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■日本神話散歩

2024-02-06 | ●北條語録

■■■■■■■■■■日本神話散歩■■■■■■■■■■

北條俊彦
経営コンサルタント・前 住友電工タイ社長

■■「淡路島,神話探訪
🔵海外からの観光客が急増、我が国の歴史や文化、そして社会を充
分理解できていない外国人による
日本滞在記や、内容に 深みのない
日本論が,ソーシ
ャルメデイアで発信されているが日本人にとって耳
地の良い話も多い。

また、公共道徳やルールを守らぬ外国人観光客の放埒ぶりも 話題に
なっている。ゴミの山と化した霊峰
不二を始め我が国の自然や文化
遺産、そして日常
の生活空間にまで土足で踏み込まれ汚されている。
自国でありながらも その迷惑や被害を見て見ぬ振り, 警察もそれら
を厳しく律することをしない。日本人は
どう思っているのだろうか?

戦略と基本対策なきインバウンドは、地域の格差を拡大させ、資源
の過剰消費により地域住民の生活
環境にまで影響する。
また、過剰な依存により他産
業の衰退と地域経済の不安定化をもた
らす。京都
市も観光収入に依存、産業振興を疎かにしたため税収は
安定せず財政問題は未だ解決できていない。
無為無策なインバウン
ドによって被るダメージや、経済
損失は計り知れないことを知って
おく必要がある。


🔵最近「神話に登場する淡路島」に小さな旅をした。
 はじめに淡路國一宮「伊弉諾神宮」に参宮、
御祭神は 伊弉諾(いざなみ)伊奘冉命である。伊弉諾命が,天照大御
神に国家統治の大業を移譲され、
最初に国生みされた淡路島多賀の地に「幽宮」を構えて 余生を過ご
されたが、その住居跡地に最古の神社が創設されたのが 伊弉諾神社
の起源と云われる。

                                                                                            (写真:伊弉諾神宮)

                                                                                                                                   (写真:伊弉諾神宮)
 神宮ではちょうど結婚式が執り行われていたが,越殿楽であろうか?
雅楽が古式豊かに演じられ、新郎新婦
の門出を厳かに祝っていた。
神宮には二神が宿るとされる樹齢九百年の御神木「夫婦大楠」が 繁
り、夫婦円満、安産、縁結びのご利
益を授けて下さるそうだ。


                                 ( 写真:伊弉諾神社の謎,太陽の運行図)
また、神宮には太陽の運行に関し不思議な謎として、神宮を中心に
した太陽の運行(日昇〜日没)線上に
社格の高い神社が繋がるとい
われ、春分秋分に伊勢
神宮と対馬海神神社が、夏至に諏訪大社と出
雲大
社が、そして冬至には熊野那智大社と高千穂神社が繋がってい
る。


              (写真:神籬岩、岩上神社御神体)
🔵その後,布都御霊大神が御祭神の「岩上神社」に参詣。
地元では「ひもろぎのお岩さま」と呼ばれる
神籬岩があり,神さまが
降臨されると云われ,高さ
12m、周囲16mの巨石で岩上神社の御
神体で
ある。巨大な御神体の直ぐ側まで近寄ることができ, そこから
垣間見える一宮一帯の眺望は素晴らしい
の一語。

神社の境内には樹齢二千年超の銀杏の巨木が聳え立つ。また 近くに
は大きな鐘楼があり,鐘を
打つため撞木でなく木槌が備えられており、
打って
みたが深みのあるいい音色が響き、気持ちの良い余韻が 暫く
続いた。
余韻に浸った後、伊弉諾、伊弉冉命の国産みの聖地である
自凝島神社」に参詣。
ご存じの通り、
二神が“天の浮橋”にお立ちになり 天の沼矛で海原を
掻き回わされ、その矛より滴る潮が凝り固まり
“自懲島” になったと
伝わる。そして二神は自凝島
に降り立ち八尋殿を建立、淡路島を 始
め次々と
大八洲をお拓きになったと伝わる。
神社の近く残る“天の浮橋”“葦原國”跡を訪れる。

                        (写真:天浮橋)
🔵“千早振る神代の昔葦原をひらき初めし國常跡
子供の頃に慣れ親しんだ神話が次々思い出され, 神代の時代から繋が
る国の成り立ちと悠久の歴史,
そして先祖が築き上げてきたこの国を
心より愛しく思
えると共に,何故,日本の歴史教育では神話を教えない
のか?改めて疑問が湧いてくるのだが・・・


写真:天浮橋 (撮影)

                      (写真:自凝島神社)
■■「日本人
🔵岸●総理は,国際政治では,特定の国々への過敏な反応と過剰な忖度
に終始し, 本来権威ある日本国
家としての正義に基づく主義主張を発
信せず, 国内
政治においても国家・国民に対する責任ある行動を取れ
ていないと思うのだが、どうしたものか。

G●Qの洗脳政策で『日本人は日本人であることを忘れ, 確た
る政治信条もない自民党宏池会は、
リベラルという曖昧な言葉に寄り
かかり未だ先の敗戦
を引きずり, 国家・国民の平和と 幸福のための 
新しい
戦後秩序を作り直そうとしない。

国格もなく,国民の人格的自尊心の興起なき日本が、国際社会の中で
信用と共感を勝ち取る事などできな
いのではないか。国民が人格的
自尊心を取り戻す為
には、正しい歴史観と文明観をもって自国の歴
史を
大きく捉え直すことで、国を愛する心と 日本人として
の誇りを
呼び起こすことが必要ではないだろうか。
日本人であること、日本人としての アイデンティティの基礎となる
もの,それは神話に始まる日本建国
から今に繋がる皇紀二千六百年の
歴史観である。

🔵古事記には日本人の信仰の原点である神道に通じる神話が数多く
記されており、宗教と歴史教
育との違いを明確にすることは難しい
問題である。

宗教学者中村圭志氏が『宗教を理解する上で大事なのは 「信じる」
「信じ
ない」ということは脇に置いて、それが近代以前の社会では
当たり前の文化だったことを押さえておくことだ
と思います・・・』
即ち, 宗教も人類の歴史文化で
あり, 宗教と歴史教育は切り離せない
のである。

宗教と政治において、フランス式の厳格な政教分離や、英国式の緩
やかな政教分離があるが、政
教分離はある意味信仰の自由の制度的
保障と
して捉えられている。
アメリカでは,キリスト教的伝統は尊重され、公的領域においても宗
教が一定の役割を果たすことを
是認している。
ドル紙幣やコインには“IN GOD WE TRUST(我々は神を信じる)”と記
し,合衆国議会には専属の
宣教師が存在している。また,証言や大統領
などの公職就任の際に,宣
誓もしくは確約(Affirmation)が求められ
るが、この
うち宣誓は神に対する誓いである。

🔵1776年のアメリカ独立宣言には 『all Men are equal,  that they
areendowed by
their Creator with certain unalienable Rights
すべての人間は神によって平等に造られ、一定の譲り渡すことの
できない権利を与えられている)』と
記される。
ユダヤ,キリスト教諸国では、旧約,新訳聖書に典拠する天地創造から
建国に至る歴史(神話)が
存在し,現在でもアメリカではキリスト教
の創世論
が歴史教育の初めに教えられている。

神話といえば直ぐにギリシャ神話を思い起こすが, 多くの神々や英雄
の登場するギリシャ神話は、最
高神ゼウス始め多くの個性と 人間味
溢れた神々が
繰り広げる愛憎劇を通じて、世界の始まりや 成り立ち
を描いた、古代ギリシャ人より語り伝えられてきた伝承文化である。

BC9〜8世紀頃にホメロスが叙事詩「イリアス」「オデユツセイア」
に纏めた。それは人間の英雄達が主
な登場人物であったが, 後にヘシ
オドスによって 前日
譚である神々の物語「神統記」がまとめられて
いる。
ギリシャ神話は語り継がれ, 後々のヨーロッパの文芸や美術に
大きな影響を与えている。現在, ギリシャの
小学校では 歴史教科の一
つとなっている。

■■[日本神話
🔵日本神話は,古代から伝わるその殆どが神道に由来する神話であり、
天地開闢(てんちかいびゃく)
から始まり,国生み,神産みを始め日本
がどのよう
にして出来上がってきたのかが伝承されている。
また、天皇は主神として登場する天照大御神に繋がるとされるなど、
日本や日本人が成り立つ上
で欠かすことのできないアイデンテイテイ
天皇」の
ルーツについても明確に示されている。

その神代から 人代までの重厚長大な日本の歴史を記録したものが日
本書紀であり、古事記である。
天地開闢については 日本書紀と古事
記で内容が
異なるが,日本書紀では混沌が陰陽に分離して
天地となっ
たと語られている。
古事記では天地初発
之時で始まり、天地が如何に創造されたか記述
され
ていない。天地開闢の後, 多くの神々が生まれ 神武天皇 即位迄
の神が支配する時代を「神代」という。

天地初発之後, 高天原には天之御中主神、高御産巣日神, 神産巣日神
の三神が,続いて宇摩志
阿是詞備比古遅神、天之常立神の二神が誕生
する(この五柱の神を別天津神と総称)。

更に,二柱の神と五組十柱の神々(最後の五組目が,伊弉諾, 伊奘冉命)
が誕生、これを神代七代と
いう。伊弉諾命,伊邪那美命は多くの神々
をお産み
になり、それら神々は,それぞれの役割をもって日本国の国
格を作り上げて行かれるのである。

そして伊弉諾命は、天照大御神、月読命、建速須佐之男命の三貴子
(みはしらのうずのみこ)をお生み
になり、国産み神生みを終えら
れて淡路島多賀の幽
宮に引退される。


        ( 伊弉諾命伊奘冉命国産、出典:tokyo2020-summer.thenedia.jp)
🔵「人代」は,天照大御神を祖先神とする万世一系の天皇が治める
日本国の歴史である。天照大御神の
孫,瓊瓊杵尊が三種の神器を託さ
れ降臨(天孫降
臨)、稲作をもたらす。
初代天皇である神武天皇は皇祖天照大御神の孫のまたその曾孫にあ
たる。
日本書紀には神々と天皇との関係を示す 天照大御神の三大神
勅が記されているが
1)『天壌無窮の神勅』天照の子孫が治める皇統の正当性、
2)『宝鏡奉斎の神勅』偽りなき誠実
な心で国を治め祭祀に努めよ、
3)『斎庭稲穂の神勅
』天孫降臨された瓊瓊杵尊に授けた 稲穂を育
                                    て国を治め繁栄させよ,との 天照大御神から
                                         のお告げである。

天皇が統べる皇紀二千六百年は,皇祖天照大御神と天皇との契約(三大
神勅)に裏付けられた日本民
族の歴史であるのだ。
また,日本書紀と違い古事記に伝承される神話は様々な神様が, 人間味
溢れる個性豊かな物語を
繰り広げられており、我々の祖先が豊かな感
性で
伝承してきたその雄大な歴史物語は, 我々が日本人であることを
実に誇らしく思わせ人格的自尊心を
興起させてくれるであろう

            

 

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