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付け焼き刃の覚え書き

 開設してからちょうど20年。はてなにお引っ越しです。https://postalmanase.hateblo.jp/

「幸運の初期値が異常に高かった高校生が、缶詰ガチャで手に入れたスキルを使って現代ダンジョンで最強になる物語 1」時野洋輔

2025-04-17 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「そうじゃなくて個人事業主で行くのか? それとも起業するのか? とりあえず、連休明けたら一度税理士に相談に行った方がいいだろうな」
「本当ね。節税は大事よ」

 自分が探索者としてかなり稼いでおり、ニュースにもなった恐ろしいモンスターを倒したのも自分だと告白した時、両親がまず心配したのは税金のことだった。

 どこからかやって来た謎のゆるキャラ生命体、ダンポンによって世界各地にダンジョンが生み出され10年。ダンジョン探索は成功すれば高収入が得られるスポーツの一種として受け入れられるようになっていた。
 大学進学を控えた高校3年の壱野泰良は、友人の青木につき合って探索者になるべく大阪梅田ダンジョンに出かけたが、商業施設のように連日長蛇の列ができる賑わい。初心者は1階層で弱いスライムを倒してレベルをあげないといけないが、そこは人がブルーシートを敷いて陣取りしては獲物を取り合ってごった返しで、2階層に降りられるレベル10に上がるのに必要な何千匹というスライムを狩れる状況にはない。
 諦めて早々に帰宅した泰良だったが、いつの間にか彼には「PD生成」、自分にしか入れない専用ダンジョンを生成できるスキルが生えていた……。

 通常5前後という幸運値が最初から100あることですべてに補正がかかるようになった主人公の冒険記。レベルアップ時の成長率も上限いっぱい上がっているっぽいし、アイテムも常に上振れ。ただ、それでもトップレベルの冒険者は遥かに上にいるし、出現するモンスターだって強くて数が多い。それにアイテムも常にいいものが出過ぎて、逆に欲しいものが出なくなるとか禍福はあざなえる縄のごとしでバランスが取れてますので、主人公がズルいという感覚なく愉しく読了。

【幸運の初期値が異常に高かった高校生が、缶詰ガチャで手に入れたスキルを使って現代ダンジョンで最強になる物語 1】【時野洋輔】【さす】【ブシロードノベル】【缶詰ガチャ】
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「剣聖サラリーマン無双」 一江左かさね

2025-04-11 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「自分にできないこととできないことが分かって、分からないことを他人に聞けるとか。相手の立場と考えを尊重できて、誰とでも対等に話せる奴とか?」
 それが慎之介の考える大人の定義。

 昔は妖怪と呼ばれていた幻獣は、今もときおり発生しては「幻獣災害」をもたらす。それは銃や戦車をしても対応は難しく、異能の力を持つ「侍」によって討伐されているが、その手が回らないことも多い。
 毎年恒例の大災害からの復興記念祭に妹の陽茉莉と参加していた尾張名古屋の下級藩士、設楽慎之介は目前で発生した幻獣災害に巻き込まれてしまう。妹を守るために慎之介は刀を取って戦うことになるが、それは平凡なサラリーマンにすぎない慎之介には使えないはずの士魂の技であった……。

 平凡な公務員(藩士)だったアラサー青年が、幻獣対策の特務に所属する幼馴染に頼まれて多額の報酬と引き換えに手助けすることになる話。これにやはり回復の異能を隠していた妹や上司の娘が絡み、気がつけば尾張藩内の隠されていた秘密に巻き込まれることとなります。
 作者は『デモンルーラー』の人。幻獣/妖怪が出没する現代日本(ただし幕藩体制)、舞台は尾張藩名古屋。パッとしないサラリーマン(下級藩士)が実は剣の達人、だけどシスコンをこじらせて台無しという話。「半ドン」が生きている世界だ!? 娘可愛さに自重していない自覚のある筆頭家老の鳴瀬様とのやりとりや、日常の仕事での懸案となっている問題が幻獣退治のどさくさでうやむやのまま消えてしまうお約束展開あたりはかなりコメディ調。
 『デモンルーラー』と同じ下っ端役人が主人公で、状況はシリアスなのに主人公周辺だけなんかコメディっぽくなるのはその性格ゆえ。気軽に愉しく読める現代剣劇ファンタジー。

【剣聖サラリーマン無双~幼馴染みがときどき人類を救う手伝いを頼んでくる~】【一江左かさね】【へいろー】【カドカワBOOKS】【半ドン】【名古屋城】【たらこスパゲティ】
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「ダンジョンで潮干狩りを1」 大正

2025-04-07 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
 ライン工を20年続けてきた安村洋一は40歳でいきなり解雇された。しかし、この年になると特に資格もないと再就職は難しい。そんな安村にハローワークのお姉さんが紹介してくれたのは「ダンジョン探索者」。世界各地に突如出現したダンジョンは今になっても正体不明で攻略もあまり進んでおらず、特にこのあたりのダンジョンでは若い人も探索者も足りていないらしい。
「え、今からでも入れるダンジョンがあるんですか?」
 探索者応援制度という国の仕組みもあって、探索者をしていても無職扱いで失業手当は出るという。それならばと試しに講習を受けダンジョンに潜ってみたが、それが意外と安村には合っていた。浅い階層で出現するスライムは弱くてたいした害もないけれど倒すのが面倒なモンスターだが、そういう単純作業はライン工だった彼の十八番だったのだ。
 黙々とスライムを狩り続ける姿を見た他の探索者は、彼を「潮干狩りおじさん」と呼んだ……。

 無理せず欲張らずご安全に!……な、40代おっさんの、主に名古屋近郊のダンジョンを舞台にした探索日記。賞を取ってコミカライズ決定で書籍化も!……と思ったらKindleオンリーでしたよ。買ったけど。
 話としては『Dジェネシス ダンジョンが出来て3年』の系統の、転職して現代ダンジョンに挑むことになったおっさんが、ひょんなことから便利なスキルを手に入れて有利に攻略を進められるのだけれど、その本質はダンジョンの特性を統計的に分析しながら攻略していく点にあるという点。面白いけど持ち物確認は手を抜かず、細かく段取りするところまで繰り返し語られるので、まとめ読みには不向きかな。毎日少しずつ更新を楽しみにしながら、新聞連載の感覚で読んでます。

【ダンジョンで潮干狩りを】【大正】【TAPI岡】【Rentaコミックス】【ゆるやかに進むダンジョン探索記】【小説家になろう】【指さし確認】
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「道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました2」 イコ

2025-03-30 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「大人って物凄く嫌なことがたくさんあるんです。その中でも責任を背負うというもっとも嫌なことがあります。彼は自ら責任を背負う道を進んでいるんです。それは大人になりたいと思うことと同義だと思います」
 阿部秀雄は大人になるのに男女は関係ないし、責任を背負う覚悟があるかどうかではないかと語る。

 年末年始になってやっと4年ぶりに東京から関西の実家に帰省することができた阿部だが、気がついたらスライムのミズモチさんが水餅モードになっていた。しばらくダンジョンに入っていなかったので、魔力が枯渇し始めていたのだ。
 慌てて地元の冒険者ギルドに紹介された遊園地エルフランド跡のダンジョンに向かうのだが、ごうつくばりの受付に唖然とする阿部に声をかけてきたのは中堅冒険者の梅田遙香だった。彼女は阿部にダンジョンで死んだ仲間の遺品回収を手伝って欲しいと頼む……。

 副題ままのほのぼの冒険もの。薄毛で悩んでいたのに、ゴブリンにむしり取られてからの開き直りでスキンヘッドに。会社員の激務の合間にスライムのミズモチさんを相棒に副業でダンジョン探索。インボイス導入による本業の手間の増加にイラツキながら、取得可能なスキル欄にちらほら出てくる発毛関連っぽい謎スキルに惑わされながらも、頭を光らせながら相棒のスライムと地道に探索を続けます。
 しかし、ハーレム系の話は多々ありますが、この話のおじさんに関わる女性陣がじわりじわりと距離を詰めてくる様は、笑えるとか羨ましいより先に恐怖が来ます。ほんと受付嬢から会社の同僚、冒険者仲間まで「専属です」とか「私も名前で呼んでください」とかさりげなくもじわじわ来るのよ。

【道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました2~おじさんとスライムのほのぼの冒険ライフ~】【イコ】【いもいち】【カドカワBOOKS】【カクヨム】【スキンヘッド】【白鬼乙女】
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「『無刀』のおっさん、実はラスダン攻略済み 」 末松燈

2025-03-27 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「じゃ、じゃあなんで脚なんてついているんだね!? 人型にする意味がないじゃないか!」
『それが「脚は飾りで必要なんです!」「えらい人にはそれがわからないんですよ!」なんて、舞依が』

 英二は長官にそう説明したが、正直自信はない。

 藍川英二は37歳のサラリーマン。ダンジョン観光を主催する零細企業の現場主任として、ダンジョン浅層で日々観光客の相手をしている。昔はダンジョンにも年齢制限結界や重火器制限結界などがあり、動員された少年少女が刀剣片手にダンジョンに挑んでは死んでいったものだが、ダンジョンマスターが倒されて年齢制限結界も消え、トラップなども解除された結果、低層にはダンジョン素材や魔素を利用した企業の工場や研究所が建ち並び、観光客がおっかなびっくり物見遊山する光景が普通に見られる。
 そんな中、お嬢様学校に通っている英二の姪っ子、朝霧未衣がダンジョン探索の指導をしてくれと言い出した。彼女の通う私立鳳雛女学院はお嬢様学校。ダンジョン部を作ろうと友だちと頑張っているけれど、中学校には指導役を務めるレンジャー資格を持つ教師がいなく、実績を作ろうにも作れないのだ。
 しかしその頃、大企業の開発が進むダンジョンで異変が起こりつつあった……。

 ダンジョンマスターを倒し、今日の大・ダンジョン時代をもたらした3人の英雄の3人目は誰なのか? 知る者もいないまま20年。ダンジョン探索をになう新しい世代を育てるために中年男が重い腰を上げる話です。つまり、地味なおっさんのカッコいいダンジョン冒険譚。伏線っぽいネタはいろいろあるけれど、一応1巻完結ものとして面白く読めました。
 掲示板が世界を救う話でもありますね。
 現代ダンジョンものも、冒険者たちの活躍を配信してリスナーが感想を書き込む話も多々あり、この配信を見るリスナーの立ち位置も単なる状況説明役にとどまるものと積極的に物語を動かすものに別れますがこちらは後者。最初は未衣と相棒の月島氷芽を応援する中学生の同級生たちのかしましいやりとりが、やがて世界を救う力になろうとは!?

【『無刀』のおっさん、実はラスダン攻略済み】【末松燈】【叶世べんち】【電撃の新文芸】【カクヨム】【ダンジョン探索者】【レンジャー資格】【ネチケット】
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「配信に致命的に向いていない女の子が迷宮で黙々と人助けする配信」 佐藤悪糖

2025-03-23 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「私は、明日がより良くなったら、いいなと思います」
 それが白石の夢だ。

 ダンジョン探索の透明化のためダンジョンに入る探索者はその行動を映像で記録することが義務づけられており、転じて命がけの探索を生配信するダンジョン配信者がトレンドとなった時代。探索者としての力量は上位ながら、白石のリスナー数はせいぜい100名という弱小配信者。コミュニケーションは苦手でファンサは少なく、ひとことも話さず黙々とモンスターを倒していくだけの面白みのないスタイルだが、数少ないリスナーは〈お嬢〉と呼んで、そのコミュ障ぷりをも愉しんでいる。
 そんな〈お嬢〉の配信がとあるスカウトの目にとまった。配信はポンコツだけれど、トラブルに遭った他探索者救助への参加率は高く、その成功率も非常に高い。国内最大の医療法人、日本赤療字社はそんな白石さんを認めたのだった……。

 喋ればポンコツ、黙れば最強、やりたいことは人助け。そんな「日療の白石さん」が国内初の迷宮救命士となるまでの物語。
 自己紹介さえ満足にできないので配信者としては論外だけれど、ひとたび事故発生の連絡が入るやいなや疾風のごとく駆けつけて戦い、窮地に陥った人々を救出する白石さん。そしてそんな彼女をサポートしながらも彼女を英雄にしてはならないとサポートするマネージャーやオペレーターたちの物語。いろいろあるけど、最終的に「レベルを上げて物理で殴る」みたいな話になっちゃう展開が好き。

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「剣聖悪役令嬢、異世界から追放される」 しけもく

2025-03-02 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「舐めてかかっても、お釣りが来ましてよ」

 地球にダンジョンが出現して何十年。その中でも日本は国内に15カ所もダンジョンが多いダンジョン大国だ。
 そんな現代社会ではダンジョン攻略の様子を配信してネットで流す探索者スタイルが流行っていたが、突如として注目の新人が現れた。金髪縦巻ロールで巨乳のお嬢様で、呼び名は「アデ公」。なぜかジャージの上下に素手というスタイルで、躊躇することなくダンジョンを突き進んでいくのだ。低階層のゴブリンの2匹や3匹ごとき蹴り一発であった……。

 性悪聖女にそそのかされたボンクラ勇者によって謀殺されるかと思われた剣聖少女は、気がつけばダンジョンが出現する現代日本に出現していた…という異世界転生ダンジョン配信もの。現代ダンジョンを舞台にした配信者ものは多いけど、これは主人公キャラの濃さが良い塩梅で、展開が早くて面白い。
 根っからのお嬢様にして二代目剣聖の無双ぶりがステキ。チートで最強キャラの大暴れって単調になりそうなモノなのに、配信の撮れ高をやたら気にしていて、本気だとあっさり蹂躙しすぎてよろしくないとあれこれ封印。嫌味になることなく、結局、近所のコンビニにでも行くような、素手にジャージという格好でダンジョンを蹂躙していきます。カニさんがかわいそう。
 帯のキーワードが「主人公最強」はともかく「魔物サッカー」って、おかしいよね。表紙イラストは「部屋でジャージ姿でせんべいをパクつくアデ公」だと差別化できて目に付きやすかったのに。

【剣聖悪役令嬢、異世界から追放される~勇者や聖女より皆様のほうが、わたくしの強さをわかっていますわね!】【しけもく】【ゲソきんぐ】【カドカワBOOKS】【視聴者が見守る中、最強お嬢様の最速成り上がり】【【衝撃】異世界人設定の美人お嬢様、無双すぎるんだがwww】【小説家になろう】【カクヨム】【ゴブリン】【ゴーレム】【ローパー】【ウインナー】【木の棒】【ミサイル投擲】【ゴブリンサッカー】
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「異世界帰りの勇者は、ダンジョンが出現した現実世界で、インフルエンサーになって金を稼ぎます!3」Y.A

2025-02-27 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「先進国の中では圧倒的に駄目なんじゃないかな? 自分たちの不祥事は報道しない自由を駆使しているぐらいだから」
 日本のマスコミはレベルが低いと古谷良二。

 世界最強の冒険者にしてインフルエンサーである古谷良二の日々は好調だったが、週刊誌にスキャンダルを捏造されてしまう。彼を慕う世界トップクラスの冒険者にして美少女4人たちと同棲状態にあるのだが、これを複数の女性冒険者とつきあう性の奔放さと糾弾されたのだ。別に重婚でも何でも無いし申し開きの必要も無いのだが、面倒くさいので「反省して冒険者活動と配信を停止する」と宣言してしまう。
 彼自身は今さら1年や2年活動休止しても別に痛くも痒くも無いのだが、彼の持ち帰る資源に依存していた経済活動は一気に悪化。日経平均株価は一気に8000円近くも下降し、日本政府は世界各国からの抗議にパンク寸前で、総理大臣は涙目となっていた……。

 活動休止で暇を持て余した良二は、集めた資源を放出しなければバレなかろうとこっそり富士の樹海ダンジョンの深階層をどんどん攻略していくうちに、もう一つの地球に繋がるゲートを発見してしまう回。
 あいかわらずマスコミは無能な働き者で恥知らずという展開に、そろそろまともなマスコミの活躍する話も読みたい気になってきます。世の中が厳しいから明るい話を読みたくなるようなものです。

【異世界帰りの勇者は、ダンジョンが出現した現実世界で、インフルエンサーになって金を稼ぎます!3】【演奏系インフルエンサー?】【Y.A】【ぷきゅのすけ】【電撃の新文芸】【現代ダンジョン配信ライフ】【冒険者特区】【アナザーテラ】
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「普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ 2」 雪野宮竜胆

2025-01-05 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「自分の手を汚さないことが大事か、それとも、守りたいものが大事か」
 誰かを守ると言うことは、その誰かのために戦うことではなく、誰かのために手を汚してもいいと思うことなのだ。

 異世界の東京で転職することとなった元サラリーマンの澄人は、奴隷商から買い取ることで敵対貴族からセリエとユーカを救い出すことができたが、そのときの資金稼ぎで無理無茶無謀な強行軍を達成したことで冒険者としての評価も高くなった。しかし、単にモンスター退治からの探索だけでは生活が不安定だし、別世界の人間には用途の分からなかったレトルト食品の販売も、広まって競争相手に蹂躙されるのはアッという間だった。
 そんなとき、スミトは副ギルドマスターのフェイリンから、新宿にあるモンスターが出現するゲートを封印するための術者の護衛をして欲しいとの非公式な依頼を受けることになったのだが……。

 没落貴族の令嬢ユーカと従者だったセリエの家を冤罪で陥れたのみならず、奴隷に落としてなお辱めようという貴族との対決でまずは一件落着。一方、演習中の自衛官がスミトとは別ルートでこの世界に放り出されたようですが、講談社がレジェンドノベルスの新刊を出していませんので本編ここまで。ウェブでは完結してますので、続きはそこから。

【普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ 2】【雪野宮竜胆】【電鬼】【レジェンドノベルス】【僕は御茶ノ水勤務のサラリーマン。新宿で転職の話をしたら、渋谷で探索者をすることになった。】【小説家になろう】【眼鏡】
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「普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ 1」 雪野宮竜胆

2025-01-04 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
 早朝から深夜までと仕事が忙しすぎて恋人とも別れたサラリーマンの風戸澄人25歳。そんな澄人に深夜の新宿で転職を持ちかけたのは謎の少年。「体を使う仕事」「勤務地は東京。しばらくは渋谷」「給与は歩合制」云々。詳しい話くらいは聞いてみたいなと応えたら、いつの間にか新宿にいた。ただし誰もいない無人の世界。
 途方に暮れて彷徨っているうちに、スミトは前方から異様な怪物に追いかけられている男女のグループと遭遇した……。

 話を聞きたいと言っただけなのに、いきなり魔物が跋扈する荒廃した東京に放り出されたサラリーマンが、この不思議な異世界の探索にゲートをくぐってやってきた冒険者たちと知り合い、渋谷にできていたキャンプを拠点にモンスターと戦いながら東京の遺物を回収していくお話。
 そんな彼の能力は「管理者(アドミニストレーター)」権限。別の世界から来た冒険者には動かせない東京の都市機能やアイテムを彼なら使うことができるのだ。ただ、ひとりで戦えるほど甘い世界ではないので、とりあえず前衛役としてお手頃な奴隷をレンタルして……というところから、2人の少女との絆が生まれます。

【普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ 1】【雪野宮竜胆】【電鬼】【レジェンドノベルス】【僕は御茶ノ水勤務のサラリーマン。新宿で転職の話をしたら、渋谷で探索者をすることになった。】【小説家になろう】【レトルトカレー】【宝飾店】【表参道ヒルズ】
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「無職は今日も今日とて迷宮に潜る 1」 ハマ

2025-01-02 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「お願いします、助けて下さい!」
「え、嫌だけど」


 辞表を叩きつけてブラック企業を退職した田中ハルト24歳は、めでたく今日から無職だ。ノリと勢いで辞めたものだから先の展望が全くない。こう言うときに便利なのがダンジョン。ダンジョンが出現して80年くらいになる。
 ギルドこと探索者協会に登録すると登録料がかかるが、登録しなくてもダンジョンには入れるし戦果で手に入れた素材アイテムの買取もしてくれると聞いて、詳しい説明も研修もなしに野良探索者としてダンジョンに挑戦するハルト。序盤はろくな素材が手に入らない日々だったが、次第に調子が上向きになり、ギルド無加入でろくに情報を集めていないため本人の自覚はないものの、いつしかパーティで挑んでも半分が死ぬ魔境19層に単独で挑んでいる謎の探索者として知られるようになっていた……。

 いつの間にか栄養過多ででっぷり太っていた無職男のダンジョン無双録。表紙にはモンスターと戦うカッコいい男女パーティーが描かれていますが、この中に主人公は含まれていません。
 ウェブ版の序盤は主人公視点の日記程度の内容でしたが、書籍版では周囲との関わりや細かい顛末まで補足されてリライトされてますが、それでますます主人公のコミュニケーション不全ぶりが露骨になってしまいました。もう、ホワイト企業への転職なんか無理でしょう?

【無職は今日も今日とて迷宮に潜る 1~Lv.チートな最強野良探索者の攻略記~】【ハマ】【fixro2n】【オーバーラップノベルス】【災厄級の最強新米無職、降臨】【小説家になろう】【カクヨム
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「旦那の同僚がエルフかもしれません」 竹岡葉月

2024-12-29 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「1時間くらい相手してやってくれると、メリアカン王国と同盟国家の臣民と友好種族がものすごく助かるんだけど。だめかな」
「スケールでかっ」

 旦那がいきなり面倒なお客を連れてくると言い出して、ひばりは頭を抱えた。

 京都で祖父の弁当屋で働いていたひばりは常連客と恋に落ち、結婚して東京へと引っ越した。
 夫の三輪伊吹は国際関係の財団法人の職員で国際交流とフェアトレードが仕事らしいのだが、唯一困ったことはといえばときどき同僚や取引先を家に連れてくること。真面目で優しい夫だが、いきなりお客を連れてきて飯を作ってやってくれといわれても困るのだ。しかも仕事の関係か外人が多い。金髪ロン毛で耳がエルフのように長かったり、全身見たこともない模様の刺青だらけだったりするお客にありあわせの食材でおもてなしするのだから気が気じゃない。
 そんなある日、ダーリンの忘れた弁当を届けに会社まで来てみれば、いつの間にか不思議な世界に紛れ込み、そこで見たのは日本刀を手にモンスターと戦う夫の勇姿だった。国際化とか多様性とかで流してはいけない状況だった……。

 愛しのダーリンは実は元勇者で、異世界からの勝手な召喚を禁止し、あっちの世界の平和を守る多国籍企業の職員でしたという剣と魔法のファンタジー。オフィス街にある普通の会社だなーと思っていたら、実は魔法使いやらエルフやらが役員やら社員で……というと『(株)魔法製作所』とか『異世界からの企業進出!?』とかありますが、その手の現代社会の魔法ビジネスものの新作です。
 のんきものだけれどしっかり者のお料理上手の奥さんが家庭と異世界の平和を守る為に頑張ります。そして、築地の銀だこは揚げタコであってタコ焼きではないというこだわりには激しく同意。

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「東京LV99~山ノ手結界環状戦線~ 異世界帰還勇者VS東京最強少女」 節兌見一

2024-12-18 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「ふん、『鬼滅』と『チェンソー』が終わった時にはどうなるかと思ったが、ジャンプ漫画もしばらく安泰のようだな」
 異世界から帰還した〈魔王〉黒城アビスの感想。

 中学3年で異世界に召喚され勇者として過ごしていた舞薗雷地も、今は日本に戻って普通の男子高校生として暮らしている。2年弱も行方不明になった理由を誰も信じてくれていないと思っていたが、実はそういう体験した者は少なくないらしい。彼もひそかにフォローされ、同時に監視もされていた。
 それを教えてくれたのは女子高生、九時宮針乃。日本の治安を守る魔法少女隊「山茶花」の一員で、トップクラスの異能者らしい。いわく東京の人口1400万人のうち、ちょっとした霊感程度まで含めると異能者はだいたい10万人。そのさらに100人に1人くらいが異能を自覚して操れるレベルにあるという……。

 家族に心配をかけたし、勉強も遅れているしととにかく「普通になりたいんス」という舞薗雷地だけれど、その心の奥底ではいまだ闘争心がくすぶっていて、それを見透かした魔法少女から異能者マッチング対戦アプリ「裏門」を教えられて……という現代東京異能バトルもの。

【東京LV99~山ノ手結界環状戦線~ 異世界帰還勇者VS東京最強少女】【節兌見一】【エリンギ味噌】【ダッシュエックス文庫】【異世界から帰還した勇者とありとあらゆる最強な相手たちの壮絶なバトル】【裏門】【裏東京】【人狼】【魔王からは逃げられない】
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「プレイした覚えもないゲーム的な世界に迷い込んだら2」 なるのるな

2024-12-06 | 異世界結合・ゲート・ゾーン

 どうもこの世界はゲームらしいが、彼はそんなゲームは見たことも聞いたこともない。
 ただ、自分がプレイヤーと呼ばれる存在で、そのような存在は他にもいるのだが、ダンジョン内で死ぬと意識も能力もそのままにボスキャラクラスのNPC〈プレイヤーの残照〉として再利用されるらしい。それは6年前にダンジョン内で死んだ探索者、坂城仁の残照と話をして分かったことだ。坂城は言う。巧く自分を斃してくれと。
 そして、この世界が本当にゲームそのままであることは、新しいメンバーの新鞍怜央から教えられた。「君は“原作”をどこまで知っているの?」と……。

 ダンジョン攻略の先も見えず、ダンジョンを生み出したものの悪意ばかり伝わってくる間も、攻略者側での内輪もめが続きます。ダンジョンという可能性の塊に対しての、政府や理事会内部の権力闘争です。そして予想通り、ウォーモンガーの教官はあっさり裏切りました。

【プレイした覚えもないゲーム的な世界に迷い込んだら2】【なるのるな】【pupps】【Kラノベブックス】【ダンジョンのあるゲーム的世界に迷い込んだ話】【カクヨム】【小説家になろう】
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「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 Side Stories」 之貫紀

2024-12-03 | 異世界結合・ゲート・ゾーン
「地球の文化的多様性は、ちょっとおかしい」
 それがダンつくちゃんの感想。

 秋葉原の街におかしな三人組が降り立った。背中に「アキバ一周カレー行脚」の文字を背負った大富豪令嬢のアーシャとお付きの者2名である。
 前々からの約束通り、アキバの街を観光しつつ名物カレーを食べまくろうという企画なのだが、インド系美少女が不可思議なコスチュームで徘徊しているということで、その姿は早速にネット民に補足されていた……。

 『Dジェネシス』の8巻までのオマケでネットに期間限定でアップされていた外伝を、リライトして解説とか付け加えた短編集です。本文なくても解説はつきます。あのカレーのお姫様編も収録。正直、アキバ一周カレー行脚の話がいちばん好き。意外なキャラたちがいかにも外伝っぽくて良いです。
 ちなみにクネルはよく行くフランス人シェフのカフェのランチでいただきました。

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