goo blog サービス終了のお知らせ 

共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

池上本門寺御会式

2015年10月12日 23時40分31秒 | 日記
今日は体育の日でございます。本来の体育の日とは二日もズレていますが、政治的思惑が絡みまくった結果としての祝日でございます。そんな休みを利用して、東京都大田区にある池上本門寺に来ました。昨日から明日にかけて、こちらで《御会式(おえしき)》という法要が行われていて、以前から一度来てみたいと思っていて、今回初めてやって来ました。

御会式とは、日蓮宗の開祖である日蓮上人がここで10月13日に入滅されたのと記念する法要で、都合三日間かけて行われる一大行事です。

実際の今日のクライマックスである『万灯練供養』は18時から始まるのですが、ちょっと早目に出かけてみました。だいぶ早く到着してしまったのですが、どういたしまして境内は既に御覧の人だかりです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大堂

2015年10月12日 23時40分06秒 | 日記
仁王門をくぐった先にあるのが、このお寺の本堂である大堂です。

大堂に向かう参道のど真ん中にデン!と立っている柱には

『南無妙法蓮華経南無高祖日蓮大菩薩第七百卅四遠忌報恩謝徳(なむみょうほうれんげきょうなむこうそにちれんだいぼさつだいななひゃくさんじゅうしおんきほうおんしゃとく)』

と書かれています。

徐々に日が落ちてますます人の多くなってきた境内に、大堂の中で行われている法要の鉦の音が響き渡ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お練り開始

2015年10月12日 23時38分59秒 | 日記
日もとっぷりと暮れた頃、仁王門の向こう側から賑やかな太鼓の音色が響いて来ました。いよいよ万灯練供養の始まりです。

最初に入場してきたのは、地元の子供たちの鼓笛隊でした。その後ろから、各地の日蓮宗の寺院からやって来た僧侶と講中の信徒たちが、団扇太鼓という日蓮宗独特の一枚皮の太鼓を打ち鳴らし、御題目を唱えながら入場して来ました。

最初の方に入ってきたこの一団は特に若い僧侶が多く、打ち鳴らす団扇太鼓の音も一際力強いものでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

纏の先導

2015年10月12日 23時38分41秒 | 日記
各寺院や講の列を先導するのは、町火消しでお馴染みの纏(まとい)です。これは江戸期に町火消しが整備されてから参加するようになったものだとか。

若衆が威勢よく操る纏の向こうから、花宝塔が近づいてきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花宝塔

2015年10月12日 23時37分51秒 | 日記
団扇太鼓や摺り鉦の賑やかな音色の向こうから、華やかに荘厳された宝塔が入って来ました。これは、日蓮上人がこの地で入滅した時、本門寺の庭の桜が時ならぬ花を満開に咲かせたという、寺の伝承によるものです。

灯りを仕込み花笠を戴いた宝塔が、熱狂的な鳴り物の中を次々と入場してくる様は圧巻です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見せ場

2015年10月12日 23時37分21秒 | 日記
御会式は、各地から参詣に訪れた日蓮講の一行が本門寺大堂に参拝することがメインになっています。しかし、一団体あたり50名前後参加していますから、信徒団体が一編に大堂内に入れるわけではありません。当然、一団体ずつ参拝するため、後のグループはその間外で待たされることになります。

しかし、だからといって彼等はただボケ~っと待っているわけではありません。むしろここが男の見せ場と、盛んに纏を振って沿道の観衆にアピールしてきます。鉦や太鼓も負けじとリズムを早め、いやが上にも祭の雰囲気は高揚していくのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リズム感が大事です…

2015年10月12日 23時37分15秒 | 日記
こちらの一行には団扇太鼓や摺り鉦の他に篠笛まで入って、さながら祭囃子のような賑わいをみせています。

各団体毎にいろんなリズムの叩き方がありますが、基本的には『南無妙法蓮華経』の御題目に合わせて叩いています。その際、各団体とも

『なぁむみょーほ~|れぇえんげぇきょお』

という感じで御題目を唱えているため、若干三拍子なリズムになります。

いろいろと聞いていると、いくつかある鳴り物の中でも、いわゆるバスドラム的な大太鼓と金属音の摺り鉦の担当者のリズム感のいい一行は全体にバランスがとれていて気持ちいいのですが、逆にちょっと覚束無い方が叩いておられると、全体にアンサンブルがバラけてしまいがちで、結構不安になってしまいます。

そういうグループでは、纏振りさんまでが何だかやりにくそうに見えてしまうから不思議なものです。やはり、こういったところでも適材適所というものは大事ですね…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おくんち?

2015年10月12日 23時37分05秒 | 日記
御会式に参加している団体の殆どが花笠宝塔をうやうやしく大堂まで運んで行きますが、中にはこんなユニークな曳き物も登場しました。大きな鯛です。ちゃんとヒレも動きます。

ちょっとサイズは小さいですが、何だか唐津のおくんちみたいにも見えませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

粋な纏捌き

2015年10月12日 23時36分38秒 | 日記
各団体の先導をつとめる纏持ちは、ある意味この御会式での花形と言っても過言ではありません。ですからどの纏持ちのお兄さん達も、粋で鯔背な祭装束に身を包んで『どうだ!』と言わんばかりの鮮やかな纏さばきを披露してくれます。

このお兄さんのように背中に回したり、京劇の孫悟空の如く振り回したりと、それぞれにかなりアクロバティックな技を見せてくれました。その度に沿道から盛んに拍手が送られ、纏持ちがそれに応えるという、コール&レスポンスのような熱気が、いつまでも続いていました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

次代への継承

2015年10月12日 23時36分30秒 | 日記
纏持ちの中には御覧のような子供たちもいて、大人の真似をして一生懸命纏を振り上げていました。こうやって次世代にこのお祭りが脈々と受け継がれていくわけです。

どうも最近、こういう小さい子が頑張っている姿を見ると、人知れず目頭が熱くなるようになりました。年取ってきたな…。

結構長い間見ていたのですが、次から次へとやってくるのを見ているうちに、さすがに厚木に戻るのが遅くなってしまうなと思って、程のいい頃合いで切り上げて池上駅まで戻りました。そうしたら何と、まだ出発していない講中が何団体も駅前にひしめいていたのです。あれが全部大堂に辿り着くのは一体いつのことになるのやら…切り上げてきて正解でした。

この万灯練供養の様子はインターネット中継もしていたようです。興味のある方は、来年の生中継を御覧になってみても面白いかも知れません。勿論、このブログ記事を御覧になって興味をもたれた方は、来年是非この熱狂を肌で感じてみて下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする