クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

円空さんの行動の軌跡が、人の活動力の源泉を与え続けてくれる

2015年05月02日 21時55分21秒 | 円空さん
『慈悲の心があれば、チャーミングになれる。』とダライラマの言葉を紹介されたのは円空学会顧問の長谷川公茂さん。
長谷川さんは更に具体的にお話を続けられます。
『荒子観音には世界一の円空仏があり、数多くの円空仏と対面することによって、血縁者の面影を見つけることができます。』
『懐かしい、世話になったなぁ。』と思い起こすことは、その日を素晴らしい一日としてくれます。』
『優しい気持ちを、周りの人に伝えることによって、周りの人も優しい気持ちを持てます。』
『巡り巡って、大きく言えば平和な世界作りに貢献することもできます。』

今日、名古屋市中川文化小劇場で行われた“なかがわ歴史ウォーク~映画「円空~今に生きる」&シンポジウム”で、司会者がパネリストに「円空仏と人々とのより一層の関わり合い」の提言を求めました。

荒子観音寺のご住職日置教康さん、まずは荒子観音寺と円空さんの繋がりを『当寺10世住職円盛さんと円空さんが仲がよかった。何故かは分からないが、2人とも名前に“円(=縁)”があったから。』と紹介し会場に集まった人々の頬笑みを誘い、『山門に安置されている2体の仁王像に親しめるように、山門に人が入れるようにすることを考えたい。たくさんの人に近くから観てもらうことによって、円空さんも喜びを感じることだと思います。』

映画「円空~今に生きる」の脚本家、監督の村上清治さんは、『およそ380年前に生れ、12万体の仏像を彫った円空さんにもっとスポットを当てるべきだと思います。荒子観音寺の広い駐車場を使って、映画上映など円空フェスティバルをするとか。』
更には、『中川区だけの振興策としてではなく、名古屋市全体で考えるのがいいのではないか。』と行政に注文も出ます。
村上さんご自身の取組としては、『映画「円空~今に生きる」の英語版を既にリリースしたし、パート2も作成し、今後も全世界に円空さんの生き方をアピールしていきたい。』と力強く構想を語られます。

それぞれの立場での円空さん、円空仏との関わり合いから生れ出る円空感、人生観。
人が人として生きていくうえでの活動力の純な源泉を、円空さんの行動の軌跡がいつまでも与え続けてくれます。

写真は、アクリル板を通して山門の格子の隙間から観ることができる荒子観音寺の仁王吽像。
延宝4年(1676年)に円空さんが彫った高さ305.7cmの像は、荒子観音寺の仁王阿像(321.3cm)に次いで円空仏として現存する2番目の大きさです。
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