付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「世界樹の舟~ダディフェイス2」 伊達将範

2009-10-12 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
「じゃ、じゃあね、タマゴ1パック--」
 銃撃戦のさなかに電話が……。

 ドイツからやってきた留学生ノイエ・シュライヒャーは「ダーティ・フェイス」を探していた。自分がそうだと名乗り出るわけにもいかない草刈鷲士だったが、気がつけばノイエを狙うチューン・マン<スプレイ>との戦いに巻き込まれ、目が覚めると娘・美沙やノイエと共にドイツの地に立っていた。
 その彼等の前に、伝説の「回る水」を狙うミュージアムの精鋭たちが立ちふさがる……。

 美少女ヒロインが経産婦って話はそうそうなかろうと思ったけれど、よく考えてみれば、このシリーズが開始する前年にTVアニメ『宇宙海賊ミトの大冒険』があったわけだし、さらに10年ちょい遡れば楠桂の『八神くんの家庭の事情』があるわけで、そんなに珍しくないか……と思った時点で感覚が狂っている気がします。
 そんな風に感覚が狂うくらい、普通だったら1つ入れただけでも非難されるようなエッセンスをこれでもか!とぶち込んだあげく、インディ・ジョーンズかロマンシング・ストーンかハムナプトラかというストーリーにラブコメを載せてしまったのが『ダディフェイス』。

「あなたも大人になれば分かる--未来へなにかを繋ぐということが、いかに難しくて面倒なことか。だけど--同時になによりも大切だということが」


 娘に引きずられる形で、心ならずも凄腕のトレジャー・ハンターとしての実績を積み上げていってしまう鷲士のドイツ迷走編です。

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「砲煙の巨竜3~最強戦艦決戦 マリアナ1945」 内田弘樹

2009-10-12 | 架空戦記・仮想戦史
「人生は驚きに満ちていた方が楽しい。例えば現状のようにな」
 撤退を許されないまま味方が次々に脱落していく状況での第七艦隊旗艦の艦橋にて、大家亮輔少将の言葉。

 日米の太平洋での戦いはついに最終段階へと突入する。
 双方が新鋭艦、新戦術、新編成で練り上げた戦はどちらの勝利に終わるのか。
 最後の夜戦が始まる……。

 内田弘樹の「最強戦艦決戦」シリーズというのは何冊もあるのだけれど、そのうち帝国海軍が超甲巡を戦場に投入した『砲煙の巨竜』のシリーズ第3巻にして完結編。ちょっと分かりにくいですね。大家少将と超重巡洋艦「剣」が出てくる夜戦シリーズです。
 いよいよ日米双方が死力を尽くし、夜戦に使えそうな兵器や戦術は残らずぶち込み、戦艦から駆逐艦まで総動員で臨む究極の夜戦です。なんて贅沢な戦いなんだと投錨してくる艦船を見ていて思いました。
 どちらもベストを尽くしているけれど、最初にミスを犯した方が負けるという緊迫したお話でした。
 
【砲煙の巨竜3】【最強戦艦決戦】【マリアナ1945】【内田弘樹】【電探】【B-29】【雷撃】【高射射撃】
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「SKY ANGELS」 MAT

2009-10-12 | 巨大ロボット
 『サマーウォーズ』は好きな映画だし、良い作品だと思うけれど、マニアや専門家の目から見ればあれこれ穴もあるようです。たとえば探査衛星とか暗号のシステムであるとか、電車の進行方向が逆だとか。ただ、普通に見ていれば気にもなりませんし、こういう話は他にもいくらでもあります。
 それが些細な点なら「画竜点睛を欠く。惜しいなあ」で済ませますが、そうでない場合の対処について雑談を少ししたことがあります。そこでの結論は「専門家やマニアなら、設定の穴を指摘して悦に入ったりするだけではなく、「その状況が成立する理由」をでっち上げるところまでやったが楽しいよね」というものでした。
 そんな結論がすらっと出てくるのは、私たちが『蓬莱学園の冒険!』のようなネットゲーム出身者だったからかもしれませんし(あれは「辻褄の合わない点」「矛盾する記述」がある場合、それが整合性を持つ解を導き出すことが正しいプレイスタイルのPBMでした)、 あるいはガンダムとかマクロスとか、マニアックなファンの作った設定が独り立ちして公式になっていくの見ていた世代だからかもしれません。
 このMATの同人誌も、『超時空要塞マクロス』をリアルタイムで追いかけて、おかしな箇所は容赦なく指摘しつつも、メカニックについてはひたすらリアルっぽく設定を考察していたものです。軌道進出のフライト・エンヴェロープとかミッション毎の機体重量と最大速度と噴射時間とか航法・識別システムのモニター解説とか、完全なシロウトさんはへーほーと唸ることしかできない内容でした。

【SKY ANGELS】【MAT】【マクロスジャーナル】【SAYONARAは言わないで…】【VF-1】【千葉昌宏】
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