「鬼切り夜鳥子２～京都ミステリーツアー」 枡田省治

　ゲームデザイナー・枡田省治による学園伝奇小説の第２弾。
　この人のゲームは『俺の屍を越えてゆけ』が大好きで、嫁さんと２人でプレイしていたくらい……というか、嫁さんの方が夢中だったな……。
　１作目の『鬼切り夜鳥子～百鬼夜行学園～』も枡田さんの本だからと嫁さんが買ってきて、面白いから読めと言ったんだっけ。尻もあらわな入れ墨女子高生のイラストが表紙の本を、妻が夫に勧めてしまうくらい面白かったということで☆

　美少女スプリンター、桂木駒子には秘密があった。時として、遠い先祖である女陰陽師に取り憑かれることがあるのだ。そしてそれは彼女が滅し封じるべき鬼が出現するとき。
　そして今また、彼女の中に陰陽師・夜鳥子が出現した。その証しは全身に浮き上がる物の怪の入れ墨。だが、事もあろうに修学旅行で京都へ向かう新幹線の車中であった……。

　大蛇や大蜘蛛を式神として使うクールな夜鳥子。夜鳥子に取り憑かれながらも、持ち前の正義感から損得考えずに突進する駒子。駒子の幼なじみで縁の下の力持ちにして平凡なスーパーマン久遠。常軌を逸した動物好き、知性派委員長の三ツ橋さんに、今回は騒々しい荒木くんを加え、４人（もしくは５人）の少年少女が京の街で鬼退治をするという物語。５人の誰もが仲間のお荷物になることなく、それぞれのできる方法で鬼退治に挑んでいきます。
　カッコよく、ユーモラスで、ちょっぴりエッチで、読み終わった後にほろ苦い余韻とささやかな希望が残る、そんなお話でした。

「ポロリもあるよ★」

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