「目を逸らしてもいいし、他のことに夢中になってもいい。でも、偶に向き合って、時間と心を費やしたら、ひょっとしたら思わぬところで叶うかもしれない。それが夢だ」
ウィニング＝コントレイルは自分の前世を思い出しつつ、夢は持ち続けるだけで楽しいよと語る。
コントレイル子爵家の長男は転生者だった。
前世は生まれつき足が不自由で「いつか思いっきり走りたい」という願いを抱きつつの車椅子生活。病院に向かっていたと思ったら、異世界に生まれ変わっていた。はいはいができる、立てる、歩ける……すべてが彼にとっての喜びだった。しかし、彼の紋章は３級、魔力が少なくて魔法を使いこなせないのだ。普通の人間は。
ウィニングは無意識のうちに、その少ない魔力をすべて走ることに費やしていた。全身を覆うはずの《身体強化》が、なぜか下半身、脚部にしか届いていなかったのだ……。
昔はラノベの新刊は全部買うか読むかしてました。ウェブ小説の書籍化が始まった頃は、買う前にウェブで下読みして買うかどうか判断してました。でも女性向けレーベルも増え、一般文芸でもアニメ絵・マンガ絵のものが増えました。ライトノベルの新刊紹介サイトに登録される毎月の新刊が300を超え、Amazonで「ラノベ新刊」で１ヶ月以内の新刊を検索してもオーバーフローするようになると、もう全チェックは無理ですね。なので、チェックもれを確認しにリアル書店に行くのは大事。少なくとも巧いイラストレイターを採用している作品は、（巧い下手の先にもう１つ好みかどうかの分岐点はありますが）少なくとも中身も編集者がそこまで手間をかける価値があると判断したのだろうと想定して買うようにしてます。
この作品は『凡人探索者のたのしい現代ダンジョンライフ』とイラストが同じ人だったので購入。アニメ版「盾の勇者」の作画監督の人なのですね。
すごい努力の才能、規格外の思考力と目的を達成するための執念はあるのに、その才能すべてを「走る」ことだけに費やしてしまって、「天才じゃない。奇人・変態だ」と評された少年の物語です。異世界で無双といっても、膨大な魔力とか、前世知識とかによる金儲けや技術革新とか関係なく、ただただ走り続けるだけです。
そして、両親や師匠たちがみんなして彼の育て方に悩む話でもあります。きちんと学んで育てば立派な領主にもなろうというのに……。
もう親の苦労が身にしみる話です。
【走りたがりの異世界無双１～毎日走っていたら、いつの間にか世界最速と呼ばれていました～】【坂石遊作】【諏訪真弘】【ＭＦブックス】【
カクヨム】【世界最速】【絶対に倒せない男】【走る災害】【破壊の足音】【空を走る変態】【海も走る変態】
「味方が怪我をする前に敵を倒すのも、ヒーラーの役目だ」
少女小説を「少女を主たる読者層と想定されて執筆された作品」と定義しつつも、その「読者層となる少女」が20代以上にまで拡大している時代の変化を前提に、古今東西の古典から最新作までおよそ10年刻みに代表的な作品をピックアップした読書ガイドです。
宮城志緒理は週に１回５千円で、仙台葉月に命令する権利を買う。そんな思いつきに仙台も乗った。その間だけはスクールカーストは逆転する。
「正気か？」
「しあわせとは何だろう？
「俺の応援はしなくていいから、俺の娘(モデル)を買ってくれ！」
「心配なんかしてやらねぇ！……でも、一緒にいてやるよ」
現代日本にニンジャやサムライがいないように、アラブにだって豪奢な石油王はいないのだ。
アッシュは自分が『マジカルホリック９-nine-』、通称m9の世界へ転生したと気づいたが、けっこう強かったはずなのにゲーム序盤に殺されて主人公が覚醒するきっかけになる役回りだ。そこで死にたくなければ幼いうちから努力して能力を上げてアイテムを手に入れ、覚醒イベントが起きたときに回避できるくらいの実力を身につけているしかない。
そもそも彼が前世の記憶を取り戻したのは、ゲームの主人公ジークフリートに絡んでぶん殴られたのがきっかけだった。レオルドがそのジークフリートと再び対峙するときが来た。
王都へたどり着いたアジフは念願だった剣術道場へ入門。相変わらずのソロ討伐の傍ら、それまで我流だった対人剣術を磨いていくことにしたのだが、依頼先で少女をかばって片足を失ってしまう。教会で欠損した四肢を回復する「リジェネレート」の奇跡を受けるのに必要なお布施は日本円にして3000万円相当……無理。かといって自分で修行することもできず、人余りの傾向のある昨今では修行のできる教会に所属するのもままならない。
「僕は救いようのない利己的な人間なんだ。普段はそれを理性で覆い隠しているけれど、ふとしたとき、ああいう極限状態で、どうしても醜い僕が出てきてしまう。－－僕はあのとき、君を殺すつもりだったよ」
アマテラス女学園で女生徒が次々と魔力を抜かれるという"魔法テロ事件"が発生。その解決に助力を依頼された瀧音だが、アマテラスは女子校。天使の秘術で女体化させられて、淑女たちが暮らす女子寮に送り込まれるのだが……。
「結婚はスポーツよ！」
