところでは、する。途中で、投げ出さない。

さすがっす。
おかげであたし達親子にとっては、たぶん何の滞りもなく宿泊するよりも、印象がよくなった気がする