「情報は常に失われる。それが闘争だ」
そして、そのために常にバックアップが用意されているのだ。
黙っていては他人に自分の気持ちは伝わりません。言葉にしたところで理解してもらえないかも知れないし誤解されることもあるかもしれないけれど、言葉にしなければ最初から可能性はゼロです。
言葉無しで分かり合えれば便利でしょうが、あのガンダムにおけるニュータイプだって、レビル将軍に「戦争なんぞせんでも済む人間のことだ」と切って捨てられたように結局はエゴをぶつけ合っているだけですしね。
だからこそ、言葉は大事だと思うし、たとえ永遠に理解し合えなくても問いかけ続けることに意義があると思うのだけれど、そんなもの面倒くさいとすっ飛ばしたくなった先に見えてくるのが「個と全」のテーマです。
ヴァージル・ウラムは遺伝子工学の天才だったが、データ改ざんするは違法実験するはと「やりたいからやる」「自分に必要だからやる」というマッドサイエンティスト的な行動が露見。実験結果を破棄して研究室から出て行けと通告されたウラムは、事もあろうに白血球から作りだした生体素子、知性ある細胞を自分の血管に注射することで持ち出してしまうのだが……。
『ブラッド・ミュージック』(1983)はアーサー・C・クラークの『幼年期の終り』(1953)に始まり諸星大二郎の『生物都市』(1974)を経由した「個と全」テーマの代表作。これがやがて『新世紀エヴァンゲリオン』の人類補完計画に至るということになりますが、そもそも読もうと思ったのはこの作品が「サイバーパンクの代表作」と聞いたからです。
サイバーパンクといったら、士郎正宗の『攻殻機動隊』とかウォルター・ジョン・ウィリアムズの『ハードワイヤード』みたいなのだと思ってから、読後感は面白いか否かに関係なく「これ、違うだろ?」というものでした。まあ、科学技術の発展がもたらした個人の認識空間の拡大による社会変化が入っていればサイバーパンクらしいので、これもOKみたい。そうすると『ナノセイバー』はサイバーパンクアニメの最高峰ということになりますね。
【ブラッド・ミュージック】【グレッグ・ベア】【ヌーサイト】【情報力学】【ナルニア】
そして、そのために常にバックアップが用意されているのだ。
黙っていては他人に自分の気持ちは伝わりません。言葉にしたところで理解してもらえないかも知れないし誤解されることもあるかもしれないけれど、言葉にしなければ最初から可能性はゼロです。
言葉無しで分かり合えれば便利でしょうが、あのガンダムにおけるニュータイプだって、レビル将軍に「戦争なんぞせんでも済む人間のことだ」と切って捨てられたように結局はエゴをぶつけ合っているだけですしね。
だからこそ、言葉は大事だと思うし、たとえ永遠に理解し合えなくても問いかけ続けることに意義があると思うのだけれど、そんなもの面倒くさいとすっ飛ばしたくなった先に見えてくるのが「個と全」のテーマです。
ヴァージル・ウラムは遺伝子工学の天才だったが、データ改ざんするは違法実験するはと「やりたいからやる」「自分に必要だからやる」というマッドサイエンティスト的な行動が露見。実験結果を破棄して研究室から出て行けと通告されたウラムは、事もあろうに白血球から作りだした生体素子、知性ある細胞を自分の血管に注射することで持ち出してしまうのだが……。
『ブラッド・ミュージック』(1983)はアーサー・C・クラークの『幼年期の終り』(1953)に始まり諸星大二郎の『生物都市』(1974)を経由した「個と全」テーマの代表作。これがやがて『新世紀エヴァンゲリオン』の人類補完計画に至るということになりますが、そもそも読もうと思ったのはこの作品が「サイバーパンクの代表作」と聞いたからです。
サイバーパンクといったら、士郎正宗の『攻殻機動隊』とかウォルター・ジョン・ウィリアムズの『ハードワイヤード』みたいなのだと思ってから、読後感は面白いか否かに関係なく「これ、違うだろ?」というものでした。まあ、科学技術の発展がもたらした個人の認識空間の拡大による社会変化が入っていればサイバーパンクらしいので、これもOKみたい。そうすると『ナノセイバー』はサイバーパンクアニメの最高峰ということになりますね。
【ブラッド・ミュージック】【グレッグ・ベア】【ヌーサイト】【情報力学】【ナルニア】