信州須坂市の遠藤酒造場が醸す「渓流」
美山錦を使った大吟醸だが、コロナ禍で販売不振もあるのだろう、ひやおろしとして売られている。
酒蔵などを取材しているミニコミの記事によれば、例年行っている蔵開きで振舞う酒が、今年は行き場がなくなって困っているらしい。
で、ならば夏を越してひやおろしに耐えうるものを、と言うことで大吟醸を選んで、この度限定発売、の経緯らしい。
軽く冷やして飲んでみた。
口当たりはまず甘い。が、嫌なベタ付く甘さではない。
大吟醸にしては重い。雑な重さではないが、熟成で生まれた重みかどうかはわからない。
アルコールのやや尖った味がチラっと見え隠れする。
積極的に人に飲むのを勧めたくなる程ではなかった。
が、この遠藤酒造場、調べればわかるが
メンバーが若い。杜氏も若いお兄ちゃんだ。大半は20代だろうか。
この酒、若者の部屋みたいな味、要するに落ち着きが無く暑苦しく強引だ。
しかし、こういう若者達がやっているのだ。未熟でも無茶でもいいじゃないか。
彗(シャア)を出しているのはこの蔵で、これも若いメンバーならではだ。
苦しい中頑張って造って、知恵を絞って販売しているんだ。
一度は買うだけ買って、正直に美味かった不味かったと言ってあげよう。
何年かして次に飲んで美味しくなってたら、その時にファンになるだろう。
今はまだまだだ。励めよ。