『幸せだね』と声を出して語るご婦人

『幸せだね』と、今日相席となって私の目の前に座ったご婦人が、自分に言い聞かせるように、私に聞こえるように、ゆっくりと嬉しそうに声を発します。

ご婦人は、いなり寿司のモーニング。そしてご主人と思われるご婦人の隣に座った男性が、釜玉うどんのモーニング。小さめのどんぶりにいっぱい入った白いうどんの上に、黄色い卵がポトンと落とされています。

ご婦人は、ベージュ色のスパッツでしょうか、脚にぴったりのサイズです。上着は、かっこいい赤ジャンパー。そしてご主人は和装です。
年の頃、８０代半ばでしょうか、ご婦人は、随分と気さくな方のようで、喫茶店の店員さんとの会話で『ごめんちゃい』、ご主人とは『行かせん』、そして私とは、私がテーブルの上の塩入れを探して見つからなかった時、（塩入れを取ってくれた後で）『隠れとる』。

楽しい時間を過ごせました。